曇り、25度、76%
香港で食べる北京ダック、うまくいいお店に当たると、本場の北京よりも美味しい北京ダックが食べられます。我が家だって、いつもいつもこんなご馳走をいただいているわけではありません。お客様、しかも1羽丸々いただきますから、大勢に限ります。
和食は、動物性の脂を落としてうまみを出すわけですが、中華はギリギリにところでその脂のうまみを食します。香ばしい皮の下の脂は、パリッとした皮の感触とじわっとした脂の食感が絶妙なコンビです。 薄く切り分けられた皮と身をクレープのような生地にキュウリと晒しネギ甘みそを包みいただきます。度々書きますが、私はこの切り身だけを赤ワインと一緒に食べます。何も付けません。そのままの味を楽しむわけです。口の中に拡がる、ダックの香ばしさと脂を赤ワインで飲み下します。いやはや至福の一瞬です。
ところが北京ダック、テーブルに出されるのはそのほんの一部で、 このようにまだまだ身が一杯ついています。店によっては、新たに課金されて持ち帰ることが出来ます。折角のダックですから、きれいに食べ上げるべく持ち帰ります。
今回も、香港の地元の方がご一緒でしたが、この骨でスープを取るのが普通のようです。と言っても、そう話してくださる方が、ご自分でスープを取ったとは思えません。何分にも、香港女性は料理を自宅でなさいませんから。ともあれ、まずは多すぎる脂は捨てるとして、ナイフなどは使わずに素手で、身を剥がしていきます。鶏のもも肉3枚ほどの身が取れます。先日は贅沢にも、これを私のお昼の炒飯にしました。今回は主人の希望で、野菜炒めに、 お野菜もたっぷり使いましたがかなりの量です。ダックの身は、やや赤く鶏とは違い歯にまとわりつくような感じです。
今回はスープを取ってみました。 まだまだ脂身が付いていますから、日本の優れもの、脂やあくを取るシートをのっけています。このガラから、また小さなお椀1杯分の身が取れました。こちらはモモさんのお夕飯に。匂いが強いスープです。おそらく主人は受け付けないと思います。しょうがとお酒で匂いを緩和して、麺のスープにするつもりです。とことん使い切ってあげること、ダックさんへの感謝の気持ちです。