チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

オレンジピールのパン

2015年04月03日 | パン

曇り、24度、84%

 日本に帰って楽しいことの一つ、なーんだと思われそうですが、デパートの地下に行くことです。ちょっとお世話になった方に贈り物や自宅で使うちょいといい調味料などを見に行きます。全国の有名なお菓子屋さん、たまには物産展もやっています。日本のスーパーだって、感激するくらい嬉しいのですが、それ以上の満足感をデパ地下は与えてくれます。デパ地下文化というのがあると思うほどです。どんなに日本が不景気だと叫ばれている時も、6時近くともなればデパ地下は一杯、私年配のご不婦人方があれこんなにと思うほど買い物をなさっています。常に滞在が短い私は自宅用に買い物はしますが、そのとき食べれるものなどは買いません。お惣菜や出来立てのパンなどです。パンは香港に持って帰る途中、ペンしゃんこになるのが落ちです。

 それでもデパ地下には必ず行きます。急いでいますから、じっくりと見ることはありません。きちんとどのケースも見て回ります。つまり一巡するわけです。この原動力は一体なんなのかといつも思います。刺激です。香港のどんないい高級な食材屋さんに行ってもない刺激をたくさんもらいます。和菓子、洋菓子、パンにデリカテッセン、お弁当。どれを取っても、日本らしく季節が反映されています。季節の商品、新商品、定番のもの、工夫を重ねて作られている品々、デパ地下で生き延びるためには必要条件です。刺激を受けた私は、アイディアを頂戴して帰ってきます。デパ地下を廻りながら、香港に戻ったら、これを作ってみよう、あれを作ってみようと思うのです。帰りの飛行機の中、メモをしておきます。先月は、3つメモがありました。桜色のシフォンケーキ、抹茶の餡を作ること。オレンジピールの柔らかいパンを作ってみること。

 香港に戻った翌日、早速桜色のシフォンケーキに挑戦。手持ちの桜の花のフレークの量が少なすぎて、ピンクに染まりませんでした。桜の花のフレークなんて、香港じゃ手に入りません。次回もう一度挑戦するつもりです。抹茶の餡は、白餡が冷凍庫に寝ているのを片付けたくて作りました。さて、オレンジピールの柔らかいパン、何故柔らかいか、オレンジピールを使ったパンは、どの店もルスティックなハードなパンに焼き上げられています。何故、フワッとしたパンにオレンジピールを使わないのかなあと食感を想像します。いけそうよ、というわけで焼いてみました。

 オレンジピールのパンを焼こうと思っていますから、ついでに、オレンジピールもデパ地下で見て回りました。殆ど日本製です。その中にブラッドオレンジのピールを売っている店がありました。ブラッドオレンジ自体お値段がいいオレンジですが、なんと普通のオレンジピールの倍の値段が付いています。皮までいい値段です。いつも香港で買うオレンジピールはアメリカ、ヨーロッパのものですが、それらと比べると一応にベタベタしているように思います。いつも使うピールはパラパラとしています。

 いつもの私のパンにお砂糖をやや減らして、オレンジピールをパラパラ。オリーブオイルではなくバターで焼いてみました。 ハードなパンのオレンジピールが口に当たるとき、きっと、何かホッとするものを感じるのかもしれません。我が家の柔らかいパン、オレンジピールは違和感なくちょっといたずらっぽく顔を出します。ハードなパンほど際立った味の面白さはありませんが、柔らかく優しい味になりました。

 このパンを食べながら、やっぱり日本のデパ地下は凄いとつくづく思います。

コメント (2)
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