晴れ、21度、85%
名前を覚えてもらうととても嬉しく思います。私の場合、自分の名前もそうですが、「モモ」の名前を覚えていてくださると、舞い上がるほど喜びます。みんなが覚え易いような名前をと思ってつけた名前でもあります。もちろん私自身の名前を覚えていたくださると、これまた大喜び。
香港でお名前はと聞かれれば、苗字ではなく名前で答えます。香港の人は中国名のほかに、呼称として英語の名前を持っています。英語圏の人の呼称は、ほんとの名前を短くしたり発音の似ているものが呼称になりますが、香港人の呼称は、実際の名前からかけ離れています。「春燕」(チュンイー)は、マギーという呼称です。呼称から本名が想像できません。アランとかサミーなんて声をかけるのですが、親しいのにほんとの中国名を知らない方がいます。それほど、英語の呼び名が浸透している町です。それに女性は、結婚しても姓が変わりません。さしずめ私なら、「山下」のままで、主人をご存知の方からは、「下川太太」(下川さんの奥さん)と呼ばれることになります。
名前を覚えていただくと嬉しいので、私も極力、名前を覚えようとします。まずは、赤ちゃんや小さな子供。そしてその次が、犬たちの名前です。しかも人種が、中国人ばかりではありません。白人、インド人。私の小さな頭はパンク状態。覚えるのに工夫をします。以前は家に帰ると直ぐメモをしていましたが、それでも思い出せませんでした。今では、お名前を聞いたらすぐに携帯のメモにカタカナで書き込みます。
朝の挨拶だって、単におはようではなくて、名前で呼びかけると、ぐっと身近に感じます。それって、皆さん同じ事だと思います。朝走りに出かけた先ですれ違い様に、(Good Morning,Mana.) といわれると、一日いい気分です。私の名前「真奈」は、ヘブライ語です。聖書由来の名前ですが、難しいことではありません。「森永マンナ」のマンナです。つまり、ビスケットです。それに、母の一字を当てて作った「真奈」。小さい頃は、「子」が付かない名前で悲しい思いをしましたが、どなたにも気軽に声をかけてもらえる名前です。やっと大きくなって、この名前に感謝しました。
今や世界が小さくなって来て、世界中の人が呼び易い名前はいいなあと思います。国によっては、「さしすせそ」や「ちゃ、ちゅ、ちぇ」が発音できない言語もあります。こんな人種がごたごたいる所での生活は、気疲れもありますが、楽しみもたくさん。
さあ、今日もまた新しい名前をメモすることがあるかもしれません。目と目を見て、名前を呼び合うだけで、あとは言葉が通じなくても、気持ちが通じます。