チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

お抹茶

2015年04月24日 | お茶

曇り、21度、81%

 海外に長く住んでいますと、皆さん日本の物に不自由されるでしょうと、心配して下さいます。来た当初は、日本のデパートの全盛期で7つもの日系のデパートがありました。にもかかわらず、食料品は、欲しいものが手に入らないことが多多ありました。日系のデパートで買えば手に入るものでも、お値段が高すぎて、ぐっと我慢。そうするうちに、代用することを覚えて行きます。お金が無いということは、随分頭を使うことになります。

 日本茶、こればっかりは代用品がないので、実家からの荷物に入って来る日本茶はほんとにありがたかったものです。それを知ってか、日本からおみえになる方達はお茶を持って来て下さいます。実家からのような普段遣いのお茶ではありません。お土産ですので、新物のお煎茶や玉露です。ご飯の後の一服ですらいい玉露を頂きます。お客様でもないのに、お煎茶を入れます。皆さんのおかげで、ここ10年ほど、そんな贅沢な日本茶の頂き方をしています。

 普通の日本茶ばかりか、お抹茶は手に入らないでしょうと、これまたお土産で頂きます。お抹茶は不思議なことに、銘柄さえ選ばなければかなり以前からデパートのお茶売り場に並んでいました。きっとお高いだろうと、はなから手に取ってもみません。一時帰国の折にお茶筅と一緒に大事に抱えて帰ってきていました。最近ではお茶筅を売っている店もあります。そして、我が家にはお煎茶などと同じく、いいお抹茶のお土産がやって来るようになりました。

 見出し写真左は、京都一保堂の季節のお抹茶です。季節を考えたお抹茶があるなんて初めて知りました。それ以外にも、それぞれの土地のお抹茶を頂きます。 左は八女のお抹茶、右は静岡のお抹茶。お茶どころのお抹茶が勢揃いです。

 今年は二月三月と落ち着かない日々を過ごしていました。気が付けば四月ももう下旬、お菓子を作ってお茶を頂く心の余裕がない日々でした。宇治に八女に静岡、よし、お茶の飲み比べをしようと、遅まきながら桜餅をこさえました。 初めに八女のお茶、色も明るく、抜けるようなさっぱりしたお抹茶です。まだ温かさの残る桜餅を一口。次に静岡のお抹茶を、こちらは色味共にはっきり、しっかりとしたお茶でした。ちょっと間を置いて、宇治のお茶を頂きます。驚くほどお軽い色のお抹茶です。苦みが少なく優しい甘みが残ります。

 それぞれの土地の水や土に支えられたお茶たち、こんなに違うものかと驚きです。同じ茶碗があったら、並べて比べられるのにと残念ですが、色も香りももちろん後を引くお茶の甘みもそれぞれ違いました。写真は八女茶です。

 こんな贅沢は、きっと日本に帰ったら出来ないなあと、お茶を頂いた方達のお顔を思い浮かべて、美味しく頂きました。

 

コメント
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