曇り,16度、88%
毎年おせちを作ります。作りますが,毎年少しずつ作るものが違います。私達夫婦の年齢もあれば、嗜好の変化もあります。それでも,一年中,この一度のおせちのために何を作ろうかとアンテナを張っています。もちろんおせちですので、定番も、黒豆、伊達巻き、昆布巻き,おなます、主人が好きなかまぼこ。
日本のおせちの食材もここ香港で随分手に入り易くなりました。それに比べて,出来合いのパックに入ったおせちは、入って来る量が減っているように思います。今年は当てにしていた,赤かぶ、京人参が手に入りませんでした。黒豆は,両方の母たちが元気な頃は,年末に荷物で届きました。最近は,12月に出張で日本に帰る主人に頼みます。
一の重 伊達巻き、かまぼこ、昆布巻き、黒豆,カブのおなます、海老のギンナン抱き。
海老の酒蒸しにギンナンを抱かせてみました。おカブは香港にはありません。赤かぶが入ってなかったので,見つけたのが京都の大きなおカブです。大根のおなますよりおカブのおなますの方がほんのりと甘くて今の好みです。
二の重 うらじろ椎茸、マナガツオの幽玄焼き、牡蠣の薫製,鴨のたたき、しめさばの炙り、金柑の蜜煮。久しぶりに市場にこの時期、マナガツオがでていました。ここ数年、おせちにはマナガツオの代わりにサワラを使いましたが,やはりマナガツオの方が美味しい。牡蠣の薫製は定番になりつつあります。
鴨といえばオレンジですが,オレンジの代わりに柚子でマリネしてみました。右の隅には,ゆりねのきんとんが見えています。
三の重 今年は,初めてがめ煮を作りませんでした。がめ煮、筑前煮とも呼ばれる私のふるさと博多の煮物です。どんなに気を付けてもがめ煮は冷めると鶏の脂が気になります。さっぱりとお野菜の煮付けです。真ん中には丸のままの白クワイを入れています。
もちろん今年もモモさんのおせち、
鴨肉は脂が多いので赤身の部分しかあげません。お魚好きなモモさん,マナガツオを喜んで食べました。
おせち、クリスマス、おひな様,行事食を作るのは私の楽しみです。田舎のお家やお商売のお家では,月初め、15日のお赤飯が今だに続いていると聞きます。友人宅の仕事納めの日のお振る舞いの料理を見ました。その土地の違いこそあれ,けじめを付ける、感謝をする,みんなで頂く食事です。
我が家のおせちが一番変わったのは,息子が家を出てからでした。ガランティーヌや焼豚が入ったおせちがさっぱりしたものに変わって来ています。孫が我が家でお正月を共にするお正月には,また私の作るおせちが変化すると思います。それもまた楽しみ。