雨,17度、96%
香港人にとっては旧正月,今年は2月8日が本当のお正月です。それでも,新年は祝います。「新年快楽」サンリンファイロ,と行き交う人は挨拶をします。happy new yearの広東語です。お休みは一月一日だけ、2日の昨日からいたって普通の香港です。旧正月の前は私達日本人と同じように、正月料理を作り,家を清めて花を飾って迎えます。新年も花だけは飾るようです。花市に行くと,旧正月用の水仙の球根が売られています。花の入荷は,クリスマスで一段落,次の旧正月との狭間のようでした。
日本人の私にとって、やはりお正月には松を中心に花が家に欲しいと思います。五葉松の姿のいいものは日本から入って来たもの,ボサボサの松はどこか山から切り出したものでしょうか,お値段が随分違います。松に仏手柑を合わせたいと思い続けていますが,仏手柑の枝付きはとんと姿を見なくなりました。昔は,私が朝走る道にも植わっていた仏手柑です。花材として,ホテルや大きなレストランが使うのだと思います。
やや紫がかった葉牡丹の小さいものに,黄色のポンポンマムを合わせることにしました。グリーンのポンポンマムが好きなのですが,華やかさのある黄色を選びます。葉牡丹の大きな物は,日本から入って来たものでした。9月の鬼怒川の決壊で茨城県の葉牡丹農家が打撃を受けたと聞いています。大きな葉牡丹を買おうと見ましたが,くたびれた葉牡丹で諦めました。
今年もいつものような組み合わせね,と花市を廻っていて目に付いたのが、一枝に花をいっぱい付けたバラです。大輪の一輪咲きのバラは年中見られます。確かに,大輪のバラは美しい,私の目には,小ぶりのバラが群れるように咲く様が好もしく感じます。色も真っ赤ではありません。莟も一杯ついてます。一抱えもあるそのバラも買ってしまいました。香港、気温が高いお正月です。莟が殆ど開いた昨日の様子です。
松、葉牡丹、ポンポンマムも日持ちのする花材です。 水遣り、丈を少し詰めればひと月は持ちます。ポンポンマムも12本の束で求めました。いつものことながら、このての菊は頭からポロリと落ちてしまいます。 枡に入れて飾ります。挿す時に取り置いた菊の葉は,おせちのあしらいに使いました。
玄関飾りを付けながら思います。我が家の近隣のご家族は,この飾り一体何だろうと思っているはずです。クリスマスのドアベルを取り外して,4日後にはこの正月の玄関飾りです。日本人,年末は大忙しです。
部屋の片隅の赤いバラが潔く新年を迎えてくれたように感じます。