曇、27度、90%
先日のことです。お昼前になっても、いつもと違ってお腹が空きません。お昼は知人達との約束があります。まあそのうちにお腹も空くでしょう、と約束の場所に出かけました。ところが食べ物が出て来ても、食べ物に手を付ける気にもなりません。どうも胃の消化作用が朝から止まったままのようです。痛いわけではありません。私にしては珍しく残してしまいました。残したものを包んでもらってお店を出ました。そのうちにお腹が空くはずです。夕方になっても、モモさんとお散歩に出ても、胃が動いてくれません。みぞおちから下が重い感じがします。主人は出張中です。夕飯も作らず、ワインも一滴も飲まずにベットに横になりました。お薬箱を覗いても、正露丸しかありません。痛くもないし、吐き気もないから明日の朝には治るだろうと思います。
ここ数ヶ月、思いめぐらすことが多すぎて小さな頭も胸も一杯でした。私達年代ともなれば当然のことです。一人暮らしの義母のことに始まって、不安材料をああでもないこうでもないと考えあぐねています。考えてもどうにもならない、なるようにしかならないと分かっていてもまた考えます。このひと月、主人が大きな仕事に向かっています。仕事の事は話しませんし、話されても分かりません。ただ、心身共にプレッシャーが大きいことだけは察します。ここ二年は落ち着いていますが、主人は血圧が非常に高くなることがありました。
早く胃が動いてくれないかなあと思いながらベットの上で考えました。この胃が動かないという症状は、精神的な自己中毒のように思います。許容量の少ない私が、自分の能力以上に考え込んでいます。きっとメーターの針がマックスを越して振り切れた状態です。そこで、今一番大事なことだけを考えようと決めました。すると、あっさりと大事なことは決まります。
まずは主人が家で気持ちよく休んでもらえることです。休みで家にいても、始終仕事をしています。好きなものを食べてもらって、十分な睡眠を取ってもらいたい。考えてみれば大事なことなんて、簡単なことでした。仕事から帰って来た主人を玄関で気持ちよく迎えてあげることです。
簡単じゃない、と思いつつ横でスヤスヤ寝ているモモさんを見ました。そうそう、もう一つ大事なこと、このモモさんを穏やかに過ごさせてやることです。今年の入って病気も急に足が立たなくなるようなこともありません。それでも確実に歳をとって来ました。モモさんにも、好きなものを食べてもらってゆっくりと寝てもらうことです。
私にとって大事な2つのことは至って簡単なことでした。2つのことだけを思っていればまずは一安心、と休みました。翌朝は珍しく2時間以上も寝過ごしました。胃の調子はいつもの状態に戻っています。やれやれ。
主人が帰って来たら、「お帰りなさい。」と笑顔で迎えるだけのこと、モモさんをいっぱい抱きしめてあげるだけのこと、そう思っただけで元気な私に戻りました。