チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ガトーマジック(3層ケーキ)

2016年03月11日 | 菓子

雨、10度、82%

 「ガトーマジック」、フランスで急に流行り出したケーキだと聞いたのは昨年の暮れ頃でした。3つの違った食感などと書かれています。3つの層が出来るケーキだそうです。底にビスケット地、次がスポンジ、その上をババロア、そんな組み立てる従来のケーキのイメージを持ちました。ところがひとつの生地で3つの層が出来るので、マジック。ドロドロの生地を型に入れて焼くだけですから、簡単です。

 初めて作るときはプレーンなバニラ風味でと思いますが、やたらに、抹茶のケーキが食べたくて抹茶を入れてみました。別立てのスポンジケーキの作り方ですが、沢山のミルクが入ります。どろっとした生地ではなくて、バシャバシャの水っぽい生地です。この生地を見たとき、随分以前に作ったフランスの古いお菓子「ミアス」を思い出しました。卵と粉とミルクとバターとお砂糖をただ溶いただけで焼いたお菓子です。泡立てることもない「ミアス」は層など出来ませんが、素朴な味のお菓子です。

 ガトーマジック、ほんとにうまく焼けるか心配なくらい、水っぽい生地です。それを低温で湯煎にかけて普通のスポンジの倍くらいの時間で焼きます。生地を型に入れる時、もしかしたら、スポンジケーキの配合を間違った人が思いついたケーキではと思ったほどです。焼き上がってあら熱が取れたら、落ち着かせるために冷蔵庫にいれます。 なかなか、お口に入れることが出来ません。

 ちょっと見はシフォンケーキのようです。ところが切り分けると見出し写真のように3層に分かれています。一番下は、プリンとしたフラン。真ん中はトロリとしたクリーム。一番上はフワフワしたスポンジです。真っ直ぐ縦にフォークを入れて、3つの層を一度に味わいます。口当たりが違うだけで、こんなに味が違うものかと驚きです。やっぱりマジック。

 時間をかけて、生地が分離したところで火が入るのでしょう。作るのも簡単、食べるのも楽しい、面白いケーキです。しかも簡単にアレンジ出来そうです。さあ、しばらくはこの「ガトーマジック」に凝ってみましょう。

 

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バスマティライス インドのお米

2016年03月10日 | 料理

雨、18度、99%

 お米を主食とする国の中でも、日本のお米はおいしいと思います。ショートグレインと呼ばれる粘り気の強い日本米、韓国、台湾、アメリカ、ベトナム、タイ、オーストラリアでも作られていますが香り甘み共に日本のお米は群を抜いています。お鮨の普及で世界中で作られるようになった日本米です。日本に住んでいればきっと他所の国のお米を食べる機会もなかったと思います。

 お米は日本米のようなショートグレインの他にロンググレイという品種があります。細長く日本式に炊くこともありますが、蒸したり、茹でるだけで食べる国もあるようです。粘りはなくサラサラのお米です。硬いわけではありません。炊きあがったときの香りのも薄いと思います。日本米のようなモッチリした甘みもありません。中国、タイ、ベトナム、インド、南米で作られています。

 私はこのロンググレインのお米が大好きです。香港でも日本産のお米が手頃な値段で手に入るようになりました。といっても売られているお米の中では日本産のお米は一番高い物です。主人は、この日本米が主食、私はタイのロンググレイン、ジャスミンライスが主食です。値段にして日本米の方が5倍ほど高めです。日本米でも台湾、韓国、ベトナム、アメリカの物はお安く手に入ります。

 ジャスミンライスの炊き上げりの香りは花のような香りですが、日本人の方はあまりお好きでないようです。ロンググレインの中でもインド、パキスタンから入って来る物の中にバスマティライスという細くてややベージュのロンググレインがあります。ロンググレインの中ではいいお値段で売られています。ロンググレインですからさらりとした粘り気のないお米ですが、他のロンググレインのお米に比べると甘みを感じます。炊き上がりの香りは微かですが独特な香りがあります。インドでもごちそう料理のときのお米です。

 久しぶりにブリアニを作りました。インドの炊き込み御飯ピラフですが、お祝い事、お客事のご飯です。マトンブリアニ、チキンブリアニ。昨晩はチキンとお野菜、松の実を沢山入れました。ローリエ、粒黒こしょう、グローブ、ターメリックにチリ。最後に一振り、ブリアニマサラ。 主人もモモさんも大好物のブリアニ。

 インドの市場で売られているバスマティライス、あのベージュのお米の色とお米の香りを忘れません。バスマティライスなどと銘打って売っていても、タイのロンググレインのことがあります。インド料理屋に行っても、普通のプラオライスがこのバスマッティライスを使って作ってあれば合格です。

 先日、日本のデパートで小さな小袋入りのバスマティライスを見ました。日本でも手に入るようです。インドの大地で育ったこのお米、機会があればお試しください。

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花豆甘納豆のパン

2016年03月09日 | パン

ガス、20度、96%

 私は乾豆が好きです。乾燥していますから、戻してゆっくりと茹でなくては使えません。手間のかかる奴ですが、サラダにスープにカレーに甘い煮豆も好きです。日本には美味しいお豆が沢山、黒豆はその頂点ですが、金時豆を大きくした花豆という豆があります。小豆色と白が混ざったその豆は4センチ近くもある大きな豆です。豆の質は黒豆とは違って金時豆のようですが、金時豆のように煮崩れません。信州産の物は北海道産の物よりひと回り大きく、ほっこりした美味しさを味わうことが出来ます。お値段も黒豆の次にお高い豆です。先日この大きな花豆の甘納豆を頂きました。 一口でポイとは食べられない大きさです。この甘納豆を見たときから、パンにひと粒粒ごと入れてみようと思っていました。あんことも違います。苺大福のようにコロリとパンの中から花豆の甘納豆が顔を出すのを想像します。

  普通、中に甘い物を詰める時パンの生地も甘くしますが、やや塩味の勝った生地にしてみました。形も大きさもお饅頭大。 パン地の塩味と花豆の甘みが面白いくらいにいい具合です。小ぶりに作ったのに、花豆の大きさでお腹も膨れます。

 紅茶と合わせていましたが、やっぱり緑茶だわ、と今からお茶を煎れに台所に行きます。お家で焼くパンは自分の好き勝手、あと少し残った花豆の甘納豆、嗜んで頂くことにします。

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忠犬 モモ公

2016年03月08日 | もも

ガス、19度、94%

 この2週間、孫娘一家が香港にやって来たり、すぐその後、私が日本に帰ったりと落ち着かない毎日でした。私がいつもとは違う毎日を送ると一番影響を受けるのはモモさんです。

 孫娘が家にやって来て、お昼間は4日我が家でモモさんと私とで過ごしました。いつもなら私の膝の上はモモさんの場所。ところが、孫娘の面倒を見るためにゆっくり座る暇もありません。孫がお昼寝でぐずれば抱いてあやします。抱いてもらうのはいつもならモモさんの役回りです。孫娘一家が日本に帰った翌日、モモさん朝からお腹の調子を悪くしました。私がちょっと靴でも履こうものなら、どこへ行くのかと目を覚まします。この日一日、度々モモさんを抱きしめてやりました。翌日、すっかりお腹の調子も戻りました。やれやれ、これで安心して私も日本に行くことが出来ます。

 孫達が日本に戻って、たった中2日で私が日本に帰りました。いつもなら主人の出張の合間を縫っての帰国ですが、マイル消化のための私のこの帰国、昨年の12月の初めから決まっていました。運悪く帰るその日に主人の出張が重なりました。お手伝いさんに泊まりに来てもらうことにしました。私達二人が留守のときだけ来て泊まってもらいます。私のベットを使ってもらい、モモさんも一緒に寝てもらっています。様子を尋ねに夜お手伝いさんに電話を入れました。どんなちょっとの留守でも、その時着ていた物をモモさんのあご置きに置いて出かけます。玄関近くの床の上に、Gパンとセーターを置いて出かけました。お手伝いさん曰く、ずっとその洋服の上からモモが動かないそうです。目線は玄関ドアに向かったまま。結局そこで夜を明かしたそうです。

 翌日は主人が戻って来ています。安心。一緒に寝ているはずです。ですから電話もしませんでした。ところが、主人が戻った晩も私の置いて行った服の上で寝ていたそうです。待っていてくれると思うと、嬉しいやら不憫で仕方ありません。

 私が日本から戻って来ても、私の様子をうかがっています。ブラッシを使って髪をといたり、靴を履くとそのもの音でさっと目を覚まします。普段なら、ずっと眠ったままです。「大丈夫よ、しばらくはどこにも行きませんよ。ゆっくり寝てください。モモさん。」 

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カラヴァッジョ展 国立西洋美術館

2016年03月07日 | 日々のこと

曇り、19度、92%

 東京に帰る前には、入念に美術展を下調べします。福岡などと違って、小さな美術館、デパートの催しものでの美術展でも何かしら見たい美術展に出くわします。短い滞在日程の中です。どう時間を使うかいつも頭の片隅で考えます。

 今回も大きな美術展が幾つかかかっています。「カラヴァッジョ」もそのひとつ、好きな画家、見たい絵がはっきりしているとすぐに決まるのですが、このカラヴァッジョ、さして気持ちが動きません。いろんな方の書いている今回の「カラヴァッジョ展」の評を読んでいると皆さんお勧めです。それならばと行くことにしました。しかも、行くまでカラヴァッジョはスペインの画家だと思い込んでいました。イタリアの画家でした。

 51点の展示の絵画のうち、カラヴァッジョ自身の作品は11点。38歳の若さで亡くなっていますから、残した作品の数自体も少ないと思われます。他の出展作品は、同時代もしくはカラヴァッジョに影響を受けた画家、カラヴァッジョが影響された画家のものです。人物、キリスト教の宗教画がメインです。

 カラヴァッジョの一生は画家としても華やかな時代があったそうですが、殺傷事件、殺人事件を起こしてしまうようななんとも気性の激しい人物だったそうです。絵画の展示の合間には、ミラノ、ローマの当時の警察の調書までもおかれています。1600年代を生きたカラヴァッジョはどんな様子だったのか、調書からも伺うことが出来ますが、作者不詳のカラヴァッジョの肖像画を目の前にして、少しこの画家のことが見えて来たような気がします。

 あくまでも写実、光の使い方が明暗はっきりしている様子、同じバロック絵画の中でもひと際、際立っていると思います。看板やチラシのもなっている「バッカス」この向かって左前にはワインのデカンタがおかれています。このデカンタには作者、カラヴァッジョ自身が描かれています。その精密さに置いても、同じ題材を描いた他の画家の作品に比べると観る側はその強烈な印象を拭えません。

 木の盾に描かれた「メドゥーサ」の首。近頃カラヴァッジョの作品だと確認された「法悦のマグダラのマリア」。

 まあ見ておこうぐらいのつもりで見に来たカラバッジョ。会場を後にした私は、脂っこい食事と濃厚な赤ワインを飲み干した後のような気分です。西洋美術館の一面のガラス窓の向こうは春の優しい日差しが満ちています。すぐにその空気の中に出ることが出来ないほど、身体の中に何かしら強いものが巡っています。たまたま革張りのリクライニングシートがおかれていました。身体を横にして血の巡るのに身を任せます。

 絵を観ると心が躍ります。絵を観ると心が拡がります。カラバッジョの絵は全く違う感覚を私に教えてくれました。

 日本には1枚もカラバッジョの絵はないそうです。6月半ばの会期期間中、もう一度、カラバッジョの11枚だけを観たいと思います。

 

 

 

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雪の下で実を結んだロマネスコ

2016年03月06日 | 日々のこと

曇り、19度、81%

 ロマネスコという立派なお名前、見た目はカリフラワーのようでもありブロッコリーのようでもあるのに個性的、いえ、私の目には芸術作品のように見えます。 れっきとしたお野菜です。ロマネスコを知ったのはほんの3年ほど前、日本の友人が自宅で育てています。見てみたい食べてみたい、世界中からお野菜が集まって来るここ香港ですが、どんな高級食材店にもその姿はありません。そうすると尚更、見たい食べたい気持ちが募ります。間違いなく私はロマネスコに恋してしまいました。

 日本に戻ったときも、デパートの野菜売り場を点検、やはり見つけることが出来ません。ウェッブで調べると、日本では栽培販売されています。一般的ではないのでしょう。初めて実物を手に取ることが出来たのは、2年前のクリスマス前のことでした。しかも私が毎日通うセントラルの市場です。レストランに野菜を卸している八百屋さんの荷物の中に見つけました。売れないと言うロマネスコを無理に頼んで、しかも値切って買って来ました。昨年からはこの八百屋さんに限っては、時折、店の奥に2つ3つ並んでいます。高級食材店にはたまに見られるくらいです。アメリカからの輸入物です。

 日本の友人宅のロマネスコの最後の一株は、雪の下に埋もれていたそうです。葉っぱだって凍ってしまったその株、雪が溶けて見てみると実を付けていたそうです。なんという生命力。葉をそっと開けて中に実を見つけたときの友人の驚きと喜びは如何ばかりか。友人は私と会う朝、包丁で丁寧にその実を茎から切り離しました。まわりの葉は付けたまま、ラップに包みエアパッキンを被せ袋に入れて、沢山のお土産と一緒にロマネスコのことは一言も言わずに、私に手渡してくれました。新幹線の中、大きな袋の一番上、中身は見えませんが私にはその正体が分かります。翌々日、飛行機に乗る私のトランクの片隅にロマネスコは私の服に包まれて入っていました。

 友人が切り取ってくれて3日目、いよいよ我が家の食卓に上りました。

 茹でてサラダで頂きます。 こちらは初めて食べるイタリアから入って来たラムレタス。イタリアのミニトマトと一緒に、もちろん主役はロマネスコです。 おそらく私が口にしたロマネスコの中で一番新鮮、青臭さを感じます。甘みは少ないロマネスコですが、そのコリコリとした食感、円錐状の形は代え難いものがあります。主人など、「今度は、天ぷらで食べたい。」と申します。

 いつか、このロマネスコを自分の手で作ってみたい、夢です。実は昨年の夏この暑い香港で種を蒔きましたが、大きく育ったのは茎ばかり実は付けませんでした。ロマネスコ栽培は中級者以上向けだそうです。

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上野公園に桜が咲いていました。

2016年03月05日 | 日々のこと

曇り、19度、80%

 香港へ戻る飛行機は夕方の便です。短いお昼の時間、18年ぶりの友人に会う事が出来ました。息子の同級生、そしてリトルリーグのチームメイトのお母さんです。しかも、息子達より年下のお嬢さんもご一緒です。お嬢さんに会うのは20年以上ぶりだと思います。息子達が小さかった頃の香港のリトルリーグ、家族総出で土曜日曜を楽しみました。家族全員の顔を知っています。試合の時間帯によっては、お昼だってみんなでグランドで頂きます。この友人といつも「一週間が早いね。」と話していたことを思い出します。

 待ち合わせ場所は、上野公園。私の成田へのアクセスのためです。昨日も東京、快晴、暖かな日差しに恵まれました。東北出身の友人は、背も高く、所謂、東北美人です。横のお嬢さん、若い頃の友人にそっくりです。お兄さんの野球に連れ回されて、毎日曜日グランドで遊んでいました。このお兄さんも息子もリトルリーグのアジア大会出場メンバーに選ばれましたので、開催地の福岡にも一緒に行った思い出があります。

 お嬢さんにお願いして、お昼のレストランを予約してもらいました。上野公園内にあるお豆腐懐石料理「韻松亭」。古いお店だそうです。行くともうお昼のために列が出来ていました。古い木造家屋、個室に案内されました。あらためて、目の前の友人母娘を見ます。会わなかった時間のギャップなんか何処にもありません。変わったのは、まだ幼顔だったお嬢さんが立派な社会人らしい落ち着きを身に纏っていることでしょうか。

 時間がない私のために、お料理も予め頼んでくださっています。 竹の蓋をとった後のお膳です。お料理の何処かにお豆腐やおからを感じます。このお膳の他に、茶碗蒸し、赤出し、炒った大豆のご飯、焼き物がありました。私の口は、お話にもよく動いていますが、食べることにだってよく動きます。パクパク、ペチャクチャです。会席料理の取り合わせ、色遣い、一口大のそれぞれがすっとお腹に納まってくれます。大好きな生湯葉が小さく二切れ、あー、もっと食べたいなあ。いえいえ、これぐらいもっと食べたいなあぐらいがちょうどいい加減なのだと思います。

 お仕事まで休んで来てくれたお嬢さん、席を立つ時、「お勘定は私が。」とおっしゃいます。ちょっとそれではあんまりだと思いましたが、この私、気持ちよくおご馳走になりました。

 午後の上野公園、陽気に釣られて沢山の人です。その中を3人でゆっくりと歩きました。公園入り口の二本の桜は、もう莟がほころびています。

 成田に向かう電車の中、時間の流れを思います。私が香港にいた30年、自分ではあっという間の時間の流れでした。でも、着実に時間は流れています。あの小さかった友人の娘さんがごちそうしてくださるまでに成長しています。すっかり甘えてしまいました。嬉しさと何やら切なくて、私の心は桜色に染まっていました。

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小さな旅 軽井沢

2016年03月04日 | 旅行

晴れ、5度  東京

 今回の私の帰国の日程は、実は昨年の12月の初めに決まっていました。その時、会ってみたい人と会ってみたい犬達がまず頭に浮かびました。お住まいは小諸、軽井沢まで新幹線で行って、乗り換えです。そうだ、乗り換えの時間には軽井沢の近くに住んでいる友人に会えるわ、と一人で時刻表とにらめっこしていました。

 ところが年末、思わぬ事が起きました。小諸のお住まいの方の3匹の犬の1匹が急に亡くなりました。飼い主のパパの喪失感はかなりのものです。この方、息子とほぼ同年代。3匹ともそれぞれ保護犬です。2匹のパグは繁殖犬でした。繁殖犬はひどい時は年に2度も出産を強いられます。そして身体に産むための機能が無くなったり、何らかの支障が出るとブリーダーの元から保護犬として出されることがあります。フォーンのパグ桜ちゃん、亡くなった黒パグのかりんちゃんはそうした過去を持って8歳7歳で今の飼い主のパパの元にやって来ました。彼は、ミックスのやはり保護犬の日向ちゃんと3匹を理想的に育てています。雪が降っても広い公園で散歩をする姿。夏の花火をカートに乗って見上げる3匹。小諸に会いに行こうと私が心に決めたのは、こんな日々を時折見せてもらっていたからです。

 黒パグのかりんちゃんを亡くした後も、残った2匹がいます。寒い土地で心まで寒くなっているのではと心配です。かりんちゃんにも会いたかったのですが、日向ちゃん、桜ちゃんにも会いたい、私の気持ちは変わりません。 「会いに行きます。」と連絡すると「乗り換えは大変だから、軽井沢まで2匹を連れて行きます。」と仰ってくださいます。そこで早速、軽井沢の友人にも連絡を取り犬連れで会うことになりました。

 昨日は、東京も急に気温が上がったようです。お天気も快晴。そして、なんと23年ぶりに新幹線に乗ると興奮する私です。軽井沢に行くのは37年ぶりです。約1時間で軽井沢に着きました。アクセスが良くなったものです。

 待ち合わせの公園では浅間山がくっきりと見えました。待ち合わせの場所からお昼のレストランの予約まで軽井沢の友人にはすっかりお世話になりました。

 ミックスの日向ちゃんはやや人見知り。 桜ちゃんはもうすぐ13歳。モモさんと同世代なのに女の子ですからおっとりしています。そして、毎日ウェッブではお会いしている豪ちゃん、 初めまして。ハンサムな豪ちゃんです。

 公園には他の犬の姿も殆どありません。何となく犬達も初めましての挨拶をしているようです。軽井沢、夏ともなれば犬連れ可能のレストランは沢山あるそうですが、お店だって締まっているこの時期、レストランの中にまで犬を連れて入れるところでお昼をとりました。日本のペット連れレストランに行ったのも初めてな私です。犬のステーキも出て来ました。3年ぶりに会う豪ちゃんのママ、3年前、香港の私をご夫婦で訪ねて来てくださいました。相変わらずお元気です。モモが脚を傷めたときは、1週間もしないうちにモモのことを心配して、犬のバギーを香港まで送ってくださいました。私が日本の小麦から作った強力粉「はるゆたか」を香港で手に入れることが出来たのも彼女が沢山送って来てくださったからです。

 お昼過ぎの便で、東京にとんぼ返りします。短い時間でした。雪が残っている軽井沢、春のような日差しでした。日向ちゃん、桜ちゃんのパパの心の雪も時間が溶かしてくれると思います。豪ちゃん、桜ちゃん、日向ちゃん、また会いに来ますよ。

 会うことが出来る人がいてくれること、幸せなことだと思いながら新幹線スムーズな音を聞いていました。

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「春に想う」 畠山記念館

2016年03月03日 | 日々のこと

晴れ、4度 東京

 ずっと行きたいと思っていた美術館がありました。規模は大きくありませんが、見てみたいものを所蔵しています。荏原製作所を興した畠山一清が白金台に構えた畠山記念館です。お茶の道具から能装束まで緑の庭園に囲まれた木造家屋が畠山記念館です。年明けから、梅、椿、桜、桃をテーマに「春に想う」展示がされています。展示期間の後半のメインは、桜と桃。

 私はお茶を嗜みませんが、お茶の道具を見るのが好きです。小さな茶入れを優しく包む仕覆の裂地まで古い物であればあるほど、それに触れて来た人たちの声が聞こえて来そうです。お茶の道具は、お椀ばかりか花入れ、お軸、香合、お懐石に使う塗り物、器の数々、見るものも多岐に渡ります。このせっかちな私も記念館に入る前の庭園を廻りながら心を鎮めます。

 この畠山記念館を知ったきっかけは、尾形乾山です。琳派の尾形光琳の弟、陶工でもあり絵筆もとります。その描くものは何処か力が抜けています。花ひとつ、細かく写実的ではありません。色遣いもあの当時、江戸時代の日本にしては奇抜だったかもしれません。

 展示物は予めウェッブで知ることが出来ますが、今回展示物を調べずに出かけました。これも出会いです。何に出会えるか、暖かな日差しの中、白金台の初めての道を歩きました。

 人もまばらな記念館、静かな空気が流れています。酒井抱一の「桜に瑠璃鳥図」お軸は茶室同様畳に上がって拝見出来ます。桜の螺鈿が施された明月椀、さほど古い物ではありません。元は織田信長の弟が考え出した明月椀だと聞いたことがあります。塗りに施された桜の花がこの季節を写し出しています。

 尾形乾山も4点。 結鉾香合。梅の花です。このボッコリした形を手に取ってみたくなります。

 銹絵染付絵替り四方向付、銹絵も乾山の得意とする所です。四角い向こう付けですが、やや口が開いています。

 色絵絵替り土器皿、実はこの土器皿の写しを持っていますが、本歌はなんとも風情のあるものです。写しは写しと知ります。

 色絵福寿文手鉢。 外は、黄色と紫の染め分け。中は、乾山がよく使う緑地に白抜きの椿です。この色遣い、この展示の前から動けないでいました。モダンだと思います。こんな発想、江戸時代の人の何処から湧いて来たものか、乾山がこの手鉢を作る様子を思い浮かべます。

 少ない展示物です。小一時間もいたでしょうか、とても満ち足りた気持ちになりました。帰り道、何処からか沈丁花の香りが漂っていました。

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プリンジャム 北海道ケーキジャム

2016年03月02日 | 日々のこと

晴れ、5度  東京

 昨夕、息子の家の近くのスーパーに夕飯の買い物に出かけました。昨年末、来たときと違って店が改装されて品揃えも良くなっています。イーオンと聞くと郊外型の大賀店舗と思うのですが、東京私鉄の駅を降りてすぐの店です。

 香港にもイーオンは数店舗あります。イーオン独自の開発商品も殆ど揃っていますが、どちらかというと日本人向けではなく、地元香港人向けの店作りです。日本の水などを安く売ってくれているので、私など月に2回ほど車で買い出しに出かけます。

 日本に戻ると、スーパーの陳列棚を見て回るのも楽しみです。食べ物もキッチン用品もどことなく日本の細やかさが感じられます。細かいといえば、個装に始まって、一つ一つの容量も少ないものが多いと思います。

 ジャムの棚を見ていました。アオハタジャムの容器の蓋が青と白のストライプでいい感じだなと見ていると、その横に「プリンジャム」と書かれた瓶が目に入って来ました。プリンに滅法弱い私です。プリン、キャラメル必ず手に取ってしまいます。「プリンジャム」「ミルクジャム」「リンゴバター」「ケーキジャム」作っているのは北海道のタンゼンテクニカルプロダクトという会社です。

 試しに、「プリンジャム」と「北海道ケーキジャム 抹茶シフォン」を買ってみました。「プリンジャム」は底にカスタードが溜まっています。バターナイフを垂直にさして底から持ち上げてみました。やや硬めです。パンには塗らずのそのままペロリ。味も香りもプリントはやや違いますが、この発想が楽しい。甘さもしつこくありません。ジャムよりアイスクリームのトッピングにいいかもしれません。

 お次は、「北海道ケーキジャム 抹茶シフォン」2層に分かれた底の方は小豆のあんです。これまたバターナイフを垂直に立ててすくい取ります。こちらはかなり固めです。これもそのままペロリ、微かな抹茶と小豆が口に残ります。抹茶シフォンケーキをこのジャムのネーミングに使ったのが興味を引きます。小さなタルト型の中にこのジャムを詰めて、ジャムタルトを作ってみたくなりました。お茶に合うジャムタルトです。

 こうして2つの瓶を手に取ってみると、ネーミングやパッケージは味の前に消費者に訴える最初の手段だなと思います。面白いものを見つけました。

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