キュートなお年頃

男の子は、ニュータウン郊外にある私立の大学生。
女の子たちも、同級生のよう。
昼下がりの車内、まるで彼らのクラスか、店内にでもいるような、プライベートな会話。

「じゃあ、Mちゃんは、N君のこと、タイプや、って、言ったん？
直接？　すご～。素直すぎひん？　
まあ、それがMちゃんのいいとこでも、あるんやけど」

２人の女の子は、どうやらMちゃんの友達らしい。

「オレからメルアド聞いて、メールしてん」
「え～？？　N君から行ったん？　ありえへん～。
反対なんちゃうん？　どこがよかったん？」

「顔、かな。それしかないやん。
オレもタイプやってん」

「つきあい始めて１ヶ月かぁ。記念メールとか来てるん？」

「来うへん。そんなんは、せえへん、って言うてた」

「え～。まじで？　
記念メール、つきあい始めやったら、するんが普通なんちゃうん？
つきあい始めてたった１ヶ月で、もう、素なん？　
はや～。てか、はやすぎひん？」

「ええなぁ～。素が出せて。素で、つき合えて」
「女は、恋愛して、ナンボのもんやからなぁ。私もガンバラなあかん。
恋愛すると、キレイになるんやって」
「私も、恋愛せんとあかんわ。
でも、お金があって毎日、好きな買い物できるんやったら、そのほうがええな～」

Mちゃんは、他の男の子ともおしゃべりしたりするらしい。
N君は、それは、嫌だと言う。話してほしくないんだそうな。
顔を赤らめて「やっぱり、オレ、好きやから・・・（もごもご）」


いや～、かわいいもんですね。
大学生。
恋の季節、いっぱい人を好きになって、楽しんで、悩んで、恋を味わってほしいデス。
ついでに、お勉強も、ね。
年かさが増すと、チューブを絞りきっても、なあんにも出てこない
カサカサになってしまうことも、あるんだから。

一生カサつかない、いい方法、ありますかぁ？？？
真っ赤な薔薇のエッセンスを一滴、ぽとりと落とすと、
カエルになった王子様が、元に戻ればいいんだけど。
ゴキブリ姫は、じっと待ってます。

待っている間に、姫の魔法がとけて、
そんな、未確定な王子様をあてにしなくても、自分で、自力で、活動いたします。