蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

牡丹と薔薇

2010-01-16 | 読む人々には興味ない話
スポーツジムで、エアロバイク運動をしている間は、イヤホンをして、見たいチャンネルを選び、
テレビを見ることにしている。
NHKが相撲を生放送中だったので、それはやめて、隣のテレビに目を移した。
すると、そこでは、ありえなく不気味なドラマを再放送していた。

全編に愛と憎しみが咲き乱れ、とことんまで人間の本質を描いたドロドロの愛憎劇『牡丹と薔薇』
東海テレビ・フジテレビ系列で、2004年1月5日から3月26日まで放送された昼ドラらしい。(全60回)
「ボタバラ旋風」をも巻き起こしたという、スゴさ、私が、目を奪われるのも無理はない。
ちなみに、中国でも、2007年1月15日から『牡丹與玫瑰』のタイトルで、毎日22:00から中国CCTVで放送されたが、
中国では「CCTVは公の場で謝罪しろ」など反発が相次いだとか。
あの、なんでもあり、の(ように感じる)中国人でさえ、ビビるんだから、
私のような気の小さい人間が見れば、何をかいわんや、である。
ぎょぎょっとするような、わざとらしい悪趣味の作り込みに、またまたコワイモノ見たさの血が騒いだ。
見せ物小屋の前で、フリーズする子供のように。

オドロオドロシイ内容。
恋人に捨てられ、遺書を書く看護士のオンナ(キャスト/川上麻衣子)。
内容が、ありえない。
今時、なに? あれ?
「そいとげられない二人なら、先にあの世で待っています。」→ めまいクラクラ。
次。
さっさと、鬱陶しい粘着質タイプの恋人を捨て、お金持ちのお嬢様(キャスト/北原佐和子)と結婚するオトコ。
お嬢様の邸宅で誕生日パーティー。
義父から、娘婿のオトコへのプレゼントは、大手ゼネコン会社の設計部長への昇進。
お嬢様からは、手作りの心をこめて刺繍したネクタイ。
モチーフは、牡丹と薔薇。この世のものとは思えないデザイン。脈が、止まりそうだ。
あんなチャッチイ、ダサいネクタイをさせられるオトコ、いったいどこに、どういうシチュエーションで着用する?
贈った側も、そんな気の毒なネクタイをした夫を、目を細めて、嬉しそうに眺められる?
あのネクタイのデザインそのものが、このドラマ、そのものだ。

パパ(オヤジ)は、定番の膝丈ガウンを着て、ブランデーグラスをゆらゆら揺らす。
(これって、ギャグまんが「パタリロ」に出てくる人と、同じ?)
威張り方が、シーラカンス並にオカシイ。テンション高すぎだし。
セリフ、身のこなし、すべて漫画。あれは、笑わせるドラマなのか?
シュールなギャグが満載だ。
夫婦でダンス(ブルース?)を踊ったり。もういいって。
ダンスの時にかかっている曲が、これまた、すごい歌。失神しそうになる。
高い笑い声に包まれた幸せなシーンを、外からじっとガラスの窓越しに看護士のオンナが見ている。
これは、どうやら「第7話」のようだが、やはりギャグドラマなんだと確信した。
不気味さが売り、でもギャグだ。

日本で作られたとは思えない。(東海テレビって、ある意味、スゴイ!!)
テレビ界もここまで来たか、血の苦悩。
焼きが回ったとしか思えない。
視聴率さえ取れたら、それでいいのか?
テレビマンとしての、意地やプライドはないか?
ショックで、その夜の夕食は、のどを通らなかった。。。。(だから、サンドイッチにした)

ほんの25分間ほど見ただけなのに、
めまい回数、数回、脈飛び回数、数回、心拍停止寸前回数 数回、失神寸前回数 数回、
のけ反り回数と、突っ込み回数、数えきれないほど(見ている間中、ずっと)
衝撃映像シリーズのように、目に焼き付いてしまったが、
まんまと、制作者の罠にハマらないよう、気をつけなければ。
視聴率は最高14%まで行ったという、この、おばけドラマ、
ブログに書いている時点で、もう、半分、足を突っ込んでいるようなものだが。
来週のジム、テレビ(NHK)で相撲をやっていないことを祈る。
(もし、相撲をやっていたら、また隣のテレビに・・・。)