夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『オレの獲物はビンラディン』

2018年01月14日 | 映画(あ行)
『オレの獲物はビンラディン』(原題:Army of One)
監督:ラリー・チャールズ
出演:ニコラス・ケイジ,ウェンディ・マクレンドン=コーヴィ,ラッセル・ブランド,
   アドリアン・マルティネス,マシュー・モディーン,デニス・オヘア他

年末にシネマート心斎橋で4本ハシゴの2本目。

どうです、この邦題。思いついた人はスゴイ。
しかも主演はニコラス・ケイジ。いったい何をしておるんだ(笑)。

愛国心が強すぎて、なかなかオサマ・ビンラディンを捕まえられない米軍にやきもき。
居ても立ってもいられずに、ビンラディンをパキスタンまで探しに行ったというオッサンの話。
実話が基だというのですからワラけます。いや、笑っていいのか!?

お人好しの変人ゲイリー・フォークナー。
ビンラディンの行方がわからないというニュースに苛立っていたある日、
「パキスタンに行って、オサマ・ビンラディンを捕まえよ」との神の啓示を受ける。
使命感に燃えるゲイリーは、さっそく金を工面してヨットを購入。
武器として日本刀を調達すると、パキスタンへと旅立つのだが……。

腎臓を患っているゲイリーは、定期的に透析を受けなければなりません。
仕事もまともにできない身だから、旅の金をどうやって用意するのかと思えば、
彼の周囲には面倒見のいい人ばかり。ヨット代は主治医から借ります。
さすがのゲイリーも、旅の目的を正直に言っても貸してもらえないことはわかっていて、
適当に嘘をつく。「嘘ですけどね」と書いてあるような顔をしながら(笑)。

友人も交際相手も、こんな変人を馬鹿にしたりしない。
ゲイリーの行動よりも、むしろそっちのほうに驚きました。
みんなどうしてこんなにいい人なのか。
もちろんゲイリーの人間性がそうさせるのでしょうね。

変なオッサンが突然やってきて日本刀を振り回すものだから、
パキスタンで調査中のCIAはたまったものではありません。
いっそのことあのオッサンをエージェントとして引き入れてしまおうか、
いやいやそれは無理だろうという会話も可笑しい。

ものすごく可笑しい設定のわりにはところどころ眠かったりもして、
この日ハシゴした前述の1本と後述の2本に比べるとイマイチ。
ただ、これに出演したニコラス・ケイジを見る目は変わります。

世の中にはいろんな人がいるということで。
そして他の人が考えつかないような行動に出れば、
こんなふうに人生そのものが映画化されることもあるんだなぁ。

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