桜前線はとっくに通りすぎ、紫外線が刺すようになった
今年の春は、なにがなんだか、酷い季節だった
気をとりなおさねば、明日からGWだし
気分も体調も全くもって萎んでいるけれど
無理やり「盛りあげよう」とはしている
でもイラついてしまって、オットと口喧嘩する
いや、正しく書くと「鬼嫁ひとり怒り」ですがの
数日前、BSアーカイブで「佐藤初女さん」の再放送をしていた
2009年放送の「初女さんのおむすび・岩木山麓」ってドキュメンタリー
おぉぉ~と思って録画して、あとでじっくりと観た
すごぉ~く良かった、ものすごく心に沁みた
2009年より、「今」こそ放送すべきな番組だと思った
しょっぱなからずっと、涙だくだくだった
観ながら思ったけど、アタシ「動いてる初女さん」は初めてかも?
もしかしたら少しだけ観たかもしれないけど、じっくり拝見したのは
初めてじゃないかな~と気がついた.....いつもは文字と写真だけで
初女さんの動作、話を聞く耳、語りかける目線、野菜をあつかう手
海苔を包む指さき、後ろ姿、屈んでる姿、立ってる姿............
言葉より【姿かたち・たち振舞い】の中に、多くのことが語られていた
文字からは読みとれなかった沢山のことが、映像には詰まっていた
すごいなぁ~映像って
お料理も、写真とは違って「生々しく」
数秒で色んなことがイッペンにわかった
1ミリのスキもない、つまり1ミリも手を抜いていない
手を抜いた(失敗も)ってことは、心が離れたってことだから
抜いてないってことは、隅から隅まで「心」が入ってるってことだ
プロのお料理とは全然ちがう「滋味」みたいな凄さがあった
でも「堅っ苦しいストイックさ」なんて微塵もなくて
普通の、温かく柔らかい「東北の家庭料理」で
それでいてちゃんと「初女料理」なんだから、唸る
アタシは、大先輩方々の「料理」を学ぶのが好きなのですが
「むかし料理」だから、みなさん「同じようなもの」をつくられる
だけど、皆さんがみなさん、同じ料理でも全然ちがってて(雰囲気が)
そのたびに感動して唸る、「自分料理」ってもんが完成されているのだ
目新しい料理に挑戦するのは楽しいことだけど..........
その一方で、ちゃんと「自分味」ってもんも作りたいなと思う
自分にしかつくれない料理
アタシは「レシピの開発」ってのには、実はあまり興味がなくて
それより「自分味」を完成させるってほうに、魅力を感じる
だいたい「新しいレシピ」なんて、そう簡単にできるもんじゃない
世の中の殆どの料理は、変化させながら「受け継いで」きたもので
考えつくことは「みな同じ」だから、自分で気づいたとしても
調べれば「必ず」「すでに存在する」って結果になるだろう
※だけどアタシなんかは、それはそれで嬉しかったりする
「自分で気がつけたっ♪」と喜んでしまう、料理マニアだ※
そんな状況で「これはっ」という「新発見的なレシピ」が出来たとしたら
その料理には【その人の名】がつくことでしょう、それくらい偉大なこと
初女さんは、想像していたより「人間くさい」方だった
ますます魅かれてしまいました 凄い人なんだなやっぱり
いいものを録画できたな、これから何度も何度も観返したいと思う
春の終わりに.......心が救われて良かった