きばなの硝子瓶

呑兵衛夫婦の日々の食卓

みをつくし料理帖・天の梯・・・【徒組べんとう】

2014-08-14 | 本と映画の話
わざとノロノロちびちび読んでいた
「みをつくし料理帖・天の梯」のラストを

ゆうべ真夜中に涙なみだで読み終え、そのままガックリと眠りについた

翌朝おきてすぐに、このお弁当を拵える
名づけて「徒組べんとう」、「かちぐみ」と読む

2章めの、【張出大関-親父泣かせ】のなかに登場してくるものだ

◆白米8:割り麦2の割合で炊かれてた、三角形の握り飯3つ
◆青菜の切漬け
◆鮪の煎餅揚げ(きばな命名)

っていう中身、下級武士である徒組十名に1ヶ月の期限つきで拵えたもの

ひとつ十六文という安価な予算のなかで、少しでも美味しく豊かにと
食べる相手の立場や状況なども気づかいながら、精一杯こころを込めた

いい献立だな

また、この武士達のセリフが泣かせる泣かせる

ラストも大洪水だったけど、アタシはこの「天の梯」の中では
この部分が一番すき、何度も読み返してはオイオイ泣いてしまった


終わってしまって寂しいけれど良かった、また後日談を楽しみに待とう





【鮪の煎餅揚げ】

ひじょ~に美味しかった、これはいいなぁ~定番化しそう

前々から、気にはなりつつも試す機会がなかった「煎餅の衣揚げ」を
読み終って眠りにつくとき、「起きたらスグに揚げてみよう」と思った

なので顔を洗ったら、すぐに冷蔵庫へと向かう

◆鮪(切り落としの薄切り)

 ・適当な大きさに揃え

※衣が焦げるので、鮪は薄切りが良いと思う
※小説のなかでは、柵を削ぎ切りしていたようだ

◆練り山葵(できれば本物を下ろして)
◆蔵の素(酒)
◆うすくち醤油

 ・山葵はかなり辛く利かせ醤油は薄味、しばらく漬ける

◆卵白(といたもの)
◆醤油煎餅(細かく擂ったもの)

 ・鮪に卵白をつけ煎餅衣をまぶす
 ・高めの温度でカラリと揚げる(短時間)

※ダラダラ揚げてると、焦げて苦くなるので注意


山葵は「練り」なので、さすがに小説の中のように香りは残らなかったけれど
それでも味をキリッと締めてくれたので、タップリ使ったほうがいいと思う

冷めてもサクリとして香ばしく、へぇ~美味しいもんだね~と2人で感心した

簡単だし、鶏肉とか他にも応用できるからお弁当で大活躍しそう
言うまでもないけど、お煎餅は「おいしいもの」をお薦めします


   ◇


【麦いり握り飯】

小説では「割り麦」のようだけど、うちには「押し麦」しか無かったのでそれで
同じように8:2の割合にして炊き(オット作)、梅酢と塩でこぶりの三角に握る

武士のセリフから、塩にぎりだったり胡麻をまぶしたり海苔を巻いたりと
日によって工夫したようなので、その3種を取りあわせてみた

ただし平成バージョンで、梅干し・たらこ・きゃら蕗を忍ばせてある(笑)
とても食べやすい割合だと解った、これだと冷めても問題ないな


   ◇

【青菜の切漬け】

どういったものか詳しく説明がなかったし、時間もなかったので自己流の即席漬け

◆小松菜

 ・洗って、茎の太い部分だけ縦半分に包丁をいれる
 ・ザクザクと適当に切る

 ・ボールにいれ熱湯をたっぷりとかける
 ・数秒まって笊に引きあげ、冷水をかけ絞る

※茹でるのではない、しんなり、でも硬いうちに引きあげること(灰汁ぬき)

◆塩・白だし

 ・適度にふり、ガツンと「重い」重石をかける
 ・水があがってしんなりしたら、ギュッと絞る

※これも日によって青菜の種類をかえたようだし、タカノツメを忍ばせたり
 出汁こんぶを和えたりと、いろいろ工夫したんじゃないだろうか、と空想する



とっても美味しかった

そして拵えてて、すごく楽しかった


コメント (6)
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