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雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

風格 ・ 心の花園 ( 37 )

2013-04-05 08:00:23 | 心の花園
          心の花園 ( 37 )

               風 格


自信が滲み出てくるような人って、いますよね。
男性でいえば、堂々としていている、とでも表現するのでしょうか。

でも、自信に満ち溢れて堂々としている姿というのも、一つ間違えると、高慢で、鼻持ちならない姿に見えてしまいます。
女性の場合は少し表現の仕方は違ってくるのでしょうが、美しさや知識をこれ見よがしに振舞う姿は、やはり、どうもいただけません。

本当に知性があり、自分自身にしっかりとした自信を持っている人の振舞いは、決して相手に威圧するようなものを与えるものではなく、自ずから滲み出てくるようなものではないでしょうか。

心の花園の「牡丹」をご覧ください。実に鮮やかなものでしょう。
原産は中国で、現在でも同国の国花に指定されているはずです。
わが国でも、奈良時代にはすでにその美しさが称えられていたようです。一説には、弘法大師が持ち帰ったともいわれているそうですが、もともとは薬用に栽培されたようです。

「立てば芍薬座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とは、美人を表現する言葉だそうですが、芍薬と牡丹はちょっと見ただけでは見分けにくいですよね。
どちらも、牡丹科牡丹属に属する植物なので当然ともいえますが、牡丹は「木」ですが、芍薬は「草」に分類されます。
古来この威風堂々とした花の姿に多くの人が魅せられ、多くの別名が付けられています。例えば、「百花王」「富貴花」「名取草」「花王」「花神」等々、まだまだあるようです。

「牡丹」の花言葉は「風格」です。
知識や人格も、この花ほどの圧倒的な美しさを備えれば、下手な主張や振る舞いなどしなくても、自然に滲み出てくるものがあるはずです。
それを「風格」というのでしょうね。
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