雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

彼岸花

2019-09-19 20:28:59 | 日々これ好日

        『 彼岸花 』

    
 彼岸の入りには少し早いが お墓に参った

     当地は 朝夕少し涼しくなったが 日中はまだ夏日
     そのためか まだ彼岸花に お目にかかっていない
     秋の彼岸会は 春と夏とが 手を握ったり 離したり

                     ☆☆☆



 

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くらげの骨

2019-09-19 08:23:06 | 麗しの枕草子物語

          麗しの枕草子物語
               くらげの骨

中宮さまの御弟であられる中納言殿が、中宮さまに御扇を進上なさいます時のことでございます。

「この隆家は、とてもすばらしい扇の骨を手に入れましたぞ。その骨に紙を張らせて進上申し上げようと思っているのですが、なかなか釣り合うだけの紙が見つからないのですよ」
「どのような骨なのか」
と、中宮さまがお尋ねになられますと、
「それはそれは、すばらしいのです。誰もが『今まで見たこともない、すばらしい骨だ』というのです。本当に、これほど凄い骨は、これまで見たことがありませんよ」
と大声で仰られるものですから、ついつい私は、
「それほどの物でしたら、きっとそれは扇の骨ではなく、くらげの骨なのでしょう」
と申し上げますと、
「これはすばらしい。このことは、この隆家が言い出したことにしてしまおう」
と言って、お笑いになられました。

少々、自慢話になってしまいましたかしら・・・。


(第九十七段 中納言まゐりたまひて・・・、より)

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