『 大雨にご注意 』
東北地方の一部を除き ほとんどの地域が梅雨入り
同時に 沖縄は 早くも梅雨明け
わが国の 広さが実感されるが
早々に 大雨の洗礼
新型コロナウイルスの感染も恐いが
万が一の場合は 躊躇(チュウチョ)なく避難行動を
自然災害にも 感染症にも
逞しく そして しなやかに
☆☆☆
『 ・・・夕日を見るときが一番悲しかった。仕事の途中でトイレに立ったときなど、窓から沈んでゆくお陽さんが見えるのよ、西の方にね・・・。ちょうど、里の方向なのよ。 』
紡績会社の寄宿舎に入って、最初のひと月くらいは夢中だった。
辛いとか苦しいとか 考えている暇もなかったなあ。
それに、この会社には姉が最近まで勤めていたので、わたしはあまりいじめられなかった。中には、意地悪な人もいて、新しく入ってきた子が泣かされることもよくあったよ。
まだ、十四や十五の子をいじめるなんてね。
寝床の中で 里のことなど思い浮かべて泣くこともよくあったが、わたしは 夕日を見るときが一番悲しかった。
仕事の途中でトイレに立ったときなど、窓から沈んでゆくお陽さんが見えるのよ、西の方にね・・・。ちょうど、里の方向なのよ。
( 「さても このごろは」 より )