『 そろりそろりと 』
秋分の日の今日 好天に恵まれた地域が多く
観光地などの人出は かなり多かったようだ
コロナ感染者が減少しているのは 結構なことだが
その原因を 納得できるように 説明してくれる人は見当たらない
ただ ワクチンと 各人の行動規範の向上が
かなりの部分を占めていることは 間違いあるまい
ぼつぼつ 新しい日常を 模索したいところだが
あくまでも そろりそろりと 参りましょう
☆☆☆
『 あらざらむ この世のほかの 思い出に
いまひとたびの 逢ふこともがな 』
・・・ この作品における「いまひとたびの」の持つ凄さは、後世の人に、この言葉は安易に使えないと思わせるほどの圧力を与える、迫力に満ちたものだと思うのです。
これほどすばらしい言葉なのに、この作品以降に、この言葉を詠み込んだ和歌は、現在伝えられている著名な歌集を見る限り極めて少ないのです。
これは、私の勝手な推量ですが、おそらく当時には、この言葉を詠み込んだ和歌が数多く作られたのでしょうが、和泉式部のこの和歌と比較されてしまい、後世に残れなかったのだと思っているのです。
( 「言葉のティールーム」第一話 『いまひとたびの』より )