『 自民党新総裁に期待 』
自民党総裁選挙は 岸田文雄氏が快勝
大方の 事前予想を超える差がついたが
結果は 多くの方が予想した結果のようだ
岸田新総裁は 前回総裁選挙では
期待されていた中で 大敗に追い込まれたが
結果としては いろいろな面で良かったのかもしれない
内外とも 安穏な環境ではないが
どっしりとした政権運営を 期待したい
☆☆☆
『 新しい時代の訪れ 』
「 ふる年に春立ちける日よめる 」 作者 在原元方
年のうちに 春は来にけり ひととせを
去年とやいはむ 今年とやいはむ
( 巻第一 春歌上 NO.1 )
としのうちに はるはきにけり ひととせを
こぞとやいはむ ことしとやいはむ
☆ 歌意は、「 まだ十二月だというのに 春がやって来た 過ぎ去った一年を 去年と言えば良いのか それとも 今年と言うべきなのか 」といったものでしょう。
詞書(コトバガキ)にあるように、旧年つまり十二月中に立春になったので、その日に詠んだ歌です。当時の暦では、立春の訪れは旧年十二月と新年一月と、ほぼ同数でした。
☆ 作者 在原元方(アリハラノモトカタ)の生没年は未詳です。
作者の父は在原棟梁(アリハラノムネヤナ・従五位上筑前守。898 年没。)。祖父は文人として著名な在原業平です。業平は、平城天皇の孫ですから、元方も家柄としては一流と言えます。歌人としても、古今和歌集には14首が選ばれており、勅撰和歌集には全部で35首採録されています。中古三十六歌仙にも選ばれていることから、後世においても歌人としての評価は高かったようです。
しかし、官位は正五位美作守で、貴族としては必ずしも恵まれてはいなかったような気がします。生没年が未詳であることも、いっそうその思いが深くなります。
☆ なお、死後怨霊となり冷泉天皇らを悩ませたとされる藤原元方という貴族がいますが、作者も大納言藤原国経の猶子になったらしく、藤原姓を名乗った可能性があり、活躍時期も近いため混同されることがあるようですが、全くの別人です。
☆ 掲題の歌は、古今和歌集の巻頭に選ばれています。
当然のことながら、作者がそのことを意識して詠んだわけではなく、十二月に立春を迎えることも特別珍しい現象ではありません。この歌の一番の良さは、その状況を面白く表現したことにあると思うのです。
興味深いことは、古今和歌集の撰者が、どういう理由でこの歌を栄えある一番歌にしたのかと言うことです。
これは、まったく個人的な見解ですが、『まだ古い時代のなかで、立春という新しい時代への旅立ちの時を迎えたことを、宣言しようとしているもの』と受け取りたいと思っています。
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