枕草子 第二百十三段 五月の菖蒲の
五月の菖蒲の、秋冬過ぐるまであるが、いみじう白み枯れて、あやしきを、ひき折り開けたるに、そのをりの香の、残りてかかへたる、いみじうをかし。
五月の菖蒲の薬玉を、秋も過ぎ冬も過ぎるころまで残っているのが、すっかり白っぽく枯れてしまって、みすぼらしくなっているのを、引き折って、中の匂袋を開けてみますと、節会の時の香りが、残ってこもっているのが、とても風情があります。
少納言さまが日常の中で、ふと立ち止まった時の感想のように、私には感じられます。
このあたり短い章段が続いていますが、何かほっとさせてくれるような内容ばかりです。
五月の菖蒲の、秋冬過ぐるまであるが、いみじう白み枯れて、あやしきを、ひき折り開けたるに、そのをりの香の、残りてかかへたる、いみじうをかし。
五月の菖蒲の薬玉を、秋も過ぎ冬も過ぎるころまで残っているのが、すっかり白っぽく枯れてしまって、みすぼらしくなっているのを、引き折って、中の匂袋を開けてみますと、節会の時の香りが、残ってこもっているのが、とても風情があります。
少納言さまが日常の中で、ふと立ち止まった時の感想のように、私には感じられます。
このあたり短い章段が続いていますが、何かほっとさせてくれるような内容ばかりです。
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