枕草子 第二百十六段 大きにてよきもの
大きにて、よきもの。
家。餌袋。ほうし。菓子(クダモノ)。
牛。松の木。硯の墨。
郎等(ヲノコ)の目の、細きは女びたり。また、鋺のやうならむも恐ろし。
火桶。酸漿。やまぶきの花。桜の花びら。
大きいのが、良いもの。
家。餌袋(エブクロ・本来は鷹の餌を入れる袋のことだが、人間用の菓子や食事などを入れた)。ほうし(「法師」とする説が有力のようであるが、餌袋と菓子の間に法師というのは、理解しにくい)。菓子。
牛。松の木。硯の墨。
従者の目が細いのは女のようだ。かといって、鋺(カナマリ・金属製のお椀)のようなのも恐ろしい。
火桶。ほおずき。やまぶきの花。桜の花びら。
再び「何々は」の登場です。
「家」が最初に挙がっています。小さな家より立派な御屋敷の方が良い、などといえば当然のようですが、六位の蔵人が少しばかり位階が上がったからといって、慌ててちまちまとした家など持つべきでないと述べていますので(第百七十段)、そういった感覚を言っていると思われます。
また、「郎党の目の・・・」の部分は、真剣に書いているのか、冗談が混じっているのか判別できないのですが、少納言さまがこの部分を書いている姿を想像すると笑ってしまいます。
大きにて、よきもの。
家。餌袋。ほうし。菓子(クダモノ)。
牛。松の木。硯の墨。
郎等(ヲノコ)の目の、細きは女びたり。また、鋺のやうならむも恐ろし。
火桶。酸漿。やまぶきの花。桜の花びら。
大きいのが、良いもの。
家。餌袋(エブクロ・本来は鷹の餌を入れる袋のことだが、人間用の菓子や食事などを入れた)。ほうし(「法師」とする説が有力のようであるが、餌袋と菓子の間に法師というのは、理解しにくい)。菓子。
牛。松の木。硯の墨。
従者の目が細いのは女のようだ。かといって、鋺(カナマリ・金属製のお椀)のようなのも恐ろしい。
火桶。ほおずき。やまぶきの花。桜の花びら。
再び「何々は」の登場です。
「家」が最初に挙がっています。小さな家より立派な御屋敷の方が良い、などといえば当然のようですが、六位の蔵人が少しばかり位階が上がったからといって、慌ててちまちまとした家など持つべきでないと述べていますので(第百七十段)、そういった感覚を言っていると思われます。
また、「郎党の目の・・・」の部分は、真剣に書いているのか、冗談が混じっているのか判別できないのですが、少納言さまがこの部分を書いている姿を想像すると笑ってしまいます。
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