マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下三橋の地蔵盆

2009年08月19日 08時43分31秒 | 大和郡山市へ
大和郡山市内の地蔵盆は7月と8月に行われている。

佐保川から東側はほとんどが7月にある。

そのうちのひとつに挙げられるのが下三橋町の地蔵盆。

延命地蔵大菩薩と書かれた提灯をぶら下げた地蔵覆い屋形に集まってきた自治会役員さん。

参拝される子ども会に配るお菓子を分けておく。

8年前までは23日と翌日に行われていた地蔵盆は、自治会が運営するようになり23日だけになった。

提灯などを納めている箱に詠歌講の文字が残されている。

かっては講衆が集まって営んでいた。

数珠繰りをすることもあったと懐かしいそうに話される役員さんら。

日が暮れなずむころに始まった地蔵盆の営みはご婦人が椅子に座って西国三十三番ご詠歌を唱える。

最初に「オンカガカビ サンマエイ サワカ」とご真言を唱える。

そして、鉦を叩いて1番、2番と唱えていく。

拍子をとるのは年当番の組で1から8班まで順番に替わる。

組によって抑揚、スピードが違うなあと笑った。

番外詠歌、般若心経を唱えて最後に再びご真言で終える。

花火に夢中だった子どもたちを呼んでお下がりのお菓子を配る。

地蔵さんにぺこりと頭を下げてひとつずつもらって帰る。

大きな石仏地蔵菩薩の西側は奈良バイパスを隔てて夕闇に浮かぶ開発中の大型ショッピングセンター。

来年の地蔵盆は大きく景観が変わっていることでしょう。

(H21. 7.23 Kiss Digtal N撮影)