マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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奈良口地蔵尊オソナエ

2009年08月21日 07時53分23秒 | 大和郡山市へ
昭和28年代の写真には奈良口から秋篠川北辺りの県道は地道だった。

周囲には人家もない。

その秋篠川を跨ぐ柳橋の南袂は大和郡山市の奈良口町になる。

奈良口の街道は南に新道ができるまではバスが走っていた。

ときおり屋根瓦にあたったこともあったが誰も文句は言わなかったという。

城下町が形成される以前、街道辺りは墓地だったそうだ。

それはともかく、柳橋の南側には東に大神宮、西に大きな耳をもつ地蔵さんが祀られている。

前夜の地蔵尊夏祭は朝に法要、夜は宝くじ抽選会(以前は宝探し)にかき氷が催される。

地元住民の楽しみで夜遅くまで賑わっている。

今日は朝から自治会の班当番の人が傍の公民館で訪れる参拝者を待っている。

地蔵さんは大きな石仏で、立派な福耳が特徴的なお顔だ。

その前には半切りのカボチャに串で挿した色とりどりの野菜が目に付く。

ニンジン、ピーマン、インゲン、トーモロコシ、ゴーヤにミニトマトが並ぶ。

三本の串に挿した作りものの野菜に名前はない。

オソナエには違いないと思われる野菜の「飾り」は、天理市上入田や奈良市小倉で祭事される九月の会式、或いは正暦寺の冬至祭で供えられるモノに似ている。

特徴あるオソナエは昭和40年代に建立された戦没者慰霊碑にも供えられる。

(H21. 7.24 Kiss Digtal N撮影)