祭り宵宮の日は朝から忙しい当家のNさん。
天理市藤井の三十八(さんじゅうはち)神社の当家だ。
拝殿に提灯を掲げ、席などを作る。
長老の宮本6人衆と役員、当家の席だ。
実はNさんは前年の当家だった。
ところが当家を継いだのは長男だった。
N家としては2年連続の当家になった。
当家は村入りした順となっている。
その順に数え年が18歳になった長男がいるならばその子の家が当家になる。
当家を勤める人はトーニンと呼ばれている。
午前中は当家の家でヨバレがあった。
宮本6人衆と役員は接待を受ける。
パック詰め料理に代わったものの煮物料理は今でも続けている。
ドロイモ、ダイコン、コンニャク、チクワを煮た煮染め料理。
昔は相当な量を炊いた。
ドロイモは皮をめくる手間がいる。
バケツ三杯も分けてこしらえた。
余った料理は「送り膳」といって参拝できなかった家に配ったと区長の奥さんは話す。
接待の時間はモチを搗く時間でもある。
モチ作りを済ませた当家と6人衆。
ソウ(充てる漢字は素襖であろう)と呼ばれる衣装に着替える。
トーニンは白色、6人衆は紺色だ。
区長や役員は礼服になった。
トーニンはもう一人居る。
次の当家となる受け当家(ウケドと呼ぶ)だ。
受け当家はオトウトトーヤとも呼ばれている。
それに対して本当家はアニトーヤになる。
区長、神職を先頭に歩き出したお渡り。
トーニンは大きな御幣を持つ。
N家は道路を隔て村の外れ。
相当な距離を歩く。
杖をつく2人の長老は車で送られた。
ちなみにオトウトトーヤのUさんは自宅が神社の真ん前。
来年のお渡りはあっという間に着いてしまう。
神事が始まるころには村の人が集まりだした。
「みんな並んでや」と言われて拝殿前に立つ。
とはいっても顔はこわごわ。
お寺の梵鐘付近に蜂の巣があったのだ。
巣は除去したものの何匹も飛んでくる蜂。
網で採って除去する。
参拝どころではない様そうとなった。
拝殿から本殿に向かう階段には筵が敷かれた。

神職は祓えの儀、祝詞奏上、奉幣振りなど厳かに行っていく。
それが終われば撤饌となる。
参拝者は一列になってお供えを公民館に手渡しする。
そして始まった子供の相撲。
14歳までの男児が取り組む。
今年は2人。うち一人は学校を半ドンしてやってきた。
小学校の配慮である。
行司役を務めるのは当家がお願いした村人。

宮本の軍配を差し出して一本勝負。
土俵はブルーシートにマットだ。
動き回るからこれくらいの大きさの土俵が丁度いいそうだ。
一本を終えたら甘酒をいただく子供力士。
もう一本の勝負が待っている。
早くも結びの一番となった。
はっけいのこった。
押して押して勝負はつかず、引き分けの軍配がでた。
式典を終えて公民館では直会が始まった。
当家の家でよばれた煮染め料理もだされている。
甘酒やお神酒が注がれて料理をいただく。
すべてを終えると供えられた神饌のお下がりが分けられる。
ナシ、ミカン、カキ、ユズにマツタケまである。
それらは村入りした順に配られる。
(H22.10.20 EOS40D撮影)
天理市藤井の三十八(さんじゅうはち)神社の当家だ。
拝殿に提灯を掲げ、席などを作る。
長老の宮本6人衆と役員、当家の席だ。
実はNさんは前年の当家だった。
ところが当家を継いだのは長男だった。
N家としては2年連続の当家になった。
当家は村入りした順となっている。
その順に数え年が18歳になった長男がいるならばその子の家が当家になる。
当家を勤める人はトーニンと呼ばれている。
午前中は当家の家でヨバレがあった。
宮本6人衆と役員は接待を受ける。
パック詰め料理に代わったものの煮物料理は今でも続けている。
ドロイモ、ダイコン、コンニャク、チクワを煮た煮染め料理。
昔は相当な量を炊いた。
ドロイモは皮をめくる手間がいる。
バケツ三杯も分けてこしらえた。
余った料理は「送り膳」といって参拝できなかった家に配ったと区長の奥さんは話す。
接待の時間はモチを搗く時間でもある。
モチ作りを済ませた当家と6人衆。
ソウ(充てる漢字は素襖であろう)と呼ばれる衣装に着替える。
トーニンは白色、6人衆は紺色だ。
区長や役員は礼服になった。
トーニンはもう一人居る。
次の当家となる受け当家(ウケドと呼ぶ)だ。
受け当家はオトウトトーヤとも呼ばれている。
それに対して本当家はアニトーヤになる。
区長、神職を先頭に歩き出したお渡り。
トーニンは大きな御幣を持つ。
N家は道路を隔て村の外れ。
相当な距離を歩く。
杖をつく2人の長老は車で送られた。
ちなみにオトウトトーヤのUさんは自宅が神社の真ん前。
来年のお渡りはあっという間に着いてしまう。
神事が始まるころには村の人が集まりだした。
「みんな並んでや」と言われて拝殿前に立つ。
とはいっても顔はこわごわ。
お寺の梵鐘付近に蜂の巣があったのだ。
巣は除去したものの何匹も飛んでくる蜂。
網で採って除去する。
参拝どころではない様そうとなった。
拝殿から本殿に向かう階段には筵が敷かれた。

神職は祓えの儀、祝詞奏上、奉幣振りなど厳かに行っていく。
それが終われば撤饌となる。
参拝者は一列になってお供えを公民館に手渡しする。
そして始まった子供の相撲。
14歳までの男児が取り組む。
今年は2人。うち一人は学校を半ドンしてやってきた。
小学校の配慮である。
行司役を務めるのは当家がお願いした村人。

宮本の軍配を差し出して一本勝負。
土俵はブルーシートにマットだ。
動き回るからこれくらいの大きさの土俵が丁度いいそうだ。
一本を終えたら甘酒をいただく子供力士。
もう一本の勝負が待っている。
早くも結びの一番となった。
はっけいのこった。
押して押して勝負はつかず、引き分けの軍配がでた。
式典を終えて公民館では直会が始まった。
当家の家でよばれた煮染め料理もだされている。
甘酒やお神酒が注がれて料理をいただく。
すべてを終えると供えられた神饌のお下がりが分けられる。
ナシ、ミカン、カキ、ユズにマツタケまである。
それらは村入りした順に配られる。
(H22.10.20 EOS40D撮影)