マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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再訪、滝川のハダ

2017年05月10日 09時21分04秒 | 民俗あれこれ(干す編)
この日は芋名月の十五夜だ。

日が暮れて辺りは真っ暗闇に包まれる。

その時間帯がくるまでに見ておきたい十津川村滝川のハダ。

区長こと総代の話しによれば、今では稲作をしていない家もあるそうだ。

稲作はしなくとも稲束を干す構造物はそのままにある。

保存しているわけでもなくそのままにしてある。

そういえば支流滝川に架かる橋の近くに多段型のハダ架けがあった。

これまでの云十年。

二十歳のころからずっとここに来ていたが、あるにはあるという認識だった。

それが何であるかは、この年(歳)になって初めて知った。

二十歳過ぎから数えて四十年以上にもなる。

ずっとこの場に立っていたハダ場がある。

主(あるじ)はいなくともその存在感は大きい。

長年に亘って存在感を示していたものが川向こうにある。



多段型のハダ架けは今でも現役。

4日前に拝見したときと同じ状況である。

干した稲束はいつ下ろされるのか・・・。

この日の夜。

すぐ近くで人の動く姿があった。

時間帯は午後7時半ころだった。

そのことについては後述する。

橋近くにある多段型のハダ架けに見惚れていた。

これより上流に向かう。

車のエンジンをふかせて走らせる。

数十メートルも走らない処で目に入った多段型のハダ架け。

稲刈りを終えた田んぼは点々点………。

その向こう側にあった屋根付きの多段型のハダ架け。



ここ滝川ではどこでも同じであるが、赤いトタン屋根が映える情景もまた良しと思ってシャッターをきった。

段数は6段。

他より少ない段数であるが、これまた良し、である。

ここは十津川村でも無名の大字滝川。

川の名も“滝川”。

最上流にある滝百選の「笹の滝」は有名であるが・・。

滝川の裏地垣内。

ここでは3軒ぐらいがしていた。

私的にはとても素敵な景観である。

川を渡る手前の向地垣内は昔にしていたハダ場。

高齢化によって放置、

それもまた原風景らしい景観を醸し出していた。

(H28. 9.15 EOS40D撮影)