マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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再訪、内原のハデ

2017年05月12日 09時38分51秒 | 民俗あれこれ(干す編)
再び訪れた十津川村の内原(ないはら)。

数日前の10日に訪れたときと同じように思えたハダ架けの景観がある。

集落戸数は10軒満たない。

うち、ハダ架けをしているのは2軒。

上流の奥里もしていたそうだと聞いている。

急な坂道を車で登る。

そうでなければ壊れた心臓が弾けそうだ。

急な登りはまだ不完全な身体では無理がある。

そう思って車で登る。

家の周りなど、あちこちに点在する多段型のハダ架けに見惚れて巡っていた。

せっかく乾いてきたというのに雨が降りそうな気配である。

雨が降れば天日干ししたお米は湿ってしまう。

仕方なくブルーシートをかけて保護するが・・・。



ご主人のNさんは干して10日ほどもすれば下ろすと云っていた。

下ろす時期は天候状態によって日にちを決定される。

晴れ間が数日間続く場合であるが、今年は長雨。

下ろすタイミングが難しいという。

ハダ架けは刈り取りから始まる。

それも天候次第。

下ろすのも天候次第。

気象状態に左右される作業はカンピョウ干しも同じだと思った。

このハダの竿、支柱は金属ポール。

木造であれば大工さんに作ってもらうが費用はかかる。

金属ポールであれば83歳の私でも組むことができるし費用も助かると云う。

ハダに登って稲架けをするのは旦那さん。

若いときの奥さんは下から稲を投げて渡していた。

年老いたらそれは無理。

二股木に稲藁を架けて下から持ち上げるようにして旦那さんに渡す。

つまりは二人がかりでする作業である。

一人だけでは高い竿に架けるのは無理がある。

谷瀬のOさんが云われた危険回避はよくわかる。

稲架けは9月初めに1回目。

天気が良くなった9月10日が2回目の稲架け。

3回目は15日だった。

一挙に行う作業は老夫婦にとっては負担がある。

天気の具合をみて作業をしているという。

天日干しは天候次第。

降ろす時期もこれまた天候次第でカラカラに乾いた日が三日以上続けば降ろして脱穀するそうだが・・・今年の長雨でいつになるやらと云っていたのが印象的だった。

(H28. 9.15 EOS40D撮影)