自宅待機の言い方はあてはまらないおふくろの身体状況。
痛みはここ数日間の発症が見られない。
それがないからと云って外出できるほどではない。
一か月に一度は処方箋に銀行の入金・送金対応。
もう一つの用事は年金の扶養親族等の更新手続きがある。
私も日本年金機構から送られてきた申請書であるが、今回は「個人番号(マイナンバー)申出書」の届け出が必要要件になった。
一つは「平成29年分の扶養親族等についての個人番号申出書」。
もう一つは「平成30年分の年金受給者にための扶養親族等申告書」である。
私のはさておき、おふくろの個人番号申出書である。
国の制度が始まったときに自宅に送付された封書がある。
送り主は総務省・地方公共団体情報システム機構である。
同封されていた書類は個人番号(マイナンバー)の通知カードである。
このカードは「マイナンバーを証明する書類」として利用できる。
マイナンバーは個人の証明書。
私の生活の中では利用する範囲が極めて少ない。
つい数年前まで働いていた送迎ドライバーの仕事に年金だけである。
制度が実施されるのは平成28年1月より。
初めて利用したのも送迎ドライバー時代の事業所収入の源泉徴収票発行に際しての確認に通知カードを見せて伝えたとき。
確定申告は平成29年2月のとき。
マイナンバーを控えにメモして申告に出かけた。
その際に聞いたのは配偶者に扶養親族すべてマイナンバーを要すると云われたが、この年は過渡期であったことから、スルーされた。
それが今回届いた「平成29年分の扶養親族等についての個人番号申出書」と「平成30年分の年金受給者にための扶養親族等申告書」の2通であったのだ。
おふくろの場合は配偶者も扶養親族もいないから本人だけであるが、「そんな通知も、カードも見たことが」ないという。
えっ、である。
おふくろは何でも大事にする方だ。
この日にわかったが、古い銀行通帳や大阪市が発行する高齢者無料パス券なんぞは開始してからずっと残しているぐらいであるが、気になる点はある。
介護認定申請に必要な「介護保険被保険者証」が見つからなかった。
居住する部屋の隅から隅までずず、ずいーというわけではないが、想定できる範囲内の隅から隅まで、ずず、すぃーと探しても見つからなかった。
封書も見つからないし、それがどんなものだったのか、すら記憶がない。
困ったことであるが、申請に「介護保険被保険者証紛失届出書」を同封すれば、暫定版の「介護保険認定資格者証」が送られてくる。
そのときは紛失届で済んだが、「個人番号(マイナンバー)」となればそういうわけにはいかない。
「平成29年分の扶養親族等についての個人番号申出書」に「平成30年分の年金受給者にための扶養親族等申告書」には個人番号申出を要する。
要するが通知カードがなければ、わかりようがない。
年金機構に電話をして相談したら、区役所に住民票の交付申請をすれば、その住民票に記載している「個人番号(マイナンバー)」より控えてください、と云う。
おふくろは自力歩行が困難であるゆえ、区役所に行けない。
そう判断したかーさんは委任状のルートを探る。
私のそうしたいと相談を持ち掛けるが、おふくろの身体に問題がなければ、区役所に出向くのが一番良いと答えた。
本人もそうしたいというからやって来た大阪市住之江の区役所であるが、先に済ませておくのは畠中医院に出かけて処方箋をお願いすることだ。
医師にはお願いしたい分包がある。
年寄りともなれば処方箋が多くなる。
おふくろもその一人。
承知した医師は処方箋に薬局へ指示する「分包をお願いします」の但し書きが要る。
そのことがあって医院に入ったのはかーさんだ。
午前10時に入ってお願いした分包願いは承知されて薬局向けに書いてもらった。
薬局は医院より離れている。
むしろおふくろが居住する北島にある。
医院もそうだが、私が生まれ育った地にある薬局も昔からの利用者。
建物も先代も顔ぶれが替わったが、地元民のためにある医局みたいなものだ。
分包をお願いするには費用もかかるという薬局もあるらしいが、大先生時代からの継続手法に理解を示してくれた、なんせ手間のかかる作業である。
ここで間違ってしまえば、患者さんがとんでもないことになってしまう。
分包作業は手間がかかるし、細心な注意も必要だ。
時間がかかるので午後2時半の受け取りも我が家にとっては丁度いい。
なぜなのか。私は自宅に戻った午後5時には通院している歯医者さん通いがある。
それまでに済ませたい時間枠が丁度いいのである。
居住地に居るおふくろをお迎えして車に乗ってもらう。
4階の自宅から階段は難なく下りる。
一階に下りて車道にある車に向かって歩く。
これまで見たことのない、軽やかさで歩く。
軽やか、といってもスキップするわけではない。
膝が上がるという感じの歩行は目を見張るほどの改善に驚くばかりだ。
その調子であれば、区役所に着いても車椅子の世話にはならんだろう。
午前11時、区役所に着いて住民票写しの請求するのはかーさん。
おふくろは待合室に長椅子に座って待っていた。
書類に項目記入のすべてはかーさんがする。
請求書類を確認された管轄担当者が動いた。
本人であるかどうかの顔を確認に使うのは、顔写真付きの高齢者無料パス券だ。
顔見比べて、間違いないですと云った。
これをもって委任状の要らない本人認証である。
今回は自力歩行で行けたが、歩行困難であっても車椅子であれば事(こと)は済むのである。
交付された住民票には「個人番号(マイナンバー)」が記載されてある。
この番号を「平成29年分の扶養親族等についての個人番号申出書」に「平成30年分の年金受給者にための扶養親族等申告書」に書くが、個人名等の記入はおふくろの自筆である。
これでひと段落した届出書は15日にポストへ投函した。
で、区役所に頼んだもう一つの要件は「個人番号(マイナンバー)」通知の再発行である。
届け出が受理されて自宅に届くのは3週間後になるらしい。
区役所を離れて次はどこへ行く。
まずは、おふくろが必要とする食の材料購入である。
この前に買ったものが半分以上もあるから、そんなに買うこともないと云っていたが、スーパーサンディに入ったおふくろはカートにあれもこれも入れるのが可笑しい。
買物を済ませばお昼の食事。
今回も節約してお弁当買い。
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スーパーサンディから歩いて30歩もかからない所にある手造り弁当店の「ひいらぎ」。
炊きたてのご飯が美味しいおまかせ弁当は税込375円。
今回もそうしたのはおふくろとかーさんだ。
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おふくろは前回と同様の焼きサバ弁当。
かーさんは揚げたての唐揚げ弁当。
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ついでに2個で110円の唐揚げ2個も買った。
前回に食べたのは9月2日。
美味しい印象は口の中に残っているようだ。
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私は、といえば、飽きもあるので、違うお店で買った250円の焼きそばに博多焼き。
博多焼きは一枚が100円の一銭洋食。
国道26号線を跨いだ東側にある「お好み焼きおばちゃん」で作って販売している。
三者三様のお昼ご飯はとても美味しくいただいた。
特に美味しいと云っていた白飯ご飯の量が多い。
それなら注文する際に半分にしとけばいいのにと言えば、勿体ない、今夜のご飯に廻すと云う。
そりゃそうだ。
食事時間は午後12時半。
ゆっくりたらふく食べたらひと眠りでもしたくなる。
寝る間もなく始まった大騒動である。
つい最近まで見たどころか、郵便局も銀行も行って通帳記入に引き落とし、入金処理していた通帳と銀行のキャッシュカードが見つからないという。
紛失したのか、それとも前日に玄関まで取りにきてもらった捨てるゴミ収集の中に誤っていれたのか・・・。
そんなことはないと思うが、どこを探しても見つからないという。
どこに入れたのかさえ思い出せないおふくろの言動にもしや認知症の初期症状では・・・。
おふくろはオロオロしていた。
何度も繰り返す古い通帳ばかりや。
こないにあるのに最近に使ったのが見つからへん・・・。
思い出せない自分の記憶にイライラ感が募る。
焦りもみられるが、ここで暮らしているのはおふくろ一人。
探す私もイライラ感になってしまっては、どうにもならん。
ここは大ばあさんが眠る仏壇に手を合わせて「助けたってくれ」とお願いした。
探し始めて30分も経った、と思う。
おふくろが大きな声で、ここにあったわ。
喜んで差し出す袋は見たこともない。
それが入っていた引き出しは私も確認した場所だ。
表面にあった袋もんは多種多品。
空っぽばかりの袋もんに中身も袋。
人さんから貰った記念のものばかりに堅いものは見つからなかった。
それがあったというのだから、どこにあったのだと疑いたくなる。
もしかとすれば、天から降ってきたのでは、と思ったぐらいだ。
実は、つい先日に通帳や銀行キャッシュカードを整理したという。
古いのは使うこともないが、何時いつ何年に入金、出金した記録がある。
それはおふくろの生活の思い出でもあるから捨てずに分けた。
現行、つかうべき通帳はこれまで通りにキャッシュカードを挟んで別の袋に入れ替えた。
その入れ替えた行為は覚えていたが、新の袋の置き先は記憶にない。
どこから出てきたと云えば、大事なものだからと思って引き出しの底に入れていたのだった。
大ばあさんにお願いしたら、即答で天から落としてくれた。
ほんまにそう思えたタイミングの良さ。
その袋も貰い物。
新品状態であるが、捨てるわけにはいかずに、覚えやすい袋にまたもや入れ替えた。
これだけの大騒動に見つかった今度はインパクトがあって記憶に残るであろう。
こうして考えてみれば、古いものは記憶に残っているが、新しいものは記憶が薄い。
これは記憶の濃さ、薄さである。
重要か、非重要か、ということではない。
入れ替えたという記憶にインパクトがなく、古いことだけが記憶に残る。
それが認知症なのか、私はわからないが、騒動は終わった。
新しい郵便局の通帳を持って記帳に分包してもらった処方箋の受け取りを済ませておふくろに手渡す。
窓から手を振るおふくろの姿が愛おしい。
その翌日の16日の午後9時に電話が鳴った。
何事が起ったのか、ふと心配したが、今日も痛みなく元気で花の水やりとか狭い四畳半、六畳、三畳をいったりきたりしていたという。
買ってもらった牛肉はトマトケチャップで炒めて食べたら美味しいという電話である。
2回目になる玄関前ゴミ収集に「ありがとう」を表示して収集してもらったと伝えたかったことを電話口で話す。
もう一つのお礼の電話は、妙徳寺のお彼岸施餓鬼。
身体状況によってこれまで毎春、秋の施餓鬼にお寺まで出かけてお布施をしていたが、もう無理。
塔婆ツキに5千円を銀行振り込みする手配もしたことに喜んでくれた。
(H29. 9.15 SB932SH撮影)
痛みはここ数日間の発症が見られない。
それがないからと云って外出できるほどではない。
一か月に一度は処方箋に銀行の入金・送金対応。
もう一つの用事は年金の扶養親族等の更新手続きがある。
私も日本年金機構から送られてきた申請書であるが、今回は「個人番号(マイナンバー)申出書」の届け出が必要要件になった。
一つは「平成29年分の扶養親族等についての個人番号申出書」。
もう一つは「平成30年分の年金受給者にための扶養親族等申告書」である。
私のはさておき、おふくろの個人番号申出書である。
国の制度が始まったときに自宅に送付された封書がある。
送り主は総務省・地方公共団体情報システム機構である。
同封されていた書類は個人番号(マイナンバー)の通知カードである。
このカードは「マイナンバーを証明する書類」として利用できる。
マイナンバーは個人の証明書。
私の生活の中では利用する範囲が極めて少ない。
つい数年前まで働いていた送迎ドライバーの仕事に年金だけである。
制度が実施されるのは平成28年1月より。
初めて利用したのも送迎ドライバー時代の事業所収入の源泉徴収票発行に際しての確認に通知カードを見せて伝えたとき。
確定申告は平成29年2月のとき。
マイナンバーを控えにメモして申告に出かけた。
その際に聞いたのは配偶者に扶養親族すべてマイナンバーを要すると云われたが、この年は過渡期であったことから、スルーされた。
それが今回届いた「平成29年分の扶養親族等についての個人番号申出書」と「平成30年分の年金受給者にための扶養親族等申告書」の2通であったのだ。
おふくろの場合は配偶者も扶養親族もいないから本人だけであるが、「そんな通知も、カードも見たことが」ないという。
えっ、である。
おふくろは何でも大事にする方だ。
この日にわかったが、古い銀行通帳や大阪市が発行する高齢者無料パス券なんぞは開始してからずっと残しているぐらいであるが、気になる点はある。
介護認定申請に必要な「介護保険被保険者証」が見つからなかった。
居住する部屋の隅から隅までずず、ずいーというわけではないが、想定できる範囲内の隅から隅まで、ずず、すぃーと探しても見つからなかった。
封書も見つからないし、それがどんなものだったのか、すら記憶がない。
困ったことであるが、申請に「介護保険被保険者証紛失届出書」を同封すれば、暫定版の「介護保険認定資格者証」が送られてくる。
そのときは紛失届で済んだが、「個人番号(マイナンバー)」となればそういうわけにはいかない。
「平成29年分の扶養親族等についての個人番号申出書」に「平成30年分の年金受給者にための扶養親族等申告書」には個人番号申出を要する。
要するが通知カードがなければ、わかりようがない。
年金機構に電話をして相談したら、区役所に住民票の交付申請をすれば、その住民票に記載している「個人番号(マイナンバー)」より控えてください、と云う。
おふくろは自力歩行が困難であるゆえ、区役所に行けない。
そう判断したかーさんは委任状のルートを探る。
私のそうしたいと相談を持ち掛けるが、おふくろの身体に問題がなければ、区役所に出向くのが一番良いと答えた。
本人もそうしたいというからやって来た大阪市住之江の区役所であるが、先に済ませておくのは畠中医院に出かけて処方箋をお願いすることだ。
医師にはお願いしたい分包がある。
年寄りともなれば処方箋が多くなる。
おふくろもその一人。
承知した医師は処方箋に薬局へ指示する「分包をお願いします」の但し書きが要る。
そのことがあって医院に入ったのはかーさんだ。
午前10時に入ってお願いした分包願いは承知されて薬局向けに書いてもらった。
薬局は医院より離れている。
むしろおふくろが居住する北島にある。
医院もそうだが、私が生まれ育った地にある薬局も昔からの利用者。
建物も先代も顔ぶれが替わったが、地元民のためにある医局みたいなものだ。
分包をお願いするには費用もかかるという薬局もあるらしいが、大先生時代からの継続手法に理解を示してくれた、なんせ手間のかかる作業である。
ここで間違ってしまえば、患者さんがとんでもないことになってしまう。
分包作業は手間がかかるし、細心な注意も必要だ。
時間がかかるので午後2時半の受け取りも我が家にとっては丁度いい。
なぜなのか。私は自宅に戻った午後5時には通院している歯医者さん通いがある。
それまでに済ませたい時間枠が丁度いいのである。
居住地に居るおふくろをお迎えして車に乗ってもらう。
4階の自宅から階段は難なく下りる。
一階に下りて車道にある車に向かって歩く。
これまで見たことのない、軽やかさで歩く。
軽やか、といってもスキップするわけではない。
膝が上がるという感じの歩行は目を見張るほどの改善に驚くばかりだ。
その調子であれば、区役所に着いても車椅子の世話にはならんだろう。
午前11時、区役所に着いて住民票写しの請求するのはかーさん。
おふくろは待合室に長椅子に座って待っていた。
書類に項目記入のすべてはかーさんがする。
請求書類を確認された管轄担当者が動いた。
本人であるかどうかの顔を確認に使うのは、顔写真付きの高齢者無料パス券だ。
顔見比べて、間違いないですと云った。
これをもって委任状の要らない本人認証である。
今回は自力歩行で行けたが、歩行困難であっても車椅子であれば事(こと)は済むのである。
交付された住民票には「個人番号(マイナンバー)」が記載されてある。
この番号を「平成29年分の扶養親族等についての個人番号申出書」に「平成30年分の年金受給者にための扶養親族等申告書」に書くが、個人名等の記入はおふくろの自筆である。
これでひと段落した届出書は15日にポストへ投函した。
で、区役所に頼んだもう一つの要件は「個人番号(マイナンバー)」通知の再発行である。
届け出が受理されて自宅に届くのは3週間後になるらしい。
区役所を離れて次はどこへ行く。
まずは、おふくろが必要とする食の材料購入である。
この前に買ったものが半分以上もあるから、そんなに買うこともないと云っていたが、スーパーサンディに入ったおふくろはカートにあれもこれも入れるのが可笑しい。
買物を済ませばお昼の食事。
今回も節約してお弁当買い。
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スーパーサンディから歩いて30歩もかからない所にある手造り弁当店の「ひいらぎ」。
炊きたてのご飯が美味しいおまかせ弁当は税込375円。
今回もそうしたのはおふくろとかーさんだ。
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おふくろは前回と同様の焼きサバ弁当。
かーさんは揚げたての唐揚げ弁当。
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ついでに2個で110円の唐揚げ2個も買った。
前回に食べたのは9月2日。
美味しい印象は口の中に残っているようだ。
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私は、といえば、飽きもあるので、違うお店で買った250円の焼きそばに博多焼き。
博多焼きは一枚が100円の一銭洋食。
国道26号線を跨いだ東側にある「お好み焼きおばちゃん」で作って販売している。
三者三様のお昼ご飯はとても美味しくいただいた。
特に美味しいと云っていた白飯ご飯の量が多い。
それなら注文する際に半分にしとけばいいのにと言えば、勿体ない、今夜のご飯に廻すと云う。
そりゃそうだ。
食事時間は午後12時半。
ゆっくりたらふく食べたらひと眠りでもしたくなる。
寝る間もなく始まった大騒動である。
つい最近まで見たどころか、郵便局も銀行も行って通帳記入に引き落とし、入金処理していた通帳と銀行のキャッシュカードが見つからないという。
紛失したのか、それとも前日に玄関まで取りにきてもらった捨てるゴミ収集の中に誤っていれたのか・・・。
そんなことはないと思うが、どこを探しても見つからないという。
どこに入れたのかさえ思い出せないおふくろの言動にもしや認知症の初期症状では・・・。
おふくろはオロオロしていた。
何度も繰り返す古い通帳ばかりや。
こないにあるのに最近に使ったのが見つからへん・・・。
思い出せない自分の記憶にイライラ感が募る。
焦りもみられるが、ここで暮らしているのはおふくろ一人。
探す私もイライラ感になってしまっては、どうにもならん。
ここは大ばあさんが眠る仏壇に手を合わせて「助けたってくれ」とお願いした。
探し始めて30分も経った、と思う。
おふくろが大きな声で、ここにあったわ。
喜んで差し出す袋は見たこともない。
それが入っていた引き出しは私も確認した場所だ。
表面にあった袋もんは多種多品。
空っぽばかりの袋もんに中身も袋。
人さんから貰った記念のものばかりに堅いものは見つからなかった。
それがあったというのだから、どこにあったのだと疑いたくなる。
もしかとすれば、天から降ってきたのでは、と思ったぐらいだ。
実は、つい先日に通帳や銀行キャッシュカードを整理したという。
古いのは使うこともないが、何時いつ何年に入金、出金した記録がある。
それはおふくろの生活の思い出でもあるから捨てずに分けた。
現行、つかうべき通帳はこれまで通りにキャッシュカードを挟んで別の袋に入れ替えた。
その入れ替えた行為は覚えていたが、新の袋の置き先は記憶にない。
どこから出てきたと云えば、大事なものだからと思って引き出しの底に入れていたのだった。
大ばあさんにお願いしたら、即答で天から落としてくれた。
ほんまにそう思えたタイミングの良さ。
その袋も貰い物。
新品状態であるが、捨てるわけにはいかずに、覚えやすい袋にまたもや入れ替えた。
これだけの大騒動に見つかった今度はインパクトがあって記憶に残るであろう。
こうして考えてみれば、古いものは記憶に残っているが、新しいものは記憶が薄い。
これは記憶の濃さ、薄さである。
重要か、非重要か、ということではない。
入れ替えたという記憶にインパクトがなく、古いことだけが記憶に残る。
それが認知症なのか、私はわからないが、騒動は終わった。
新しい郵便局の通帳を持って記帳に分包してもらった処方箋の受け取りを済ませておふくろに手渡す。
窓から手を振るおふくろの姿が愛おしい。
その翌日の16日の午後9時に電話が鳴った。
何事が起ったのか、ふと心配したが、今日も痛みなく元気で花の水やりとか狭い四畳半、六畳、三畳をいったりきたりしていたという。
買ってもらった牛肉はトマトケチャップで炒めて食べたら美味しいという電話である。
2回目になる玄関前ゴミ収集に「ありがとう」を表示して収集してもらったと伝えたかったことを電話口で話す。
もう一つのお礼の電話は、妙徳寺のお彼岸施餓鬼。
身体状況によってこれまで毎春、秋の施餓鬼にお寺まで出かけてお布施をしていたが、もう無理。
塔婆ツキに5千円を銀行振り込みする手配もしたことに喜んでくれた。
(H29. 9.15 SB932SH撮影)