どこにでもある夫婦の痴話喧嘩。犬も喰わない話をロマンティック・コメディに仕上げたもの。夫ポール(ヒュー・グラント)の浮気で妻メリル(サラ・ジェシカパーカー)がむくれて別居中。ポールは未練たっぷりに元に戻りたがっている。
そんな折、メリルの仕事不動産セールの現場にやってきた時、顧客がアパートのテラスから転落死するのを目撃する。テラスに顔を出した男も目撃、その男に追われる危険があるからと、警察(FBI?)は証人保護プログラムで二人をワイオミング州の小さな町の保安家宅に預ける。
ニューヨークが恋しいけど、どうすることも出来ない。この広い大地に癒し効果もあるのか? 暇を持て余した二人は、ジョギングを始める。広い草原を走る二人の姿を見ていて、こういうウェアで走るのは日本では見られないなあ。と思った。日本人は地味すぎる。
ヒュー・グラントは、黒のTシャツ、白のパンツでコントラストが鮮やか。サラ・ジェシカパーカーは、髪を後ろで束ねサングラス、スポーツブラとグレイの七分丈のスパッツ、すらりとした肢体によく似合っていた。日本ではまず見られない女性のジョギング姿だ。
メリルが衝撃的な告白をする。「実は私も一度浮気したわ」これを聞いたポールのショッキングな表情。これも殺し屋の銃撃を受けて、お互いの身を案じたことから、ますます愛情が深まった。そして熱いキス。キスの音までリアル。あれ本当に舌を絡ませているんじゃないかと思うくらいだった。官能的な音だった。映画はめでたしめでたしで終る。
監督
マーク・ローレンス1959年10月ニューヨーク、ブルックリン生まれ。過去の作品を見ると、ラブストーリーの脚本が目につく。それから監督の道に入ったようだ。’02「トゥー・ウィークス・ノーティス」を観た記憶がある。
キャスト
ヒュー・グラント1960年9月ロンドン生まれ。’87「モーリス」でベネチア映画祭主演男優賞を受賞注目を集める。’94「フォー・ウェディング」でアカデミーにノミネートされ人気スターに、現在ではロマンティック・コメディに欠かせない存在。とは言っても年齢的にそろそろ転換期かもしれない。
サラ・ジェシカパーカー1965年3月オハイオ州ネルソンヴィル生まれ。’98「セックス アンド シティ」が女性を中心に評判を呼び長期の人気番組になる。