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ソビエト連邦当時の国防省機関紙「クラスナーヤ・ズヴェーズダ」が、1976年1月24日号でマーガレット・サッチャーを「鉄の女」と呼び非難した。サッチャー自身も気に入ったらしく、以後サッチャーの代名詞として定着した。(ウィキペディアより引用)
マーガレット・サッチャーは、1979年から1990年にかけて初の女性首相として英国をリードした。その政策には賛否半ばするようだが、強い信念に基づく決断は評価すべきだろう。
そのマーガレット・サッチャーを演じるのは、ハリウッドで一番の演技派メリル・ストリープだ。見るからに老いたという風姿の女が食料品店のカウンターに牛乳パックを置いた。この老女を演じるのは、メリル・ストリープであり、現役の首相を演じるのもメリル・ストリープである。声のトーンやしぐさにも演技派の風格が漂う。メリル・ストリープの独壇場だ。他を見る必要もないように思わせられる。
この作品は、アカデミーメイクアップ賞も受賞しているので、それも見ものに違いない。というのも完璧なメイクアップだからだ。人間が老いるということは、体全体が老いていくということ。顔の皺の数を増やせばいいというものではない。
70代の後半にもなると首筋が痩せてくる。そこがきちっとメイクアップされているのはさすがと言える。初期段階の認知症のサッチャーが、亡き夫と会話をしながら思い出を語るという設定だ。作品としては特段の注目点はない。メリル・ストリープを見るだけで十分ではないだろうか。
芸の細やかさはぴか一で、着付けをしてもらって胸の谷間もちらりと見えるドレスを、手で乳房をゆすって納まりを良くするというしぐさにも彼女らしさが見える。現実のマーガレット・サッチャーも87歳になり認知症で記憶も薄れてきているそうだ。
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監督
フィリダ・ロイド1957年6月イギリス、イングランドブリストル生まれ。
キャスト
メリル・ストリープ1949年6月ニュージャージ州生まれ。この作品でアカデミー主演女優賞を受賞。