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旅「11日間のスリランカNo 9」

2012-10-01 11:27:22 | 旅行

 「CHANNA」の店で朝食にツナサンドを食べた。全部食べきれず残りを持ち帰り用のパックに詰めてもらった。
 Mrチャンナに「象の孤児院」へ同行してもらった。チケット売り場で、スリランカ人と外国人の入場料が違うのが分かった。外国人は、2,000ルピーでスリランカ人は100ルピー。なんという格差か。私の娘は、長期滞在ヴィザを持っているから100ルピーだった。
             
             
             
 それにしても日本では入場料に差別はしていない。観光も大きな収入源になっているスリランカでは信じられないことではある。ただ、国立病院では外国人でも無料で治療が受けられる。勿論、スリランカ人も無料だ。私の娘も一度お世話になったと言う。
 外国からの中古車の輸入には、かなり高額な関税が課されているようだ。スリランカへの入国にもヴィザが必要になって、日本国内で取得する場合は20ドル支払う。

 世界遺産が八つもあるこの国に観光客が途絶えることは無いだろうが、主な産業がゴム、紅茶、ココナッツその他の農産物。衣類、セメント、製油生産、繊維製品、タバコなどで国庫への収入が十分ではないのだろう。勢い観光収入に頼ることになっているのかもしれない。しかし、何時までもこういうことをやっていると、リピーターの減少を招き観光事業も衰退する可能性も考えておかねばならないだろう。

 しかもいつの間にか案内人がついていた。頼みもしないのに……。300メートルほど歩く通路を案内しただけだった。それで1,000ルピー。スリランカ人は親切だよ。そうだね。金目当てで親切なんだ。と思い始めた。

 象は川辺に小象も交えて集まっていた。それを見るために大勢の人も集まっていた。なかなか動こうとしない。じっと見ている。サファリでもそんな感じだった。日本人はせっかちなのだろうか。私たちは入って30分もしないうちに見飽きて車に戻った。Mrチャンナは、もう戻ったの? と驚いている。象は突っ立っているだけで何もしないからね。

 店に戻ってぶらぶらしていると早くもMrランガがやって来た。早めの昼食を食べてもらって娘と別れを惜しみながら今夜のホテルへ向かった。Mrランガによると、空港近くがいいと思ってその辺のホテルを当たってみるということだった。連れて行かれたのは門扉とガードマンに守られた「タマリンド・ツリー・ガーデン・リゾート」というバンガローが並ぶホテルだった。
 洒落た平屋のバンガローが、椰子の木と芝生に囲まれていた。ここで二泊するわけだが、洒落た外観に比べ室内のお粗末さには驚いた。エアコンは主寝室だけだし、バス・ルームもなんとなく清潔感にかける。ドアもちゃちだし錆びの浮いたチェーンがぶら下がっていた。Mrランガは、いいホテルだと言っていたが細部は知らないのかもしれない。「地球の歩き方」最新号にも載っていないホテルだ。欧米人も多く見かけた。ただ、食べるものはスリランカ中のホテル同様、めぼしいものはない。従って、8月30日朝は、前日から冷蔵庫に入れたあったチャンナの店で包んでもらったサンドイッチを食べた。
             
             
                
                
                

 Mrランガは、午前11時に迎えに来るのが11時半頃やってきた。洗車を頼んだけど時間に仕上げてなかったという。親戚がやってる車の店らしい。なんというか、スリランカ・タイムかな。
 あるいは身内の気安さで、のんびり仕事だったのかも。今日は、コロンボにある日本料理店「日本橋」へ行く予定。スリランカに来てまで日本料理を食べることもない。という意見もあったが、スリランカの日本料理がどういうものか確かめるのも無駄ではないということで決まった。それに、チャンナの店で日本料理を出すときの参考にもなるだろうというわけ。

 コロンボへの幹線道路はいつも大混雑している。信号もほとんど無い。車とバイクとスリーウィラーに自転車が我が物顔で走り回る。特に驚いたのは路線バスの凶暴さだ。そこのけそこのけバスが通るといわんばかりに絶叫するクラクションを浴びせながら追い抜いて行く。
 この路線バス、市の運営かと思っていたが、Mrスランガによれば個人営業だという。勿論エアコンなしで乗降口は開けっ放しという状況。停留所も一応あるらしいが、手を上げればどこでも停まってくれるらしい。その点は便利だけどね。
 道路標識も無いに等しい。駐車禁止や速度制限標識は全く無い。そんな状況なのに大事故を目にしたことがない。それと不思議に思うのは、のんびり屋のスリランカ人が車に乗ると俄然スピード・マニアに変身することだ。女性のドライバーをほとんど見なかったから、世界に共通する男の幼児性の表れかもしれない。自転車を目一杯こいで走るような……。
            
 約2時間の間、そういう混沌と喧騒に取り巻かれながらたどり着いたヒルトン・ホテル。この中に「日本橋」がある。お昼の時間帯を過ぎた午後2時過ぎだった。

 メニューを見ると値段は日本とあまり変わらない気がした。1,700ルピーから1,900ルピーのランチ・メニューだった。天ぷら定食や刺身定食などを注文して、地元のビール「ライオン」とともにお腹に納まった。スタッフやコックはすべてスリランカ人だった。
 ただ、天ぷら、中でもエビの天ぷらの揚げ方が少し違うような気がした。日本では、まるで花が咲いたような衣の出来映えになるが、ここではごくシンプルな衣の状態だった。それは、私が揚げる海老天のようだった。いずれにしても久しぶりの日本料理に満足したのは確かだ。
            
            
            

 帰路、最近出来たというスーパーマーケット「ARPICO」に寄ってみた。広い駐車場に停まっている車は少ない。平屋建てのこじんまりとした感じのスーパーだった。コンビニを四店舗ぐらいくっつけたような広さで、日用品や野菜、果物、魚、肉が売られていた。魚は、新鮮とはいえないし肉も鶏肉以外豚肉が少々あったようだ。ここからスリランカの食生活が見える気がする。野菜や果物、米が中心の食事。スリランカ人のお腹がぼこっと飛び出しているのも、米の食べ過ぎだと妻が言う。(つづく)