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読書「紳士の黙約」ドン・ウィンズロウ

2013-06-11 17:20:30 | 読書

                 
 長身、髪はブロンド、脚が長くて美人といえばカリフォルニア・ガールにとどめを刺すらしい。ここアメリカ西海岸、サンディエゴのパシフィック・ビーチでは無尽蔵に存在する。それはそれで興味深い対象ではあるが、私立探偵のブーン・ダニエルズにとっては、サーフィンも命の次に大事なものになっている。

 八月のパシフィック・ビーチの海面は鏡のように真っ平ら。早朝から男たちが集まってきて、勤務前か勤務後の波乗りの期待は裏切られる。この早朝の時間帯は「ドーン・パトロール(朝焼けサーフィン)」といって若く活きのいい年代が独占、その後の時間は「紳士の時間」として中年の少し手前の男として一番油の乗った年代に譲られる。

 ブーンもそろそろ紳士の時間に仲間入りが見えてきた。そのブーンに二つの殺人事件が舞い込んでくる。ブーンは、容疑者として尋問されたり、事件に深入りしたために手足を縛られて海に放り込まれたりしながらも、弁護士で美人のペトラとベッドで戯れる至福の時間を過ごしたりする。

 著者本人もサーファーでいたるところでサーフィンの薀蓄が披露される。サーファーが読むと極上の時間を過ごせると絶賛する人もいる。

 さて、折角カリフォルニア・ガールに触れたことでもあり、ビーチ・ボーイズの「カリフォルニア・ガールズ」を聴いてください。懐かしく感じる人も多いのでは……

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