大人のおとぎ話ではあるが、今一度人生を考えるきっかけになるかも。アデライン・ボウマン(ブレイク・ライヴリー)は今、ジェニー・ラーソン29歳として生きなければならない。
一体彼女に何が起こったのか。夫を事故で亡くしたあと、一人娘に会うためサンフランシスコから北へ約55キロ程のソノマ郡にある両親の別荘へ急いでいた。温暖なソノマ郡に珍しく雪が降ってきた。見通しの悪い夜間の運転はアデラインにスリップ事故というアクシデントに遭遇させた。
水没した車の中でアデラインは、心配停止に追い込まれた。その時だった。雷光が彼女の車を直撃した。5億ボルトの電気と6万アンペアの電流は、心臓の復活から蘇生へと幸運がもたらされた。
ただし、2035年に発見されるフォン・レーマン博士の「DNAの電子圧縮論」の通り、時間による破壊作用を一切受けない。つまり老化しないという体になった。
一見いつまでも若々しくていいようだが、現実はそんなばら色でもない。まず、一人娘はどんどん成長していく、やがて母親を追い越す。娘が老けてアデラインの母親のようになる。
友人関係もいつまでも若いアデラインを敬遠するようになる。そうなると地域社会に居られない。何年かに一度名前を変え住所も変えるということになる。
そういう状況に拍車をかけるのは、新しく出来た恋人の父ウィリアム(ハリソン・フォード)がかつての恋人だったことだ。アデラインの娘ということでその場を切り抜けた。まさに悲劇。
一時は、すべてを放り出して自殺まで考えたアデライン。実年齢107歳のアデラインは、一体どこへ行くのだろう。まあ、アメリカ映画のことだからハッピーエンドにはなる。
そして私たちに与えられた老化と死が、神の素敵な贈り物に思えてくるから不思議。病は苦痛だが、病があるからこそ死を迎える気持ちになれる。それは神の恩寵と言えるのではないか。そんなことを考えさせられた映画だった。
アデラインを演じたブレイク・ライヴリーは、テレビ・ドラマ「ゴシップ・ガール」で主演、聡明な美人という印象。
監督
リー・トランド・クリーガー出自不詳
キャスト
ブレイク・ライヴリー1987年8月カリフォルニア州生まれ。
ミキール・ハースマン1981年7月オランダ生まれ。
キャシー・ベイカー1950年6月テキサス州ミッドランド生まれ。
ハリソン・フォード1942年7月イリノイ州シカゴ生まれ。
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