集英社文庫 1997年6月23日 初版 ブック○フにて購入
以前 ま○だらけ で、文庫でないコミックスの もりたじゅん初期傑作選 3冊組セットが売っていて、ずいぶん迷って買わなかったんですが、文庫が出ていたんですね。中身がまったく同じかどうかは分かりませんが、「うみどり」 が入っていたし、しかも105円だったので喜んで買いました。前に手元にないのにこの作品について書いていたのよね。(恥)
以前の記事 → もりた じゅん先生について話しましょうよ。
収録作品
「うみどり」 初出 りぼんコミック 1970年6月号
「しあわせという名のおんな」 初出 りぼんコミック 1971年新年号
「ちっちゃな時から」 初出 りぼんコミック 1970年10月号
「ごくろうさん」 初出 りぼん 1971年3月~5月
どれも一度は見たことある。初出当時高校生だった私は他の雑誌とちょっと違う雰囲気の りぼんコミック を毎号ではないけれど楽しみに見ていたから、初出当時に見たものだろう。37~8年振りの再会 !
「うみどり」 はカットだけはその後 私の少女マンガ原風景 別冊太陽 子どもの昭和史 少女マンガの世界 Ⅱ 昭和38年~64年 の中に少し載っていて見たけれど、「しあわせという名のおんな」 のこのカットなんか憶えているわ~。こんな話だったっけ ? とひとしきり懐かしかった。
以前にも言ったが、 りぼんコミック というのは、新人を多く起用した読みきり中心のマンガ雑誌で、 りぼん より問題作が目白押しだった。
山岸 凉子 の女性同性愛もの 「白い部屋のふたり」 昭和46年(1971年)2月号(ちなみに山岸 凉子氏のデビューも りぼコミ レフトアンドライト 昭和44年1969年)
ささや ななえ 「木枯らしにふたりだけ」 (この人もデビューは りぼコミ かもめ)
一条 ゆかり 「クロディーヌに愛を ! 」
樹村 みのり なんと10代でベトナム戦争もの 「海へ・・・」
あすな ひろし 「ビリー・タムタムは空へ ! 」
など、今もみんなの思い出に残る傑作を多く送り出しています。
たった3年間の命だった雑誌だけれど、ここでデビューや育った作家さんはその後 りぼん や りぼん増刊 や りぼんデラックス などで活躍している。
上記の太陽別冊に拠ると、水野 蔵美子、千明 初美、のがみ けい、松田 明姫、汐見 朝子、田渕 由美子などの各氏。私はちょっとその後のりぼん系の雑誌は大人になってしまって読んでないので、のがみ けいさん しか覚えがないが・・・。
又、ベテランの 北島 洋子、井出 ちかえ、巴 里夫、花村 えい子氏らも他誌では描けない思い切った短編を描いていた。だもんで、へぇ~こんなの描くんだ~とか思って好きだったんですよ、当時この雑誌。
あまたある問題作の中でも高校生の私がびっくりしたのがこの文庫の表題作になっている 「うみどり」 。タブーに挑戦、実の兄妹の恋愛及び心中ものです。まだこの頃は以前からの慣例というか、少女マンガでは自殺を描いてはいけないという不文律があったような ? 感受性豊かな少女には影響が大きいと思われていたのでしょう。
もちろん、初めから知ってて兄妹で恋愛というのでなく、両親が子供の頃交通事故で死に、養護院に預けられ、別々の家に貰われて行って・・・というストーリー。それに妹の養家の兄が妹に恋していて悩んでいる、という話を絡めて進みます。
38年前ですからね。今ではBLでいとこだろうが双子の兄弟だろうがお構いなしにくっついてますが・・・。しかもこの雑誌、小学生も見てるマンガ雑誌だったから良く出せたなぁと今見ても思いますよ。もっとも二人は結ばれるわけもなく、海へ入って清いまま心中するというラストになります。(ああ言っちゃった)
この頃、もりた氏の描くリアル絵の男性はCOMで人気だった 宮谷 和彦氏 に似ていて、特に目がそっくりでした。氏はCOMに投稿していたので影響受けて憧れていたのかも。
他の作品は
「しあわせという名の女」
演歌歌手としてデビューしたハーフ(たぶん黒人と)の女の子 さち とそのマネージャーとなった男。その不幸の影を利用して売り出す事務所。別れた母も見つかり曲は大ヒット、しかし不幸のイメージが壊れてしまうと画策する事務所の社長達。それをとめられないマネージャーの男は さち を愛し始めていたが・・・。という話。
「ちっちゃな時から」
幼馴染が高校生になり、それぞれ相手がいて楽しくやっていたが、お互いの相手どうしがくっついてしまい・・・という話。はじけて明るいです。
「ごくろうさん」
父母にうそをついてまで警察学校へ通い、警察官になろうとするタ~マ。父は反対する理由を隠そうとし、タ~マはすでに知っていた。下宿するイケメン刑事との恋も絡めて描く人情ラブコメ ?
巻末のインタビュー記事は 弓月 光氏。彼と もりた氏 と 一条ゆかり氏 はりぼんの第一回新人漫画賞の受賞者なのだそうだ。その後3人はお互いのアシスタントなどして同期生として仲良くしていたそうだ。後年 弓月氏 は青年マンガ誌へ、もりた氏 はレディコミへ行き、いまや少女マンガを描いているのは一条氏しかいなくなった (1997年当時) と寂しそうだが、いえいえ、お3人とも40年近くマンガ界でご活躍している方が素晴らしいことだと思いますが
以前 ま○だらけ で、文庫でないコミックスの もりたじゅん初期傑作選 3冊組セットが売っていて、ずいぶん迷って買わなかったんですが、文庫が出ていたんですね。中身がまったく同じかどうかは分かりませんが、「うみどり」 が入っていたし、しかも105円だったので喜んで買いました。前に手元にないのにこの作品について書いていたのよね。(恥)
以前の記事 → もりた じゅん先生について話しましょうよ。
収録作品
「うみどり」 初出 りぼんコミック 1970年6月号
「しあわせという名のおんな」 初出 りぼんコミック 1971年新年号
「ちっちゃな時から」 初出 りぼんコミック 1970年10月号
「ごくろうさん」 初出 りぼん 1971年3月~5月
どれも一度は見たことある。初出当時高校生だった私は他の雑誌とちょっと違う雰囲気の りぼんコミック を毎号ではないけれど楽しみに見ていたから、初出当時に見たものだろう。37~8年振りの再会 !
「うみどり」 はカットだけはその後 私の少女マンガ原風景 別冊太陽 子どもの昭和史 少女マンガの世界 Ⅱ 昭和38年~64年 の中に少し載っていて見たけれど、「しあわせという名のおんな」 のこのカットなんか憶えているわ~。こんな話だったっけ ? とひとしきり懐かしかった。
以前にも言ったが、 りぼんコミック というのは、新人を多く起用した読みきり中心のマンガ雑誌で、 りぼん より問題作が目白押しだった。
山岸 凉子 の女性同性愛もの 「白い部屋のふたり」 昭和46年(1971年)2月号(ちなみに山岸 凉子氏のデビューも りぼコミ レフトアンドライト 昭和44年1969年)
ささや ななえ 「木枯らしにふたりだけ」 (この人もデビューは りぼコミ かもめ)
一条 ゆかり 「クロディーヌに愛を ! 」
樹村 みのり なんと10代でベトナム戦争もの 「海へ・・・」
あすな ひろし 「ビリー・タムタムは空へ ! 」
など、今もみんなの思い出に残る傑作を多く送り出しています。
たった3年間の命だった雑誌だけれど、ここでデビューや育った作家さんはその後 りぼん や りぼん増刊 や りぼんデラックス などで活躍している。
上記の太陽別冊に拠ると、水野 蔵美子、千明 初美、のがみ けい、松田 明姫、汐見 朝子、田渕 由美子などの各氏。私はちょっとその後のりぼん系の雑誌は大人になってしまって読んでないので、のがみ けいさん しか覚えがないが・・・。
又、ベテランの 北島 洋子、井出 ちかえ、巴 里夫、花村 えい子氏らも他誌では描けない思い切った短編を描いていた。だもんで、へぇ~こんなの描くんだ~とか思って好きだったんですよ、当時この雑誌。
あまたある問題作の中でも高校生の私がびっくりしたのがこの文庫の表題作になっている 「うみどり」 。タブーに挑戦、実の兄妹の恋愛及び心中ものです。まだこの頃は以前からの慣例というか、少女マンガでは自殺を描いてはいけないという不文律があったような ? 感受性豊かな少女には影響が大きいと思われていたのでしょう。
もちろん、初めから知ってて兄妹で恋愛というのでなく、両親が子供の頃交通事故で死に、養護院に預けられ、別々の家に貰われて行って・・・というストーリー。それに妹の養家の兄が妹に恋していて悩んでいる、という話を絡めて進みます。
38年前ですからね。今ではBLでいとこだろうが双子の兄弟だろうがお構いなしにくっついてますが・・・。しかもこの雑誌、小学生も見てるマンガ雑誌だったから良く出せたなぁと今見ても思いますよ。もっとも二人は結ばれるわけもなく、海へ入って清いまま心中するというラストになります。(ああ言っちゃった)
この頃、もりた氏の描くリアル絵の男性はCOMで人気だった 宮谷 和彦氏 に似ていて、特に目がそっくりでした。氏はCOMに投稿していたので影響受けて憧れていたのかも。
他の作品は
「しあわせという名の女」
演歌歌手としてデビューしたハーフ(たぶん黒人と)の女の子 さち とそのマネージャーとなった男。その不幸の影を利用して売り出す事務所。別れた母も見つかり曲は大ヒット、しかし不幸のイメージが壊れてしまうと画策する事務所の社長達。それをとめられないマネージャーの男は さち を愛し始めていたが・・・。という話。
「ちっちゃな時から」
幼馴染が高校生になり、それぞれ相手がいて楽しくやっていたが、お互いの相手どうしがくっついてしまい・・・という話。はじけて明るいです。
「ごくろうさん」
父母にうそをついてまで警察学校へ通い、警察官になろうとするタ~マ。父は反対する理由を隠そうとし、タ~マはすでに知っていた。下宿するイケメン刑事との恋も絡めて描く人情ラブコメ ?
巻末のインタビュー記事は 弓月 光氏。彼と もりた氏 と 一条ゆかり氏 はりぼんの第一回新人漫画賞の受賞者なのだそうだ。その後3人はお互いのアシスタントなどして同期生として仲良くしていたそうだ。後年 弓月氏 は青年マンガ誌へ、もりた氏 はレディコミへ行き、いまや少女マンガを描いているのは一条氏しかいなくなった (1997年当時) と寂しそうだが、いえいえ、お3人とも40年近くマンガ界でご活躍している方が素晴らしいことだと思いますが
りぼんに掲載された「マイエンゼル」はリアルタイムで読みました~(笑)ストーリーもしっかり覚えてますよ。
「うみどり」は読んでないけど「しあわせという名の女」は読みました。
りぼんコミックも読んでましたよ~。
山岸さんの「白い部屋のふたり」も覚えてます。
一条さん、弓月さん、樹村みのりさん、ささやななえさん、あすなひろしさんなどよく読んでました。
樹村さんの作品もタイトルは忘れたけど覚えてますよ。
りぼんコミックが創刊された頃に私はりぼんは卒業してたとばっかり思ってたんだけどしっかりこれは読んでましたね(苦笑)
もりたさんはレディコミに描くようになってからも時々読んでましたね。
結構暗い作品も多かったような。。。
ななみさんは私と同年代ですね~。わたしもりぼんコミックが出た頃は高校生だったので、もう熱心にはマンガ雑誌を読んでいない頃だったのですが、結構読んでいたんだなぁと最近気がつきました。(笑)
りぼんは完全読んでいなかったので
>りぼんに掲載された「マイエンゼル」はリアルタイムで読みました~(笑)
羨ましいです。今に至るまでもりた先生のデビュー作、読んでいないです
今 「白い部屋のふたり」 書いてますので、そちらの方もにぜひコメントお待ちしています。
今から考えると子供が読むには大人っぽい漫画だったのかも(小学生でした)
もりたじゅんさんも読んでたしささやさんの「木枯らし~」は今でも
内容を覚えてます
のがみけいさんは私が初めてコミックスを買った漫画家さんです
りぼんコミックが休刊(廃刊?)になったため別マと別コミを買ったと思うんですけど・・あの頃は適当に雑誌を買ってたのかも
今さらですけどあの頃の雑誌を取っとけば良かった!!
「MiMi」の創刊号も「花とゆめ」の創刊号も全部持ってたのにな~
マンガ雑誌は取って置かないですよね。今だって買ってもおいとかないです。創刊号はもったいなかったですね。
気に入った作品を切り取って取っておくことはしました。あすなひろしさんとかやりましたが、結局どこかで失くしてますね。
夜さんは凄いですよ~。コミックスのみならず、雑誌切り取りが30年単位で残ってます。本当にマンガが好きだったんですね。今お借りしてる ささやななえさん とかもう口あんぐりです。
りぼコミは大人っぽかったですね、でもイマドキのレディーコミックとも違って、その中間みたいな。弓月先生は、24年組さんは読者におもねず、好きなものを描いていたと言ってます。