都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

聴竹居と石井修 生誕100年記念セミナーを建築同期と巡る

2022-11-21 02:32:12 | 都市開発

 早稲田大学建築学科1980年卒業の55会が神戸・京都で開催。10名来訪。まずは、大山崎の聴竹居( http://www.chochikukyo.com/ )に集まる。

 竹中工務店知合いの松隈さんが理事、竹中工務店が取得、重文だが工事中(入館料1,000円)。運営は近隣の聴竹居関連の方々による聴竹居倶楽部が運営( https://www.youtube.com/channel/UCMlDhhFqQSqbs6M1YWQA5-w )。

 10時半から見学し、本屋、閑室、茶室の3つを見学。13時まで2時間半。というのも建築仲間であり質問が多い多い。盛り上がる。

 藤井厚二は1913年に竹中工務店入社、6年在籍し、京大に( https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E4%BA%95%E5%8E%9A%E4%BA%8C )資産家(兄)もあり大山崎の1万2千坪を取得、造成(取付道路は狭い)、4回住宅を作り、5つ目が聴竹居。なぜ大山崎の一山だったかは不明。天王山(珍しく上まで竹が密生、春の山桜と竹の秋の対比が美しい)と男山なのか。福山出身らしく京都の夏の暑さと湿度に辟易したのか。それとも竹中に通え、知り合いの多い京大との間を取ったのか。

 本人が長身だったため、建物は2mモデュール 5尺7寸の建具ではない。そのため、ちょっと大きめを感じる(京都迎賓館も2mモデュール:インターナショナル背丈対応) 

 通気の空調はガウディに通じる。ヴァナキュラー志向でありライト 落水荘の本歌取りもある。コルビュジェの「統一」に反旗を翻したという。ランプや切込みにライトとの共通点がある。

 色々な開口があり、リートフェルトのシュレーダー邸( https://en.wikipedia.org/wiki/Rietveld_Schr%C3%B6der_House )を思い出した。低い和服用の椅子も似ている。

 大正建築の特色のガラス縁側は漱石の「硝子戸の中」( 1915年https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/760_14940.html )に通じる。ガラスの上が摺りガラスなのは忘筌( https://yujiro-onuki.com/db/wp-content/uploads/2021/11/3012cda6d068859ede0527e484651279-1.pdf )に通じる。また、茶室などの和紙の内装は目地を互い違いにした御所張りを使っている。京都の数奇屋の手法が随所にみられる。

 全体に和と洋を融合し、冷気パイプや通風を考慮した住宅だ。閑居は親しい友人、茶室はさらにおもてなしと3棟使い分けが豪奢だ。山の南面にあるが、狭い大山崎かつ、山を登るため、日常の買い物などは不便だったと思う。当時もJRと阪急の線路の音もしたはずだ。

 植栽は紅葉が多く、人工植林だ。岩組もあるが土木工事は切土のみ。飛石は凡庸、踏む足の裏の感覚や面白みはない。

 伊藤忠太の西本願寺 伝道院(これも竹中修復工事 https://bunka.nii.ac.jp/heritages/detail/286979 )の魔物像が2体こちらに、東大関連つながりか。

 建物の深堀考察は苦手だ、産業や立地などのマクロ分析は好きなのだが。

 

 阪急に乗り、ゆっくり準急で座り、三番街の活にて串揚げを中休み。阪神で岩屋まで、安藤忠雄の使いにく建築、兵庫県立美術館に。石井修 生誕100年記念セミナー( https://architecturephoto.net/162969/ )出席、模型も拝見。西宮あたりの傾斜地の住宅作品。商業では味ビル(大阪、京都)もある。

 阪神にて、福島の中華に来訪、痛飲、建築談話や消息で盛り上がる

 帰洛は11時過ぎ 16,900歩 翌日は雨で孫と遊ぶ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする