前回の続き、宮廷家具博物館の展示品です。但し、フランツ・ヨーゼフ没後100周年特別展は何故か撮影禁止でしたので、常設展の部分のみ
今回は椅子の違い。
1)足台や祈祷台がズラーッ

あまり面白くありません
2)豪華な車椅子
3)
フランツⅡ/Ⅰ世(1768~1835)の椅子(だったと思う)

肘を掛けにくそうな肘掛
フランツ皇帝は神聖ローマ皇帝としてはⅡ世、オーストリア皇帝としてはⅠ世。
ナポレオン戦争で苦労した人です。
4)
フランツ・ヨーゼフⅠ世(1830~1916)の椅子
5)
ヨーゼフⅡ世(1741~1790)の椅子

質素を旨とした皇帝らしい椅子ですがモダンでもあります
6)ヨーゼフⅡ世の肖像
この人は典型的な
啓蒙専制君主でした。上からの近代化を行おうと数々の進歩的な改革を実施しましたが、臣民がその思想についていけず猛反対をしたため、晩年には殆どの改革を撤回しなければなりませんでした。
臣下から「下々の者ばかりと付き合わず、身分の高い人々と付き合ってください」と言われ、「自分と同等の者と付き合おうとしたら、一日中
カプツィーナ墓所(ハプスブルク家の墓所)に篭もっていなければならない」と答えたというエピソードがあります。
モーツァルトをバックアップし、このため皇帝の急逝はモーツァルトにとっても大きな打撃でした(モーツァルト自身も翌年没)。
7)ヨーゼフⅡ世の書斎調度
8)
ソフィー女大公(1805~1872)の椅子

これもモダンです
エリーザベトとの対比で悪役にされている人ですが、実際は実行力に富む毅然とした人物だったようです。
ナポレオンⅡ世を看取った人です。
ドイツ・ドイツ語ではゾフィー、オーストリア・ドイツ語ではソフィーとなります。
9)ソフィー女大公の書斎調度
ついでに・・・
10)フランツ・ヨーゼフの弟でメキシコ皇帝となった
マクシミリアンの銃殺
マネ作品のコピーが飾られています
11)その棺
息子を銃殺された大きなショックはソフィー女大公の命を縮めたのではないかと思われます。
まだ続きます

乞無期待