「どぅぐり」と聞いたら・・・
これ
ではありません
「ざらめ」と言ったら・・・
これ
でもありません
アラビア語の
レバント方言で「まっすぐ」と「男」です
音でしか知らないので綴りは分かりません
「どぅぐり」はダマスカス旧市街で道を尋ねるときに便利でした
Levantine Arabic
アラビア語学習でダマスカス滞在中、靴べらを買いたいと思い、先生にきいたところ「カラターイ」と教わったのですが、靴屋さんで通じませんでした。滞在先の家族にきいたら「それはアレッポ方言」ということでした。私の先生はアレッポ出身なのです。先生はドイツ語とアラビア語を完璧に話し、ゲーテ・インスティトュートでシリアの学生にドイツ語を、ドイツ語圏からの学生にアラビア語(「フスハ」と呼ばれるコーラン・アラビア語)を教えていましたが、あまりにも平凡な日常語は、生まれ育った地方の言葉でしか知らないというのは、多分どこにでもありがちなことだと思います。蛇足ながら、この先生の奥さんは
チェルケス人でした。
靴べらはフスハ(ひょっとするとダマスカス方言)を教わって買うことができましたが、言葉自体は忘れてしまいました。
「男」の標準語は「ラジュル」(複数リジャール)です。
更に蛇足ながら、アラビア語には
双数形があります。「ラジュル」の双数形は「ラジュラーン」です。「ひとつ」ではないが「複数」でもない微妙な数値が存続している、というのはなかなかデリカシーのある言葉だと思います。
更に更に蛇足ながら、5月15日は
ナクバの日です。
他の民族を追い出して建国するというのは、新国家(つまりイスラエル)にとっても幸せな経緯ではありません。イスラエルにもパレスチナにも互いの国を認めて友好的に平和共存しようという人たちはいるのですが、どちらの側にも、相手を抹殺しなければならないという強硬派も存在し、周辺諸国の思惑も絡んで、まだまだ解決への道は遠いようです。
もっともっと蛇足。6月半ばから
Covid-19パンデミックで閉鎖されていたドイツ・オーストリア国境が再オープンする予定です。スイスやチェコなどとの国境も順次再開される見通しですが、イタリアへの国境はまだまだ閉鎖中。