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中国の差し金か。香港デモに乗じて市民を分断する中共の「犬」
香港では毎日人々の血が流れています。行政長官の林鄭月娥(キャリーラム)は、自分だけ安全な場所から高見の見学で、たまに声明を出してはデモ隊を批判するだけ。この事態を収拾しようとしないばかりか、「デモ参加者は人民の敵」だと言って平然としています。
林鄭月娥は11月4日に上海で習近平と会談しましたが、習近平からは「高度な信頼」を伝えられたそうです。習近平は「暴力と混乱を阻止し、秩序を回復させることが香港の当面の最重要任務だ。法に従って暴力を止め、処罰することが香港民衆の幸福を守ることになる」と言ったそうですが、すなわち、「なんとかしろ」という命令です。香港警察による弾圧は、ますます激化していくでしょう。
● 習近平氏、香港長官に「高度な信頼」 更迭観測打ち消し
議員が耳を噛みちぎられた事件も、もともとナイフで市民に切り付けていた人物は中国共産党の犬による「離間計(敵を仲間割れさせる戦術)」だったのではないかとの噂もあります。その証拠に、警察が来てもこの男を押さえつけ取り締まることはなかったそうです。この事件で、ショッピングに来ていた何の罪もない香港市民2人が巻き添えを食らい、重体となりました。
中国はこのようになんだってするのです。香港の人々は、ぜひ自身の身の安全の確保を最優先してから、運動に参加して欲しいと思います。
香港デモがここまで長期化し、だんだんと激化している原因は、主に文化・文明の衝突だと私は考えています。中国は、中華王朝という制度のもとで2,000余年もやってきました。
しかし18世紀になると、内乱が相次ぐなかで、やっと「天下思想」の矛盾に気づき、西洋発の近代「国民国家」というシステムの優位性を知りました。続いてユーラシア大陸の東方も、西風東漸の影響から「近代化とは何か」を知るようになり、国家と国民との関係とは何かを知るにつれて西洋列強に憧れていきました。
そんななか香港は、イギリス統治下で国家観から文化や文明まで、あらゆる価値観が西洋的になっていったのです。そして香港は、近代化に開眼した人々が集まる場所となったのです。
中国人の国家観は、伝統的な全体主義の天下観です。自由を求める香港との文化摩擦は、香港の反中国デモを引き起こしました。今回の香港デモの長期化は、中華王朝と近代国家との価値観をめぐる衝突が一因となっています。
香港の若者世代は、体を張ってでも市民国家としての国の「かたち」を守りたいと思っています。それはチャイナドリームとは全く違う文化、文明です。そのため、今回の香港騒乱はどちらかが妥協すれば解決できるという問題ではありません。
さらに、上海閥と習近平との間に利権をめぐる衝突があります。それは共産党内部の内ゲバの延長戦であり、それが香港を舞台に繰り広げられているという構図なのです。