6月は一日一日を淡々と過ごすことが肝要である。雨空を見上げて溜息をついたり、夏休みを指折り数えて溜息をついたり、反対に、変にはりきったりしてはならない。淡々と、ただ淡々と、一日一日を送ること。そうやって、ふと気づいたら、6月が終わっていたというのがよい。
昼から大学へ。3限の大学院の演習は特別参加(?)している学部4年生のT君が中山古峡の小説『殻』を、同じくもう一人のT君が北原白秋の「桐の花事件」をとりあげた。今日は延長はせず時間ちょうどに終わる。
ミルクホールで購入したサンドイッチとクリームパン、教員ロビーの自販機の紙コップの珈琲、これが本日の昼食だ。研究室のパソコンで基礎講義(オンデマンド)のコンテンツを視聴しながら食べる。基礎演習の教材として利用しているためだが、自分の論系以外のコンテンツはこれまでほとんど視聴したことがなかっただけに新鮮である。現代人間論系のコンテンツは1教員1コンテンツだが、他の論系のコンテンツは2人の教員で1コンテンツというのが多い。その場合、2人の教員が対談形式で行なうものと、1コンテンツを2つのパートに分割して、それぞれが短めの(15分ほど)講義をするものとがある。今日、視聴したものでは、文芸ジャーナリズム論系基礎講義3(青山先生×松永先生)が対談型であり、社会構築論系基礎講義3(和田先生/大日方先生)が分割型である。1コンテンツを2人の教員で担当するのは教員の数が多いからである。うちは教員の数が多くないので、1コンテンツ1教員でやれるのである。1コンテンツの長さは一律30分程度なので、現代人間論系の教員は他の論系の教員よりも長い時間話していることになる。これは得なのか損なのか微妙なところだ。15分の講義より30分の講義の方が私はやりやすいが、15分のコンテンツに慣れた学生たちには30分は長く感じられるであろうから。私にしても、分割型の一人15分の講義は気楽に聴けるが、30分の対談や講義は「よし、聴こう」とその気にならないと聴けない。ちなみに現代人間論系基礎講義1(論系紹介)は全コンテンツ中で最長の40分である。私が30分話して、その後に、草野先生との対談(というかインタビュー)を10分付け加えたのだが、視聴した学生たちのレビューシートには「草野先生のお話が興味深かった」というのが散見される。これは、本当に面白かったからだけではなく、おそらく「私はこのコンテンツを最後までちゃんと視聴しました」というメッセージが含まれているように思えるのである。はい、お疲れ様でした。
5限の基礎演習は3組のプレゼンテーション。たんなるレポートに留まらず、自分で独自の作品批評をしたり、アンケート調査をしたりと、なかなか意欲的である。それと時間をきっちり使い切るのには感心する。これからの課題は「感想」から「考察」へ、である。先生方の授業を聴いたり、論文を読んで感想をいうのは簡単だが、考察をするのは簡単ではない。考察をするためには自分で「問い」を立てる必要があるからだ。いい「問い」が立てられるかどうか、そこにプレゼンテーションの成否がかかっている。
昼から大学へ。3限の大学院の演習は特別参加(?)している学部4年生のT君が中山古峡の小説『殻』を、同じくもう一人のT君が北原白秋の「桐の花事件」をとりあげた。今日は延長はせず時間ちょうどに終わる。
ミルクホールで購入したサンドイッチとクリームパン、教員ロビーの自販機の紙コップの珈琲、これが本日の昼食だ。研究室のパソコンで基礎講義(オンデマンド)のコンテンツを視聴しながら食べる。基礎演習の教材として利用しているためだが、自分の論系以外のコンテンツはこれまでほとんど視聴したことがなかっただけに新鮮である。現代人間論系のコンテンツは1教員1コンテンツだが、他の論系のコンテンツは2人の教員で1コンテンツというのが多い。その場合、2人の教員が対談形式で行なうものと、1コンテンツを2つのパートに分割して、それぞれが短めの(15分ほど)講義をするものとがある。今日、視聴したものでは、文芸ジャーナリズム論系基礎講義3(青山先生×松永先生)が対談型であり、社会構築論系基礎講義3(和田先生/大日方先生)が分割型である。1コンテンツを2人の教員で担当するのは教員の数が多いからである。うちは教員の数が多くないので、1コンテンツ1教員でやれるのである。1コンテンツの長さは一律30分程度なので、現代人間論系の教員は他の論系の教員よりも長い時間話していることになる。これは得なのか損なのか微妙なところだ。15分の講義より30分の講義の方が私はやりやすいが、15分のコンテンツに慣れた学生たちには30分は長く感じられるであろうから。私にしても、分割型の一人15分の講義は気楽に聴けるが、30分の対談や講義は「よし、聴こう」とその気にならないと聴けない。ちなみに現代人間論系基礎講義1(論系紹介)は全コンテンツ中で最長の40分である。私が30分話して、その後に、草野先生との対談(というかインタビュー)を10分付け加えたのだが、視聴した学生たちのレビューシートには「草野先生のお話が興味深かった」というのが散見される。これは、本当に面白かったからだけではなく、おそらく「私はこのコンテンツを最後までちゃんと視聴しました」というメッセージが含まれているように思えるのである。はい、お疲れ様でした。
5限の基礎演習は3組のプレゼンテーション。たんなるレポートに留まらず、自分で独自の作品批評をしたり、アンケート調査をしたりと、なかなか意欲的である。それと時間をきっちり使い切るのには感心する。これからの課題は「感想」から「考察」へ、である。先生方の授業を聴いたり、論文を読んで感想をいうのは簡単だが、考察をするのは簡単ではない。考察をするためには自分で「問い」を立てる必要があるからだ。いい「問い」が立てられるかどうか、そこにプレゼンテーションの成否がかかっている。