フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

5月17日(日) 曇り

2009-05-18 02:32:23 | Weblog
  日本国内での新型インフルエンザの感染拡大は、WHOも注目していて、現在のフェーズ5からフェーズ6への警戒レベルの引き上げの契機(北米以外での持続的な感染者の増加)になろうとしている。一方、大阪府の橋下知事は、現在の対応策は協毒性のインフルエンザを想定したもので、このまま休校や商業活動の自粛を続けていたら都市機能がマヒし、経済的損失も大きいとして、厚生労働省に対応策の見直しを求める発言をしている。確かに弱毒性のインフルエンザへの対応としては過剰であるが、強毒性のインフルエンザが発生した場合の実践的な訓練をやっているのだと思えば、大いに意味のある過剰対応だろう。もし今回のインフルエンザが強毒性だったら、今回のような対応では不十分だということが実証されたわけである。本番に予行はない。ダメだったらアウトなのである。この状況では、東京での感染者確認も時間の問題と思われるが、羽田空港のある地元大田区役所のHPを見たら、5月16日(土曜日)午後4時に松原区長を本部長とする「大田区新型インフルエンザ対策本部」を設置したとの告示があり、感染の心配があったら直接病院へは行かずに区の発熱相談センター(5箇所)へ電話連絡するように指示されていた。ところが、その発熱相談センターの電話はどこも平日の9時から17時までで、土日や平日の17時以降は東京都の発熱相談センターに連絡するように指示してある。う~む、「対策本部」と銘打っておきながら、まだ対岸の火事的気分なんじゃないですか。夜間対応の窓口を最低1つは自前で設置しないとダメでしょ。そうじゃないと、夜間救急医療をしている近所の病院へみんな行ってしまうと思うけどね。区の「お問い合わせメール」を使って、この旨を投稿する。

         

  午後、大田区民ホール(アプリコ)へ早稲田大学フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会(第60回)を聴きに行く。3曲の中では、ハチャトゥリアン「仮面舞踏会」組曲がとくによかった。愛する妻を嫉妬と誤解から毒殺してしまうという話の内容は悲劇的だが、組曲は話の順序とは関係なく展開し、メリハリのある音楽が心地よかった。チャイコフスキー幻想組曲「ロミオとジュリエット」は、ロシアつながりということでの選曲のようだが、悲劇的な内容を伴った曲が2つ続くのは気分的に重い。最後のブラームス「交響曲1番」は大きな曲に果敢に挑戦した点が好感がもてる。第4楽章の途中で突如現われる弦楽合奏の部分にはハッとした。ベートーベンの第九の合唱を彷彿とさせる明るさなのだ。まさに歓喜の歌を弦楽器が歌っていた。

         
            外に出ると、歩行困難なほどの強い風が吹いていた