フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月19日(金) 晴れ 

2009-06-20 07:12:38 | Weblog
  9時半、起床。卵かけご飯の朝食。ブログを更新し、授業の準備をして、12時に家を出る。この時間に出ると、ちょうど12時13分の蒲田始発に乗れる(=座席に座れる)。立ったままでも本は読めるが、アンダーラインを引いたり、余白に書き込みをしながら読むには、やはり座れた方がよい。
  3限は講義「日常生活の社会学」。いつもは時間いっぱいやることが多いが、今日は早めに終る。どの授業も今週で3分の2が終る。そろそろ教場試験やレポートについて言及すべきときだ。「試験のことですが・・・」というと、席を立ちかけていた学生たちの動きがピタリととまる。昔(かなり昔だ)、NHKのドラマ『ふしぎな少年』で主人公の少年(太田博之)が「時間よ、止まれ!」と言ったときみたいだ。
  4限は空き時間。コンビニでおむすびを3個購入し、研究室で授業の準備をしながら食べる。あとからゼミの学生に「先生が4限の時間に「銀だこ」の前を難しい顔をして歩いているのを見かけました。何やら哲学的な思索に耽っておいでのようでした」と言われる。ああ、見られちゃいましたか。昼食をどこで食べようか迷っていただけです、というのは冗談で、はい、私もいろいろと悩み多き年頃なのです。
  5限は基礎演習。グループ報告最後の2組。今年度の担当クラスは、発表する側も一所懸命だし、聴く側も熱心である(ちゃんとした質問をする)。来週は夏休みの課題について説明するので、各自、ひと夏かけてもいいくらいの本気で取り組めるテーマを考えてくるようにと言っておく。
  6・7限はゼミ。同時並行で読んでいる2冊のテキストのうち心理学系のテキストが来週で読み終わるので、3冊目のテキスト(『自己心理学2 生涯発達心理学へのアプローチ』金子書房)を配布し、春学期中の割り当てを決める。今日の前半の報告では、矢沢あいの少女漫画『天使なんかじゃない』のことが話題になった。少年たちにとっての『スラムダンク』みたいな漫画らしい。私は読んだことがなかったので、家にあるかとどうかを妻に尋ねたが(たいての漫画は家にあるのだ)、それはなかった。ないとなるとますます読みたくなるものである。アマゾンで調べたら全8冊(中古本)で1500円ほどだったので、迷わず注文する。後半の報告では従軍慰安婦問題をめぐるヤフーニュースの記事へのコメントとそれへの反応(そう思う、そう思わない)がディスカッションのテーマの1つとして取り上げられた。先週のテキストで公共圏としてのネット空間のことがとりあげられたが、今回のものはそれとリンクする。毎回の報告が単発のものに終らず、何らかのつながりが生まれるような着眼点は大切である。そうやっていくことで、ゼミ空間の中でのさまざまな言説が有機的に連結しあって「空気さなぎ」を作っていくのだ(リトルピープルか)。  
    
         
                  本日のスイーツはバウムクーヘン

  ゼミの幹事であるサバサバ・サオリから早稲田祭への出店応募(彼女のサークルの後輩たち)の書類への署名・捺印を頼まれる。専任教員が保証人になることが応募の条件の1つなのだが、締め切りが近づいているらしく、今週はこうした依頼が3件目だ。面識のある学生からの依頼であれば、原則として引き受けることにしている(今年はまだないが、まるで営業マンのように、研究室に飛び込みで面識のない学生がやってくることがあり、それはさすがにお断りしている)。
  「つめ麺大王」で夕食をとって、11時半、帰宅。メールをチェックすると、「週刊読書人」のA氏から書評の依頼が来ていた。興味のある本で、3枚半という分量だったので、引き受けることにしたが、まだ読んではいない本なので、読むのに丸一日、書くのに半日かかる計算になる。どこかの週末をそれにあてねばならない。手帳をながめながら、気楽に引き受けちゃったが・・・という気分になる。こういうことは人生にはよくある。

         
      卵3個は使っているのではないかと思われる「つけ麺大王」の木須肉