9時半、起床。朝食はとらずに、10時に予約してある近所の歯科へ。マウスピース、ギブアップ宣言。これを装着したまま寝るのは私には無理です。ただ、歯を食いしばることをしないように意識するようになったせいか、頬の内側、奥歯の横の瘢痕は薄くなってきているとのこと。パソコンに向っているときなどに、「あっ、いま、歯を食いしばってるな」とわかるときがある。そういうときは、あごの力を抜く。口は開けないで(それだとバカっぽい)、あごの力だけ抜くと、1センチほど面長になる。ハンサムになる(ような気がする)。一石二鳥だ。
帰宅して、遅い朝食(ベーコン&エッグ、ご飯、冷麦茶)。原稿の材料にするため、社会学の調査実習の報告書を書棚から取り出して目を通す。「そして彼らは30代の半ばになった―バブル崩壊の前後に大学を卒業した若者たちのライフストーリー」(2004年)、「戦後日本の人生問題とライフストーリー」(2005年)、「ポピュラーカルチャーとライフストーリー」(2006年)の3冊である。いずれも学生たちが対象者のところへ出向いて行って長時間のインタビューを行い、ライフストーリーとして編集し(大変に時間のかかる作業だった)、分析したレポートである。調査実習は3年生のときの科目だったから、彼らはいま、大学卒業5年目、4年目、3年目である。それぞれの場所で、人生のさまざまな局面に遭遇していることだろう。
今日は妻と娘が一緒にジムに行った。娘はジムの会員ではないが、8月は会員同伴で無料でジムが使えるのだ。姉妹に間違われたそうだ(妻談)。冗談もたいがいにしなさい。山口百恵と上戸彩は全然似てないですよ。
夕方から、上野の東京文化会館へ、東京バレエ団の公演「オマージュ・ア・ベジャール」を観に行く。第12回世界バレエフェスティバルの特別プログラムとして企画されたもので、東京バレエ団とは縁の深かった振り付け師モーリス・ベジャール(2007年に80歳で死去)の作品から、「ルーミー」「ザ・カブキ」「ボーン・トゥ・ラヴ・ユー」「鳥」「アダージェット」「バクチⅢ」「さすらう若者の歌」「ボレロ」の8作品で構成されていた。原初性、呪術性、エキゾチズム、エロス、同性愛、ポップス・・・といったベジャールらしさを堪能した。男性ダンサーは上半身裸だが、女性ダンサーもセパレーツの衣装を着ていたので、ロマンチックバレエでは目にすることのない、彼女たちの鍛え上げた腹筋に見惚れた。「世界陸上」のアスリートのようである。最後、観客たちは総立ちで拍手をおくった。スタンディング・オベーションというやつである。私は初めての経験だった。前の人が立つと舞台が見えなくなるので、私も立つほかはなかったのだが、これって悪くない。バレエフェスティバルも最終日ということで、後夜祭的な気分が場内にあふれていたように思う。
10時頃、帰宅、シャワーを浴び、夕食(夏野菜カレー)をとりながら、録画しておいた「ブザービート」第6話を観る。いよいよ人間関係が混沌としてきた。混沌の中から本当の愛を見つけ出すというのが群像物のラブストーリーの基本であるから、それはいいのだが、おい、川崎コーチ(伊藤英明)、全然男らしくないぞ。