6時、起床。昨夜は11時に寝たので、睡眠時間は十分である。朝風呂に入ってから、ブログの更新作業。途中で「Kaga」に朝食をとりに行く。今日は朝から小雨が降っている。今回の金沢は天気が日替わりで変化する。大雨や強風は別だが、どういう天気でも散歩には差し支えない。雨の日には雨の日の趣があり、曇りの日には曇りの日の趣がある。今日の朝食はハムチーズトーストセットとヨーグルトゼリー。備え付けの新聞(地元の北国新聞)には昨夜が最後のダイヤだった「能登」と「北陸」のことが大きく出ている。そういえば金沢駅駅構内には鉄道ファンらしき一群がいましたね。
ホテルに戻り、ブログの更新を済ませてから、本格的に外出する。雨は止んでいたが、ホテルの無料レンタル傘は持っていく。東京から折りたたみ傘は持ってきているのだが、折りたたみ傘というのは雨が降っていないときはいいのだが、いったん雨が降って使用すると、長さが短い上に取っ手がないので持ち歩きには不便なのだ。浅野川線に乗って内灘へ。昼食を「来」で食べるためである。内灘に来てまだ一度しか来ていないのだ(初日に夕飯)。本当は朝食を「Kaga」で毎日食べているように「来」で毎日食事(昼食か夕食)を食べてもいいくらいに思っているのだが、一方で、いろいろな店に行ってみたいという気持ちもあり、なかなか悩ましいところなのだ。「来」の店内はお客さんがいっぱいだ。カウンター席に座って、来飯を注文する。たぶんこの店の一番の人気メニューだ。あんかけご飯で、豚肉の細切り、ニラ、ピーマン、竹の子、あと何かひとつ入っていたような気がする。中華のうまみが凝縮された料理である。
海岸へ食後の散歩。曇天の、しかし濃淡にむらのある曇天空の下の、海と砂浜。ときおりカモメやカラスが舞う。
駅に戻る途中、珈琲を飲みに「ナッシュ」に立ち寄る。今日はオーナーの女性と愛犬のクーちゃんはおらず、前回はお出かけだった店長の女性がいた。彼女は「ほのるるさん」という名前で店長ブログをやっている(こちらです)。開店するというのは大変なことなのだ。先客が二人いたが二人が話し込んでいるので、ほのるるさんはもっぱら私の相手をしてくれた。ここは本を読んだりものを書いたりするタイプのカフェではなくて、おしゃべりを楽しむタイプのカフェなのだと思う。知らない客同士が話をすることは簡単ではないが、ほのるるさんが上手に間を取り持てば、そういう会話が生まれるだろう。社交の場としてのカフェをめざして頑張ってほしいと思う。
金沢に戻り、そのまま県立美術館へ。21世紀美術館へ行こうかと思ったのだが、土曜日でかなり混雑しているようなので、やめて、前回見逃した「小松美術作家協会創立50周年記念展」を観に行く。21世紀美術館は、去年に行ったときには、トイレにウォシュレットがまだ付いておらず、「20世紀中期美術館」という名前がふさわしいと思ったが、あれからどうなったのだろうか。電話で確認してみようかしら。県立美術館はその点しっかりしているし、カフェのレベルも21世紀美術館より高いと思う。
本日のスイーツタイムは昨日に続いて「漆の実」で、昨日は心惹かれたが注文をしなかった小倉トーストを思い切って注文してみた。夕食にさしつかえるといけないので、ハーフで注文したが、正解だった。けっこう食べ応えがある。飲み物は紅茶で。
夕食は木倉町通りのとんかつの店「ぶんぷく」で。一昨年、ここでロースカツ丼を食べたのだが、注文してからメニューに卵を二つ使ったダブルエッグ(50円増し)というのがあることに気づき、次回はこれでいこうと思ったのだった。その念願のロースかつ丼ダブルエッグを注文する。私が予想していたよりも卵がゆるゆるで、いわゆる「つゆダク」状態だった。ちょっと大げさに言えば、卵かけご飯にとんかつをのせて食べているみたいだった。過ぎたるはなお及ばざるが如し。でも、2年越しの思いにけりをつけることができたのでスッキリした気分だ。
帰りは腹ごなしに、バスを途中(武蔵が辻)で降りて、金沢駅まで夜の街を歩いた。
香林坊の交差点
武蔵が辻の交差点
「近八書房」で金子みすずの童謡集『明るいほうへ』を挨拶代わりに購入した。こんな童謡が載っていた。
海とかもめ
海は青いと思ってた、
かもめは白いと思ってた。
だのに、今見る、この海も、
かもめのはねも、ねずみ色。
みな知ってるとおもってた、
だけどもそれはうそでした。
空は青いと知ってます。
雪は白いと知ってます。
みんな見てます、知ってます、
けれどもそれはうそかしら。
今日の内灘海岸にて