9時、起床。ベーコン&エッグ、ハンバーグ(一切れ)、レタス、トースト、牛乳の朝食。
午後、散歩に出る。キネカ大森に『おおかみこどもの雨と雪』を観に行く。小説で途中まで読んで(3人が田舎暮らしを始めるところまで)、ここから先はアニメで観た方がよいと思い、先は読んでいなかった。だから、雪の語りで映画が始まったとき、子供たちは、少なくとも雪は、ちゃんと育ったのだと知って、安堵した。
身寄りのない若い男女が東京で出会い、恋をし、一緒に暮らし始めて、二人の子供が生まれ、しかし男が突然死んでしまい、大学を中退して自分一人で二人の子供を育てることになった女は、周りの眼を気にして育児ノイローゼ気味になり、このままではいけないと、男の故郷だった田舎での暮らしを決意する。人との接触を避けるように暮らしていた女だが、しだいに村の人々と気持ちを通わせていく。一方、性格のまったく違う二人の子供たちは、それぞれの生き方を模索し、それぞれの道を歩み始める。・・・つまりはそういうどこにでもあるような話なのだが、一点、特殊なのは、女が愛した男は狼男で、二人の間に生まれた子供たちも狼子供だったことだ。このことによって、誰の人生にもあるような平凡ではあるが大切な人生の諸問題は、その大切さがきわだった形で、われわれの目の前に差し出されることになる。映画館の観客の中に、狼男と恋をした女性はいないだろうし、狼子供を育てたことのある女性もいないだろう。しかし、観客たちはみな、女の気持ちも、二人の子供の気持ちも、痛いほどわかるのである。 ファンタジックだが、リアリズムの作品である。
映画館を出たのは3時過ぎ。どこで昼食をとろうかと考えながら、大森の商店街を歩く。時間が時間だし、おまけにお盆休みと重なって、やっている店は少ない。「満州里」という中華レストランが開いていたので入る。回鍋肉とご飯を注文。これがなかなか美味しかった。店員の接客態度もよく、後でネットで調べたら大森では格の高い店だと知った。
食後のコーヒーは「サンマルクカフェ」で。生シューとのアイスコーヒーのセットを注文する。
帰りの電車の中で、吊り革につかまっていたら、目の前の若者が立って、「お座りになりますか?」と言った。「えっ? い、いや、けっこうです」と答える。い、いかん。老人に見えてしまったのかもしれない・・・。中年男は、夕日を眺めていると(=たそがれていると)、老人になってしまうのである。気をつけなくちゃ。空いた席には若い女が座った。
今夜の献立はお好み焼き。私の出番である。
生地をクレープのように円く薄くのばす
*剥きエビ〈ゆでてある)、浅葱、イカ揚げを敷きつめる(生地に混ぜない)
キャベツ(たくさん)、生卵、そしてつなぎの生地を全体に少しかける
ヘラを使って
ひっくり返す
この状態でしばらく焼く(蒸す) 上からヘラでつぶしたりせず、あくまでもふっくらと
人数分に切り分け さらにしばらく焼く(一番厚味のある中央に生煮えの部分が残らないように)
最後にもう一度裏返して、生地の部分をパリッとさせから、皿に移してそれぞれのお好みでソース、マヨネーズ、鰹節粉、青海苔、などをかけて食べる
写真の例はエビを使ったものだが、牛肉や豚肉のものも作った。作っていると食べている時間がないが、ひっくり返して、しばらく焼く(蒸す)時間に食べるのである。ああ、美味しかった。