7時半、起床。
朝食には、昨日、母が老人会の集まりで配られたちらし弁当をいただく。
今日は卒業生のBさん(論系ゼミ3期生)と「パン日和あをや」に一緒に行く約束になっている。11時50分に鹿島田駅の改札で待ち合わせているので、自宅をその30分ほど前に出ればいい。と思っていたら、山手線の架線の支柱が倒れる事故の影響で京浜東北線も運行を停止していて、復旧は午後3時頃の予定というニュースが流れた。あらま。
東急線を利用すれば鹿島田には行けるが、そのためには早めに家をでなくてはならない。11時前に家を出る。しかし、駅に行ってみると、川崎方面への京浜東北線は動いていて、ちょうどよいタイミングで乗車することができた。川崎での南武線への乗り継ぎもよく、約束の時刻よりも30分も前に鹿島田に着いてしまった。
改札を出たところにある「マクドナルド」でコーヒーを飲みながら、メールを書いたり、葉書を書いたりしながら、Bさんの到着を待った。「マクドナルド」に入るのはずいぶんと久しぶりで、コーヒー(100円)だけの注文もできるのか、ちょっと疑心暗鬼であったが、ノープロブレムであった。100円で長居をするのは図々しいような気もしたが、改札の目の前にあり、30分ほどならば待ち合わせの場所として恰好であるように思う。
Bさんとは去年の12月に会って以来である。鹿島田駅に降りるのは初めてとのことだが、二つ隣の尻手(しって)駅には父方のお祖母さんがお住まいで、ときどき来るそうだ。
「あをや」の奥様にBさんを紹介する(ご主人は今日はお店に出ていなかった)。Bさんはエキゾチックな顔立ちをしているので、「お祖母さんがスペインの方なのです」と冗談のつもりで言ったら、奥様は「そうなんですか」と信じてしまった。Bさんはイタリア語の勉強が趣味で、最近、イタリア政府認定のイタリア語の検定試験に合格したそうだ(外国人のための大学入試でイタリア語の試験が免除になる)。
まずは「4月のドリンク」のセパレートティーを注文。
オレンジジュースの上に紅茶が注がれている。
Bさんがチョイスしたのは、サーモン・アボカド・クリームチーズのサンドウィッチ。
「本日のスープ」はズッキーニのトマトスープ。
私がチョイスしたのは、今月からメニューに出た新玉ねぎのサンドウィッチ。互いのチョイスしたサンドウィッチをシェアして食べる。
二階の和室にいた先客が店を出たので、和室を見学させてもらう。「一階とはまた雰囲気が違いますね」とBさん。今日は「あをや」が初めてなので、奥様とおしゃべりのできる一階のテーブル席を予約したのだが、二階も悪くないでしょ。
ホットショコラとクロワッサン。ホットショコラはメニューには載っていないが(冬季のメニューだったのだ)、お願いして作っていただいた。
クロワッサンを千切って、ホットショコラに浸して食べると、スイーツになる。
Bさんは最近、積極的に人と会っているのだという。初対面の人ではなく、これまでの人生の折々の時期に頻繁に合っていて、あるときから疎遠になってしまった人たちに連絡をとって会うのだという。それは私が卒業生と会うのと通じるものがあるように思う。人間関係は時間の経過とともに、入れ替わるのではなく、実は堆積していくのだが、いま生活の領域を共有している人とだけ会っているのでは、過去の豊かな人間関係は眠れる森の中に冷凍保存されたままである。「久しぶりに会いませんか」とメールをすることはちょっと敷居の高い行為だが、それで眠っていた人間関係が目を覚ます、人生を活性化する効果のある言葉である。
Bさんは去年台湾を旅行したときに占い師に手相を見てもらったのだが、「あなたは35歳頃に幸せな結婚をする」と言われたそうだ。幸せな結婚はよいのだが、できれば20代後半に結婚をして、30歳までに最初の子どもを産みたいと思っていたBさんには「35歳頃」というのがショックだったのだが、なんと、今日、「あをや」の奥様にも同じことを言われた(!)。
あと10年、結婚できない(してはいけない)のか・・・と落胆するBさんを見て、気の毒に思ったのか、奥様は「必ずしも35歳まで結婚できないということではなくて、当初は結婚生活がうまくいかなくても、35歳頃に夫婦関係がとてもよくなるという意味かもしれません」とフォロー(?)をした。う~ん、そんなことってあるのかな(笑)。
「私も人生相談をしようかな」と奥様に言うと、「先生には悩み事なんてないんじゃありませんか」と言われる。そ、そんな。悩みのない人間なんているわけないじゃありませんか。でも、もし私がそんなふうに見えるとすれば、私がそのように振る舞っているからで、社交的であることもけっこう大変なんだと我ながら思った。
「パン日和あをや」には2時間ほど滞在した。
蒲田に移動して、「phono kafe」jへ行く。2時半に予約をしておいたが、着いたのは2時45分だった。
大原さんにも「Bさんはお祖母さんがスペインの方で・・・」と紹介したが、大原さんは「またあ・・・」と騙されなかった。元来が素直な性格の大原さんであったが、私の冗談に付き合っているうちに、簡単には人を信じない人間になってしまったのである(笑)。
サラダ系の惣菜を3品とあずき茶を注文する。カフェの梯子をする場合、どうしてもスイーツを過剰に摂取しがちだが、こういうやり方もある。
「phono kafe」には1時間半ほど滞在した。
Bさんはこれから町田で人と会うそうである。なかなかの行動力である。
春服や会いたき人に会いにいく たかじ
次回は「まやんち」へ行ってみたいとのこと。であれば、ピーチメルバの季節(7月中旬から8月末まで)がいいでしょう。
駅までBさんを送る。
駅の改札の脇で、蒲田駅開業111周年記念のお弁当を売っていた。そうか、蒲田駅と私は誕生日が同じなのか。急に親近感を覚えて買い求める。誕生日が同じ人は、芸能人では加山雄三がいる。武田鉄也もそうである。先日、「ウチ来る?」という番組に加山雄三が出演したが、ゲストで武田鉄也が登場し、パッとしない学生時代だったが、加山雄三と誕生日が同じというのが心の支えだったと言って皆を笑わせていた。その気持ちはわからないでもなかった。
お弁当の中身はこんな感じ。江戸前の穴子と浅利ご飯が蒲田らしいかな。
夕食はこのお弁当に副菜と味噌汁。
食後にBさんからお土産にいただいたスイーツを食べる。