フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月10日(火) 晴れ

2017-01-11 14:39:02 | Weblog

7時半、起床。

玄関先でヤクルトの配達員のCさんと立ち話をしていると、ご近所のAさんが歯科医院から帰ってきて、3人でさらにしばらく立ち話。亡くなった母はこういうのが好きだった。

昼食は「マーボ屋」で。

麻婆豆腐を食べようと思っていたが、新しいランチメニューの天津飯を注文する。

私には少々甘めの味付けである。思いついて、スープをかけてリゾット風にして食べてみたらちょうどいい味になった。

午後から大学へ。

4限は院生の研究指導。ドクター2年のOさんの報告を聴く。

6時半ごろ、卒業生のモエさん(論系ゼミ6期生)が仕事終わりに職場から研究室にやってくる。彼女は朝霞にある銀行に勤めている。

新年のあいさつ代わりの「恋」ダンス。モエさんはTVドラマが大好きで、秋のドラマでは『逃げるは恥だが役に立つ』と『砂の塔』がよかったそうだ。冬ドラマの一押しは『四重奏』とのこと。

 

卒業後、モエさんと会うのは三度目だが、今日はコンタクトを忘れた(?)とかで眼鏡をかけている。お正月に家族旅行でホテルに泊まった時、食堂でローストビーフを切り分けるスタッフのおじさんに「あなたは眼鏡がとてもお似合いですね」と言われたそうで、そんなことを他人から言われたのは初めてで、面食らったが、まんざら悪い気はしなかったそうである。

『五郎八』に食事に行く。

まだ週の初めということで、ウーロン茶で乾杯。

田楽。

さつま揚げ。

里芋、鶏肉、コンニャク、シイタケ、ニンジン・・・いろいろ入った煮物。

鴨のつくね。

牡蠣のバター焼き。

卵焼き。

私がお願いする前に旦那さんが写真を撮ってくれた。

店を出るとき、「今年もごひいきにお願いします」と厨房からあいさつに出て来られた若旦那とモエさんのツーショットを撮らしていただく。

デザートは『カフェゴトー』で。

もう出ていないだろうと思っていた柿のタルトがショーケースにあったのは嬉しかった。柿のタルトとチーズケーキのハーフ&ハーフで。飲み物は私はシナモンミルクティー。モエさんはセイロン風ミルクティー。

銀行員としての毎日は変化に乏しい毎日だという。「判で押したような?」と私が言うと、「まさにその表現がぴったりです」と彼女は言った。もっとも判を押すという行為はそれほど簡単ではなく、油断をすると、判を押す場所がずれてしまったり、字かかすれたりする。どのようなルーティンワークもそれをきんとこなすのは誰にでもできることではない。将来、いろいろな業務に就くのでしょうが、まずは目の前の与えられた仕事をきちんとこなすことです。

変化に乏しい毎日というのは仕事だけのことではないと思いますが、変化を望む気持ちが持続していれば、変化のきっかけには敏感になりますから、それを見逃すことなく取り込んで、変化へとつながっていくでしょう。ポイントは変化のきっかけを感知したとき、それに手を伸ばすかどうか、伸ばせるかどうかですね。人は変化を望むと同時に、変化を恐れるものでもありますから。

彼女は本が好きで、最近、私のブログで私の家の書庫の写真を見て、自分も書庫とはいわないまでも部屋の壁一面が本棚であるような部屋に住みたいと言った。いまの彼女の部屋(実家)の間取りを聞いたら、広さは8畳と申し分ないのだが、四面のうち、一面はベランダへ出るサッシ戸、一面は居間との間の引き戸、一面は両親の寝室との間の引き戸で、壁になっているのは一面だけで、そこには整理棚や衣装ケースなども置かねばならないので、幅の狭い本棚を一本おけるスペースしかないのだという。本棚からはみ出した本はケースに入れて机の下に置いてあるそうだ。なるほど、部屋の壁一面の本棚というものに憧れるわけですね。でも、いますぐは無理でも、それは実現できる範囲の憧れだと思いますよ。その日をめざしてコツコツと本を買い込んでいくことです。

「カフェゴトー」には閉店の9時50分までいて、モエさんとは地下鉄の駅の入り口がある横断歩道のところで別れた。春になったらまた会いましょう。

11時前に蒲田に着く。妻に電話をして、これから少しウォーキングをしてから帰ると告げる。いつもの専門学校のキャンパスの周囲でなく、商店街から商店街を梯子して歩く。 

途中、「あるす」の前に来たあたりで、路上にパスケースが落ちているのを見つける。

定期券には名前が印字されており、社員証のようなものも入っているので、落とし主はすぐに見つかるだろう。

近くの交番に届ける。日頃、私はしばしば落し物、忘れ物をするので、そしてほどんどが自分のもとに戻ってきているので、こういうときこそ私もそうしたセーフティーネットの一翼を担わねばならない。

12時、帰宅。

玄関先でなつが待っていた。