センセの全集は第6巻まで。単行本にして20冊以上を書き上げた、というからスゴイ。趣味の域をとっくに出て、もはやプロの凄みを帯びているわけですが、プロの列車のりが存在するわけもなく・・・(爆)。ごく普通の(あたりまえだ)列車、それも普通列車に乗ってひたすら愉しむ、というところにダンディズムを感じる昨今。ただの「鉄(爆)」と片付けるのも簡単ですが、読み進むうち、そこかしこに感じられる文学的なセンスがすばらしいが、なんといってもセンセの人柄にひきつけられる。編集者いじめととれる性格も楽しめるが、そこはかとなくセンセならではの美学も貫かれていて旅のスタイルを学習する上で秀逸。
全集3では「失われた鉄道をもとめて」と「途中下車の味」が出色。この通りになぞってみようか、などと老後の計画を練るのもまたよし、なのか(爆)