嗚呼、オーベルジュへの道

長野県佐久市にあるホテル「おいまつえん」CEO兼こづかいさん(爆)の日常

トレンチコート・ディテールの考察 その1

2009-04-21 20:00:49 | コスメ・ファッション

000420_029 さて、一生モノといえるトレンチコートを、不人気ゆえの安価に誘われまして、まさかのオトナ買いを敢行してしまった(ばか)この私。

もっていても別に困らないが、刑事さんでもあるまいし(爆)、そうそう着る機会にも恵まれず・・・が、トレンチというのは所有するだけでもナカナカの気分っす!メンズウェアのディテールには一定のルールがあって、そいつがいちばんキビシイのがコートの分野です。なかでもトレンチコートは厳格だといってよいでしょう。ハズして作るのは勝手ですが、それだとトレンチとは認識されずにあいまいな商品のまま売れ残る、というカナシイ運命が待ち構えているわけですから(爆)いぢれてもせいぜいが着丈程度。あとは面白いくらいに外観上は横並びなのがこのメンズコートの世界でしょう。

このように2大メジャーを並べて比較すると、一見同じように見えても細部の仕上げには「企業姿勢」のようなものが垣間見えて興味深い。今日はそのあたりを考察してみましょう。画像は上がアクアスキュータム、下がバーバリーのベルト部分。ベルトの穴かがりに注目。アクアスは非常に丁寧な仕上げで大きめなのに対してバーバリーは小さめで少々雑に見えるか。トレンチのベルトはバックルに通して〆る、という性格のものではないので(シバって使います)、今となってはそれこそ意味のないディテールですが、ここはコダワリどころってもんです、ハイ。

000420_030 ベルトの右側には背中のベントが見えていますが、この両側のステッチの幅にも微妙な違いがあって、これらディテールの集積が全体の印象の違いに効いてきます。どちらがどう、ではないのですが、こいうディテールがすべてのトレンチコートに反復されていることを考えると、比較するのはそれなりに面白い。

ベルトにぶら下がっているリング、通称Dリングは手榴弾や水筒をぶら下げた名残だ、といわれていて、トレンチの特徴的なディテールとなってこれまた伝承されていますが、実際にぶら下げたらウケるんだろうなあ(大違)。ちなみに両者ともにムクの真鍮が使われていて、このあたりはさすがっす!!(以下痔号)