ガーフィールド・エイカーズ(Garfield Akers,c1902Miss~c1962Tenn)は、ミシッシッピー北部の人で、非常に安定した独特のリズムを聞かせる。このリズムの取り方は、メンフィスで活躍したフランク・ストークスなどに近く(一緒に活動していたこともあるらしい)、おもにダンスパーティーなどで演奏したことに起因するらしい。そう思って聞くと、エイカーズの演奏をバックに踊っている人の姿がなんとなく見えてくるような気もする。わたしの手元には1929~'30年に録音した3曲があるだけで、あるいはこれで全録音なのかもしれない。もっとたくさんの演奏を録音しておいて欲しかったブルースマンの一人である。
ジョー・キャリコット(Joe Calicott,1901Miss~c1969MIss)は、エイカーズと共に活動した人で、やはりメンフィス系のリズムを聞かせてくれる。手元にある戦前の録音は2曲だけで、やはりこれで全てかもしれないが、’60年代に再発見され再び録音を行っている。
The Origin Jazz LibraryのOJL-2。エイカーズの「Cottonfield Blues,part1&2」(セカンド・ギターはキャリコット)を収録。
同じくOJL-11。キャリコットの「Fare Thee Well Blues」、エイカーズの「Dough Roller Blues」を収録。
ジャケットの写真には圧倒されそう。LPならではで、CDのように文字どうりコンパクトになってはこうはいかない。
ARHOOLIEのCD402。ジョージ・ミッチェル(George Mitchell)という研究家が、1967年の夏にミシッシッピー州ネスビット(Nesbit)という所にあったキャリコットの自宅で録音した9曲と、’30年の2曲を収録。他に、同じ’67年R.L.バーンサイドの自宅での10曲と、’68年のヒューストン・スタックハウスの4曲を収録している。ミッチェルの解説によると、キャリコットはエイカーズの死まで地元で演奏していたらしいが、エイカーズの死後は一時期演奏は止めていたという。その数年後には、研究者によって再発見されることになるのだから、わからないものだ。考えようによっては、エイカーズもあと数年生きていたら晩年に再び録音できた可能性が高い。聞いてみたかった、残念。
ためしに「Fare Thee Well Blues」を少しコピーしてみた。自信は無いが、3フレットにカポでCモードのDシャ-プで弾いているようで、やはりフランク・ストークスに近いと感じた。CDの解説にもキャリコットの友人(Two of his best friends)としてエイカーズとストークスを挙げており、その影響が強い、とある。
興味深いのは、再発見後「Fare Thee Well Blues」を「Fare You Well Baby Blues」と替えていることだ。TheeはYouの尊称で「あなた」と言ったほどの意味だろうか。語源的には、ドイツ語の[Sie]から来ているのではないかと勝手に想像しているが、'30年の録音時にはすでに古い言葉で、'70年頃には死語になっていたことを想わせる。
次回は、フランク・ストークスの予定。
ジョー・キャリコット(Joe Calicott,1901Miss~c1969MIss)は、エイカーズと共に活動した人で、やはりメンフィス系のリズムを聞かせてくれる。手元にある戦前の録音は2曲だけで、やはりこれで全てかもしれないが、’60年代に再発見され再び録音を行っている。
The Origin Jazz LibraryのOJL-2。エイカーズの「Cottonfield Blues,part1&2」(セカンド・ギターはキャリコット)を収録。
同じくOJL-11。キャリコットの「Fare Thee Well Blues」、エイカーズの「Dough Roller Blues」を収録。
ジャケットの写真には圧倒されそう。LPならではで、CDのように文字どうりコンパクトになってはこうはいかない。
ARHOOLIEのCD402。ジョージ・ミッチェル(George Mitchell)という研究家が、1967年の夏にミシッシッピー州ネスビット(Nesbit)という所にあったキャリコットの自宅で録音した9曲と、’30年の2曲を収録。他に、同じ’67年R.L.バーンサイドの自宅での10曲と、’68年のヒューストン・スタックハウスの4曲を収録している。ミッチェルの解説によると、キャリコットはエイカーズの死まで地元で演奏していたらしいが、エイカーズの死後は一時期演奏は止めていたという。その数年後には、研究者によって再発見されることになるのだから、わからないものだ。考えようによっては、エイカーズもあと数年生きていたら晩年に再び録音できた可能性が高い。聞いてみたかった、残念。
ためしに「Fare Thee Well Blues」を少しコピーしてみた。自信は無いが、3フレットにカポでCモードのDシャ-プで弾いているようで、やはりフランク・ストークスに近いと感じた。CDの解説にもキャリコットの友人(Two of his best friends)としてエイカーズとストークスを挙げており、その影響が強い、とある。
興味深いのは、再発見後「Fare Thee Well Blues」を「Fare You Well Baby Blues」と替えていることだ。TheeはYouの尊称で「あなた」と言ったほどの意味だろうか。語源的には、ドイツ語の[Sie]から来ているのではないかと勝手に想像しているが、'30年の録音時にはすでに古い言葉で、'70年頃には死語になっていたことを想わせる。
次回は、フランク・ストークスの予定。