昨日は、雨の日曜で午後には雪になるという予報でした。
土曜日は、雨の中いつもの公園を走りましたので、ふつか
つづけて雨の中の走りもいやなので映画を観に行くことに
しました。
土曜の日経夕刊の映画評欄でまたいつつ星評価の映画が
ありました。
テレビでも色々紹介された『ハートロッカー』です。
そうなるとこれは見に行かなくてはいけない映画のひとつに
なっていたのですが、いざ公開となり調べると近くの映画館
ではやってなくて、これだけ話題の映画なのに上映館は非常に
少ないのです。
以前もロードショー館に載らない映画が五つ星評価という
のはこの紙上ではあることで、それだけ商業的でない評だと
思っていましたが、最近は前にも書いたとおり疑問の星評価
が目立つのです。
それでも、五つというのは今年一番の映画という一押しの物
であり、観ないわけにはいかないのです。
簡単には観れないとなると余計見たくなるもので、都内の池袋
六本木、有楽町など歓楽街の上映館を色々調べて見ましたが
どこも席はかなり埋まっており、大きいスクリーンのところでも
ないようで、それなら近所のシネコンでいいかとそちらも調べて
みますが、埼玉県内は浦和とか南の方ばかりでこれなら都内の方が
近いので、逆に北の群馬を探すと群馬はひとつ伊勢崎のシネコンが
やっているだけでした。
うちから一番近いだろうとこのシネコンに出かけました。
このシネコンはショッピングモールに隣接していて、日曜という
こともあり、かなり周辺は劇混みでした。
面白いと思ったのは、このシネコンのビルが今まで行ったどこの
シネコンとも違い変わった形態でした。
入り口から入ると直ぐにチケットカウンターがあり、となりに
フード売店とかなりいきなりな感じがあり、ゆったりと落ち着いた
ロビーという感覚もなく、草創期のシネコンという感じです。
ただ、入り口付近に灰皿があるらしく、タバコ臭く、これは改善して
もらいたいものです。喫煙室がないのはかなりマイナスです。
起きてすぐ、思い立ち、1時の回ですが、意外とすんなり間に合って
しまいました。
売店でコーヒー等買い予告編が始まる直前に席に着きましたが、
スクリーンを見ると席数の割りに狭くちょっとがっかりしました。
しかし、どこの劇場もここより小さい席数のところが多く、仕方ない
のか、いややはり六本木まで行くべきだったのか逡巡しているうち
始まりました。
そして感じたのはこれ以上でかいスクリーンで観たら画面酔いして
しまうなということです。
それだけ臨場感というかドキュメンタリータッチの撮り方で、それは
珍しい撮り方ではないのですが、手撮りや走って追っかけるような
画とか戦場映画にはありがちなものでした。
この映画を観てすぐ思い着くことはふたつあり、ひとつは数日前に
NHKのクローズアップ現代で取り上げた高遠さんの自己責任と民主党
の日米関係のスタンスです。
描かれている戦場は、米国の軍事介入で突然始まった戦争で軍事独裁
政権を廃した後の平和になるはずだったイラクで、爆弾を処理する
米軍特殊部隊の活躍なわけです。
ここで仕掛けられている爆弾とは誰に向けて誰が仕掛けたものか
理解しないとそもそもこの映画がテーマとしていることが解らない
でしょう。
ただ戦争映画として見ても、見事に今のイラクを切り取ったような
リアルさがあり、戦時体験をするという意味でも興味深いところも
あります。
戦争が産業化し、戦時作戦を下請けに出している現実やイラク人が
イラク人を不特定多数を目的に爆弾攻撃しているという現実をみる
ことで平和な日本人は世界の中の日本を考えてみるべきです。
そんな厳しい現実があるのに、かわいそうだからと未だにボランティアを
続ける高遠さんを今さらに取り上げたNHKをつい思い出してしまうのです。
現在バブル以来世界の発展から見放され低成長が続く日本は、かつて
日英同盟を離れて世界大戦へ至ったときと同じで、世界の流れから
離れてしまっている現実に愕然とするのです。
そして、その流れからのずれは民主党政権になり余計加速されそう
で、GDPが中国に抜かれることや円の地位の低下など予測されて
いることが、よりひどくなりそうでそれを食い止める明確なビジョンも
なく自民党と同じ金権体質であることを露呈してしまい先もそう
長くないだろうという不安要素がいやまし、かつて日英同盟を解消
した後、負け組みに至る日本の再演にだけはならないでほしいと
思うのです。
でもこの映画を観れば、世界とのずれは大きくなるばかりだと
感じぜざるを得ません。
しかし、日本人にはこの映画は受けず、ヒットもしないでしょう。
この映画のように最近は、物語が何かに向けて盛り上がり、
はらはらどきどきしてそして最後に大事件があって大どんでん
返しでハッピーエンドという映画の王道がなくなり、淡々と
描いてそのまま終わる気が付かない人には気が付かないもの
が多くなっています。
マスコミの大絶賛とは別に私も面白い映画とは思いません。
ですが、主人公の自殺願望を持った軍曹の少年を勝手に勘違い
して暴走して仲間を窮地に追いやり、自身も傷つくそんな
病的な生き様に妙に理解できる共感する物があるのです。
マスコミ評なんかで使われるこの自殺願望を持ったという
スタンドプレー的な行動も彼なりのプロ意識であり、彼の
実績による裏づけがさせているものであり、自殺願望とか
戦争中毒という疾病に封じていいのかという感じがします。
徹底したプロ意識とプロの仕事ということで、これは別に
戦場でなくてもいいことで、彼の行っているのは何も爆弾処理
という仕事だから起こった特殊ケースに収まらないし、それが
テーマとなっているのではないでしょうか。
まあ、戦場であり誰が敵で誰が味方でいつ死ぬかという状況下
で見せたから胸に迫るということはあるのですが。
土曜日は、雨の中いつもの公園を走りましたので、ふつか
つづけて雨の中の走りもいやなので映画を観に行くことに
しました。
土曜の日経夕刊の映画評欄でまたいつつ星評価の映画が
ありました。
テレビでも色々紹介された『ハートロッカー』です。
そうなるとこれは見に行かなくてはいけない映画のひとつに
なっていたのですが、いざ公開となり調べると近くの映画館
ではやってなくて、これだけ話題の映画なのに上映館は非常に
少ないのです。
以前もロードショー館に載らない映画が五つ星評価という
のはこの紙上ではあることで、それだけ商業的でない評だと
思っていましたが、最近は前にも書いたとおり疑問の星評価
が目立つのです。
それでも、五つというのは今年一番の映画という一押しの物
であり、観ないわけにはいかないのです。
簡単には観れないとなると余計見たくなるもので、都内の池袋
六本木、有楽町など歓楽街の上映館を色々調べて見ましたが
どこも席はかなり埋まっており、大きいスクリーンのところでも
ないようで、それなら近所のシネコンでいいかとそちらも調べて
みますが、埼玉県内は浦和とか南の方ばかりでこれなら都内の方が
近いので、逆に北の群馬を探すと群馬はひとつ伊勢崎のシネコンが
やっているだけでした。
うちから一番近いだろうとこのシネコンに出かけました。
このシネコンはショッピングモールに隣接していて、日曜という
こともあり、かなり周辺は劇混みでした。
面白いと思ったのは、このシネコンのビルが今まで行ったどこの
シネコンとも違い変わった形態でした。
入り口から入ると直ぐにチケットカウンターがあり、となりに
フード売店とかなりいきなりな感じがあり、ゆったりと落ち着いた
ロビーという感覚もなく、草創期のシネコンという感じです。
ただ、入り口付近に灰皿があるらしく、タバコ臭く、これは改善して
もらいたいものです。喫煙室がないのはかなりマイナスです。
起きてすぐ、思い立ち、1時の回ですが、意外とすんなり間に合って
しまいました。
売店でコーヒー等買い予告編が始まる直前に席に着きましたが、
スクリーンを見ると席数の割りに狭くちょっとがっかりしました。
しかし、どこの劇場もここより小さい席数のところが多く、仕方ない
のか、いややはり六本木まで行くべきだったのか逡巡しているうち
始まりました。
そして感じたのはこれ以上でかいスクリーンで観たら画面酔いして
しまうなということです。
それだけ臨場感というかドキュメンタリータッチの撮り方で、それは
珍しい撮り方ではないのですが、手撮りや走って追っかけるような
画とか戦場映画にはありがちなものでした。
この映画を観てすぐ思い着くことはふたつあり、ひとつは数日前に
NHKのクローズアップ現代で取り上げた高遠さんの自己責任と民主党
の日米関係のスタンスです。
描かれている戦場は、米国の軍事介入で突然始まった戦争で軍事独裁
政権を廃した後の平和になるはずだったイラクで、爆弾を処理する
米軍特殊部隊の活躍なわけです。
ここで仕掛けられている爆弾とは誰に向けて誰が仕掛けたものか
理解しないとそもそもこの映画がテーマとしていることが解らない
でしょう。
ただ戦争映画として見ても、見事に今のイラクを切り取ったような
リアルさがあり、戦時体験をするという意味でも興味深いところも
あります。
戦争が産業化し、戦時作戦を下請けに出している現実やイラク人が
イラク人を不特定多数を目的に爆弾攻撃しているという現実をみる
ことで平和な日本人は世界の中の日本を考えてみるべきです。
そんな厳しい現実があるのに、かわいそうだからと未だにボランティアを
続ける高遠さんを今さらに取り上げたNHKをつい思い出してしまうのです。
現在バブル以来世界の発展から見放され低成長が続く日本は、かつて
日英同盟を離れて世界大戦へ至ったときと同じで、世界の流れから
離れてしまっている現実に愕然とするのです。
そして、その流れからのずれは民主党政権になり余計加速されそう
で、GDPが中国に抜かれることや円の地位の低下など予測されて
いることが、よりひどくなりそうでそれを食い止める明確なビジョンも
なく自民党と同じ金権体質であることを露呈してしまい先もそう
長くないだろうという不安要素がいやまし、かつて日英同盟を解消
した後、負け組みに至る日本の再演にだけはならないでほしいと
思うのです。
でもこの映画を観れば、世界とのずれは大きくなるばかりだと
感じぜざるを得ません。
しかし、日本人にはこの映画は受けず、ヒットもしないでしょう。
この映画のように最近は、物語が何かに向けて盛り上がり、
はらはらどきどきしてそして最後に大事件があって大どんでん
返しでハッピーエンドという映画の王道がなくなり、淡々と
描いてそのまま終わる気が付かない人には気が付かないもの
が多くなっています。
マスコミの大絶賛とは別に私も面白い映画とは思いません。
ですが、主人公の自殺願望を持った軍曹の少年を勝手に勘違い
して暴走して仲間を窮地に追いやり、自身も傷つくそんな
病的な生き様に妙に理解できる共感する物があるのです。
マスコミ評なんかで使われるこの自殺願望を持ったという
スタンドプレー的な行動も彼なりのプロ意識であり、彼の
実績による裏づけがさせているものであり、自殺願望とか
戦争中毒という疾病に封じていいのかという感じがします。
徹底したプロ意識とプロの仕事ということで、これは別に
戦場でなくてもいいことで、彼の行っているのは何も爆弾処理
という仕事だから起こった特殊ケースに収まらないし、それが
テーマとなっているのではないでしょうか。
まあ、戦場であり誰が敵で誰が味方でいつ死ぬかという状況下
で見せたから胸に迫るということはあるのですが。