King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

珈琲のひらめきと夏に飲む味とは

2019年07月24日 11時14分40秒 | 珈琲

長年の課題としてアイスコーヒー問題というのがあり、なぜ人はアイスコーヒーを

求めるのかという点では様々な考察をしました。

そして、喫茶店のアイスコーヒーというのはひとつの文化であり、味ではないという結論

で一旦は終結しました。

 

ただ、当店のように豆売りの店でアイスコーヒーはどうしたらいいんですかとお客様に聞かれたら

どうするのかというのが当然残りました。というのは私はアイスコーヒーは昔は夏の営業とか

商談で喫茶店に入ると当然出てきたものであり、いろいろの思い出とか好みもあります。

ただし、普段からもう喫茶店の珈琲に味は求めることができないとなった時にさらにアイスコーヒーに

何を期待するでしょうか。というのもアイスコーヒーを飲みに喫茶店に入るのはこの暑さからの避難であり、

夏のレジャーの一環でもあったのです。それがキンキンに冷えた冷房とキンキンに冷えたアイスコーヒーと

いう夏の定番に実は最近もっと切実なものにとってかわられた現在では何も昔のように味わえないのです。

 

つまりもはや胸やけを起こしたり不快な思いしか起こさない喫茶店には行きたくもないし、ろくなコーヒー

がでてこないのですから、どうしたらと聞かれても作り方は簡単に教えられるし、うちの豆で作ると

全然違うでしょうというのは簡単です。ですけどそれで済ましていいのでしょうか。

 

そもそも珈琲豆屋でもアイスコーヒー用の豆というのを売る店があります。となるとあの喫茶店ででてくる

ような色が真っ黒で苦いだけのコーヒーを飲ませる必要があるのかということです。当店にも夏になると

アイス用の豆を買い求める人がいるかと思えば私同様、いつもホットしか飲まないし、夏になったからといって

消費量に差が出ることもないという人もいます。

 

それが本当でそれでいいですと済ますこともできます。しかし、アイス用の豆を買う人がいる以上

その要件を満たしたものを用意しなくてはならないのも豆屋です。

ですから、私が作るアイス用の豆はというのが出来上がりました。

 

それもカレー屋にこれでもかという辛さを求めてくる人がいるように苦くて黒い豆をつくりました。

それでもしっかりと珈琲の味がするというもので香りと甘みがしっかりと主張する珈琲本来のチョコ味の

濃いものです。しかし、今年はなぜかこれが苦すぎる感じがします。胃が疲れていたり、消化器系に

不安な人だとこれを飲んだら胃痛とか下痢とか消化不良とか起こしそうなほど苦かったりします。

 

これは豆のせいだとばかり普通のいつものブレンドの豆をアイスにすると実に良い味わいでいてマイルドで

砂糖も入れずにごくごくと飲めるものができます。結局これは両方ありで求めている人にどんなものを

アイスにしたいのか聞いてそれに合わせて売るしかないかとなり今に至ります。ただ、アイスコーヒーと

いうと人が集まると直ぐにぱっと出して直ぐになくなるので、夏の常備とするには値段を下げてある程度

量を持たせないと家族が集まるうちとか事業所などとても備えきれません。というわけでアイス用は

格安で提供しているのであまり出したくないものでもあります。というのは労多くして余り感動と感謝は

されず、報われない気持ちにもなるのです。

 

しかし、珈琲と季節を大事にする当店はそんなことに臆することなく夏に飲みたいものはたとえアイスであれ

ホットであれお客様の期待する珈琲シーンにお応えするべく豆を取り揃えていく所存です。アイスの試飲も

できますよ。

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脱皮したてのセミと朝の香

2019年07月24日 09時41分29秒 | 珈琲

そろそろ梅雨も最後になり、いつ梅雨明けが発表されるのかという感じに

なってきたこの頃。

朝の曇り空は相変わらずなのですが、明らかにここ数日の朝の香りが

変化しました。二日前に入る明確なカブトムシのにおいがしました。

そして、朝から蝉の鳴き声がするのですが、梅雨明けごろのミンミンゼミや

アブラゼミではなく、クマゼミのようなシ―と一定のノイズが高く満ちる

感じで蒸し暑さが増します。

 

クマゼミなんて昔は秩父近辺にはいない蝉でした。

 

そして夕方には、もう秋に聞こえる日暮らしのような蝉の鳴き音がします。

 

明らかに夏のピークをすっ飛ばしたようなあの高校野球の中継とミンミンゼミがなく夏は

なく、突然のシャワーのように降る雨と熱帯化している感じは増しています。

 

最近ネットでよく見る脱皮して蝉になりたての姿の写真をみます。そんなの珍しくもないと

見ていたらなんと我が家にもその蝉が現れまだ白い姿はネットの写真よりまだ脱皮したての

姿でした。でも、カメラを取り出しネットにあげるほど暇でもないし、これから焙煎だしと

そのまま静かに放置したのです。

 

一昨日の夜は、あの伝承館の坂であれまだジャスミンのようなハーブ臭がすると意外な清涼臭が

して改めて生け垣を見てみるとまだテイカカズラは花が残っておりこれは意外なジャスミンシャワー

の残りを堪能したのでした。

 

これから夏になると良い香りに出会う事より汗が出がらしのようにカラカラに煮詰まった匂いとか

湿り気と汗臭さときゅうりとスイカの香と夏の香りが続きます。

 

それなのに夜になるとまだこういうハーブのような香りも満ちているんだとリフレッシュする

感じでした。

 

朝も同様人々がまだ動き出す前は夜うごめいていたカブトムシの匂いが漂ってきたりとまた違った

香りが占めています。それを迎えるのはいつもの朝の珈琲で夜の夢の続きを考えたり、今日の

予定を組み立てたり、カブトムシの匂いと珈琲の匂いで色々と計画を検証するのです。

 

季節の珈琲はいつもホットです。

 

試飲のお客様や暑い中いらっしゃる方にはアイスも用意していますのでお気軽にお出かけ

ください。

 

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