金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯28

2022-07-25 14:52:29 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第28話「名刀の主」

ついにコロナに感染してしまい、昨日はダウンしていました。
熱が下がったので、一日遅れの感想。

****************

前回、「タイトル回収!」とばかりに
かっこよくメンバー紹介されたKMKRおっさんず13、
お披露目直後に「鎌倉殿」に存在意義を否定されるわ、
一週間経ったら二人も脱退してるわ。

「太郎と次郎の所領争い」という議題に、

「太郎は俺と仲良しだから正しい! 頼むよ~」
「次郎は俺の親戚だから正当性がある」
「表に出ろ!(拳で解決)」

なんてやり出すんだから、そりゃあ役に立たんし
梶原もキレるわ……。
でも、まあ、こういう人たちって今でもいるよね。
感情で動いて議論が出来ないの。
司会者だった文官たちとの差よ……。
官僚だった大江殿やら二階堂殿からしたら、
板東のおっさんたち、マジで蛮族だっただろうな。

頼家は、ここへきて一気に株を落としてしまった。
・部下の妻に手を出す
・感情的に声を荒げる
・私怨で役に立つ男を切り捨てる
と、暗君寄りの行動をし始めた。
巻き狩りのときに見せた「大将の器」は
きっと嘘ではなくて、本当に父親の急死で
若すぎる将軍就任→悪循環にはまったのだろうという
描き方。
 迷い犬の飼い主を見つけるパートを放送して
好感度を上げてやって!!

そして梶原景時の乱。
政子にも義時にも「私心なく働く人」と評価されていたし、
文官チームも同様だっただろうに、
同僚たちとうまくやれないために嫌われて
「梶原くんのこと嫌いな人~!!」
と署名集めされるの、かわいそうすぎる。
いや、「見せしめのために結城を殺すしかない」ってのは
やりすぎだけどさ~。
「なまくらになりたくなかった」
という独白が切ないね……。
義経に心酔していたように見えた梶原が、
戦の後で義経を陥れて頼朝に権力集中させようとしたのも、
自分を最大限に活用してくれる主人を求めていたから、
ということで一応腑に落ちた。
梶原を送り出したくせに、小四郎が、すぐに兵を差し向け、
「梶原殿は戦って死にたいのだ」
と頼時に説明するところ、ちょっとキュンときたよ。
小四郎は理解してるし、そうなったのはもう、
彼が梶原に近い立場・考えになったからなんだよね。
しかし、置き土産・善児は怖すぎる……。

【その他いろいろ】

・ほとんど出番のなかった三幡が死去。
 ちゃんと中原親能と三幡の関係を扱ってくれてうれしい。

・頼家から「北条の五郎、誰よりも若いが臆するな!」と言われる
 叔父さん・時連。
 童顔ネタであると同時に、頼家が実は「信頼できる者」のことも
 わかってないことを表しているのだね。

・結城と仲良くしている実衣ちゃんを見て悔しがってる全成、
 可愛い。
 「何かで姉を超えたかった」
 と結城に言う実衣ちゃんは、
 ちょっと冷静さを取り戻したのだろうけど、
 次回かその次かに全成が誅殺されて、
 「自分のせい」だということを突きつけられるのではないか。
 
・頼家が安達景盛の妾を奪ったエピソード、
 ドラマ内では、
 ・妾のほうもノリノリで浮気している
 ・頼家が景盛に「女をくれ」と頼む
  (頼家「こうして頭を下げている」→下げてないが?)
 ということになっているので、吾妻鏡よりはマシだね。
 しかし、部下の前で、女性関係をママに糾弾されたうえ、
 叔父さんにもマジ切れされて立場ないね……

・つわりの症状が出ているつつじに、アドバイスするせつ。
 第三の女が登場して、関係が変わったのかしらん。
 
・実衣「大丈夫?この人(平六)で人が集まる?」
 確かに平六は人望なさそう。
 どっちかというと「もう少し狡猾な梶原」って感じ。

・梶原いじめに怒る土肥殿。
 「みんな仲良く!」おじさんだったからな……。

・義高に続き、梶原にも「そなたを信じることはできぬ」と
 言われてしまう小四郎。
 そうなんだよな~。
 小四郎、親切っぽくいろいろ言ったりやったりするけど、
 他人の不幸は人ごとで、薄情なんだよね。
 「一族を守るためなら」とか言いつつ、
 北条の権力伸長には加担しないし、
 「とにかく秩序を乱されるのがイヤ」
 って感じで、誰の敵でもない代わりに、誰の味方でもない。

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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯27

2022-07-17 22:03:04 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第27話「鎌倉殿と13人」

いやー、第2部スタートも面白かったな~!

タイトル回収になった「鎌倉殿の13人」、
選ばれし精鋭たち! とかでは全然なく、
北条と比企の張り合いで、
ぐだぐだと人数が増えていっただけ!

頼家、頑張ってるのにね。
若手を集め、三善康信から政についてレクチャーを受ける
勉強会を開いたり、京との付き合いを念頭において
蹴鞠の稽古をしたり、熱心ではあるのだ。
御家人を信じていないのは頼朝も同じだけど、
頼朝が信じているふりをしていたのに対し、
「お前らのこと信じてないから!」
と率直に言っちゃうところが
若くて愚かなんだけども。
応援してくれていたはずの梶原と小四郎に裏切られたら、
大ショックだし、若い彼に腹芸は無理だとわかる。
「家にかかわらず、力のある者を取り立てる」
というのも、今の感覚だといいじゃん!と思えるけど、
当時の感覚だと全然良くないんだよね。

13人の合議制も、頼家が選んだ若手の側近たちも、
今回出てくるのはわかっていたけど、
こういうふうに仕立ててきたか~!という面白さがあった。
送り込んだ頼時と時連が対抗馬に引っ張り出されること、
おそらく小四郎は知らなかったのだろうし、
自分が「皆で新しい鎌倉を作って行きましょう」と言ったことを
逆手に取られて、やられた~!というラスト。
頼家が決して暗愚の二代目ではない、という描き方を
されているのがいいね。
畠山重忠はその器ではないと評価しているようだし、
梶原にも見放されつつあるようだけど、
まだ若いんだから、彼のプライドを守りつつ
おじさんたちが育ててあげればいいのにね……。
ーーと思ったけど、蛮族のおじさんたちに
そんなことできないわ!!

地味によかったのが正室のつつじ。
正室の座を奪われた(と思ってる)せつの
「すでに子ども産んでるもんね!」マウントに、
「こっちはお前とちがって源氏の血筋なんだよ!」
と即座にマウント返ししたの、強い。
両親から、御台所になること前提に話をされていた
せつは気の毒ではあるのだけど、
頼家と政子の前で
「産んでからおっしゃい!」
と言っちゃうあたり、正室の器ではないのよね……。

【その他いろいろ】

・名探偵・後鳥羽院。

・将軍家に代々受け継がれる、どこの誰かもわからん人のドクロ。

・政子にも「私心なく働く方」と評価されている梶原だけども、
 頼家に
 「あの者達は信じてはなりません。
  頼朝様も私以外信じていなかった」
 と吹き込んでるのは、私心に見えるよ……
 
・実衣の野心をたしなめる全成。
 歳が離れてるのもあるだろうけど、今回の
「その話は二度としない約束だよ」
 みたいに、全成の実衣に対する言い方は
 常に優しいのよね。
 仲の良い夫婦だけに、この先がつらい……。
 
・源通親の出番が多くてうれしい。
 彼の暗殺計画に文覚も関わっていると発覚。
 文覚「オレをとらえたら、鎌倉は黙ってないぞ!」
 頼家「だれ? 知らん」
 ここ、めちゃ笑ってしまった。
 そうだよね、知らないよね。

・結城朝光、出てきた!
 そろそろ梶原退場か……。

・蹴鞠が好きじゃないと言ってた時房に、
 蹴鞠の才能が。
 後鳥羽院にも褒められるくらいだったんだよね。

・和田義盛「俺は難しいことはダメだぞ!」
 三浦義村「皆知ってる」
 難しいことだめなら、侍所別当は不適格だよ……。
 りくさんも、「和田殿の『勢い』がほしいのです」って。
 声大きいしね……

・佐々木のじいさん→もう死んでます
 千葉のじいさん→もうすぐ死にます
 千葉常胤、かわいそう……

・畠山重忠が13人に入ってないのは、
 現場担当で政治家タイプじゃなかったからだと思うんだけど、
 ドラマ中では比企の圧力のため。
 時政&りくの中に、畠山へのヘイトがたまっていくのがつらい……

・「俺は俺だ」とかっこいいことを言いつつ、
 賄賂はちゃっかり受け取る八田殿(今日も胸元広げすぎ!)

・比企主催のキャバクラで、キャバ嬢に塩対応な大江殿

・「誰にも誘われなかった!」
 と悲しむ土肥殿、可愛い。
 実際には、たぶん、すでに失脚してた&死んでいたのではないかな。
 ドラマではまだぴんぴんしてるけど……

・誘われない土肥殿と、比企から釘を刺されない足立殿に
 ちゃんと角が立たないフォローをしてあげる小四郎、
 今日も気遣いの人だね。

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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯26

2022-07-03 21:53:51 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第26話「 悲しむ前に」

りくさんが原因で多少ギスギスした雰囲気になっても、
基本的には仲良し一家だった北条家に、
ついに決定的な亀裂が入ってしまった……。
りくさんの入れ知恵で、
全成を鎌倉殿に据えようとした時政パパは、
政子&小四郎が頼家を推したことに激怒。
「がっかりだよ!」
「意味わかんねーよ!」
って、「男子中学生か?」な語彙力だけど、
ここがまあ、インテリ層ではなく指導者としての経験もない
田舎の中小企業の社長という感じで、
うまい描き方なんだよね。
家族のことを思っているけれども、だからといって
よい手が打てるわけでもないという。
少し前で、娘の政子の悲しみを思い、
頼朝回復のために水垢離しようとしてただけに、
本当に「家族のため」だというのは伝わってくるのよ。

実衣ちゃんがアンチ政子になっちゃったのが、
地味につらい……。
夫が死ぬかもしれない状況で意気消沈している政子に、
「わたしの夫が跡を継ぐ。私、社長夫人として頑張るね!」
と言うの、そりゃあ政子の反感買うし、
実際、政子みたいな立ち振る舞いはできないだろうし……。
でも、政子の全否定するような言い方も良くないし、
今ままでも実衣をみそっかす扱いしてきたよね……
と、なんだかもう、これまでのちょっとした振る舞いの積み重ねが、
タイミングの悪さで大爆発してしまったのが、
説得力をもって描かれていたよ。
だからこそ、おそらくこれが修復されないんだろうな……と
いうのもわかって苦しい。

それにしても、小四郎の頼朝へ向ける気持ちが、
いまだに全然わからんよ。
正直、前回の段階では、小四郎が水に毒入れてた可能性すら
考えていたもん。
頼朝のために身を捧げてきた、
頼朝がいないならここにいる意味はないって、
そんなに頼朝に思い入れあったんか?
むしろ恨んでると思ってた。

【その他いろいろ】

・梶原殿、すぐ善児使おうとする~!

・本当に悲しんでるの、政子と藤九郎だけだね……

・本当に「秘密にしておく」ことができない人たちだなああ!
 第1話めから、わかってたけど!

・比企能員、娘(若狭局)に
 「そんなことで御台所が務まるか!」
 って言ってる。
 正室になる気満々なんだな。波乱の予感。

・実衣ちゃん、
 「信頼のないことでは、私の夫もいい勝負だと思うのですが」
 って言ってたところまでは通常運転だったのに……

・八田殿は、鎌倉幕府土木課の課長なの??

・頼家、政子とちゃんとコミュニケーションとってる!!
 と思ったが、本音で話してなかったのね。

大人しく公式発表を聞けない坂東武者たち。
 結論から言わないとダメ!

・比企と北条の間で板挟みになることを心配する小四郎に対して
 「私は北条の女子」を答える比奈ちゃんのけなげさよ……。

・和田義盛くんは、畠山くんのことどう思ってるの??
 さんざんライバル視してたけど、
 「ろくな死に方はしないと思っていたが、情けない」
 「坂東は坂東武者の手に戻った。言うことなし」
 って人に聞かれたら困る話をしちゃうの??
 なんなの、気を許しすぎじゃん。
 (でも畠山くんは和田くんのこと、信用してない)

・小四郎「それぞれが私欲に走らず、頼家様をお支えすれば、
     この先も安泰(=無理です)」

・将来の名執権を持ち上げるための
 「名探偵・頼時」コーナー。

・来週、後鳥羽院完全体の登場だ!!

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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯25

2022-06-26 21:35:01 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第25話「天が望んだ男」

 序盤のナレーションで「頼朝死にまーす☆」と予告され、
40分かけてそこへ向かっていく回だったな。
主要人物が死んだというのに、
まったく悲しくないのがすごい。
工藤祐経が殺された回は、他の要素がそれなりに重かったから、
個人的な情緒としては、今回がこれまででいちばん
あっさり回だったのかもしれん。
最後、落馬した頼朝に、藤九郎が「鎌倉殿!!」ではなく
「佐殿!!」って呼びかけるところには心動かされた。
どうも安達氏は、当初、板東でそこまで大きい力を
持っていなかったらしいので、
そのせいかもしれないけれども、
本当に彼だけが、権力に関わりなく、裏表なく、
ずっと流人時代から頼朝に従っていたんだよね……。
そのことにちょっと心動かされちゃう。
(その後の鎌倉内部の抗争で、北条氏以外で最後に残った
 有力御家人が安達氏だったのも、感慨深い)

死を恐れる頼朝にすがられて、
全成がいい加減な対策を口にしたせいで、
序盤はコント仕立て。
和田義盛と巴が完全に男女の仲だったことに
動揺してしまった……。
(最初、「家人になってくれ!」って言ってたから、
 こっち方向にはしないと思ってたよ)

金剛あらため頼時に
「義母上はやめて。姫でいいですよ☆」
と応じる比奈ちゃん、
時政パパに八重と間違えて呼ばれても
「ひな人形のように可愛い比奈です」
と返す比奈ちゃん。
このユーモアと賢さ。
好きになっちゃうよ!

【その他いろいろ】

・千葉殿と土肥殿、お元気ですなあ~。
 千葉殿なんか、初登場時に
 「あの世からのお迎え」の話をしてたのに……

・蒲殿の一件に比企が絡んでると噂を流した時政パパ、
 さりげなく黒い……

・頼家は、比企の娘に子を産ませるが「妻にするつもりはない」。
 今の感覚だと、「お、お前~!」となるが、
 先週、政子が出自のことで丹後局にガツンとやられているから、
 視聴者の心理を「わからないでもない」に持って行けたのでは。

・頼時、若造の分際で御家人をランク付けするんじゃないよ。
 頼時「すべてを兼ね備えているのが畠山殿です!」
 重忠「くだらないことを考えるのはよしなさい」
 重忠の塩対応に笑っちゃった。
 でも、若造の発言で他の御家人のヘイトを溜めたくないもんね。

・「巴が握った握り飯です」と和田義盛が持ってきたやつ、
 義盛が握ったんだよね。
 せめて手のご飯粒取ってから来いよ……

・毎回、明らかに「セクシーキャラ」をアピールするためだけに
 登場させられる八田殿。

・餅に酢をかけて食べるの、まだ醤油がないからか。

・政子はずっと頼朝が好きなんだな。ううう。
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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯24

2022-06-19 22:25:49 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第24話「変わらぬ人」

落として希望を見せて、やっぱり落とす、鬼脚本。

蒲殿、確かに比企にそそのかされて早まってはしまったが、
今回のドラマでは野心ゼロ。
比企が仮病を使っているのもおそらくわかった上で
「どうぞお大事に」、
幽閉されることになっても、時政に「兄を頼む」と言える人。
自分に野心がなかったことを、きっぱり告げたのに、
その上でネチネチ揚げ足取られるんだから、
「もう結構です」になるのは、わかるよ……。
だってもう、何を言っても失脚させられるって理解できるもん。
修善寺に幽閉されるだけにとどまったかと思いきや、
再びの言いがかりで暗殺されるんだから、浮かばれない……

義高を忘れかねて、縁談もぶち壊す大姫。
木曽殿を思いつつも、前を向き、
和田義盛と仲良く暮らしている巴に諭されて、
入内に乗り気になったと思ったら、
丹後局の強烈なマウンティングで脱走→発熱→死と
あっという間に退場。
「好きに生きていい」を「死んでいい」に受け取って、
死だけが救いになるの、なんともやりきれない。
もう創作物で何度も何度も触れてきた場面だけど、
やっぱり泣いちゃった。

尼になった丹後局(京香さま)、美しかった……
「美しい」「お召し物がよく似合う」
と大姫をおだてた後で、
「田舎の人は良いわね~、どんな言葉も素直に受け止めちゃって」
「なにそのダッサイ着物」
「あんた(政子)、娘を入内させられるような身分か?」
「厚かましい!!」
と、けちょんけちょん。
でも、こんなはっきり言うなんて優しいネって思っちゃった。
今までに読んだ小説だと、丹後局も源通親も卿局も、
内心舌を出しながら、調子のいいこと言って
引き出せるだけのものを頼朝から引き出してたから……

平六が小四郎には、
「こんな鎌倉サバイバル生活やだ、隠居したい」
って言いつつも、父親と土肥殿の前では
「北条に差をつけられて悔しくないのか」
って言ってたの、何かの前振りかしら。
大姫に「好きに生きていい」っていうの、
入内話をぶち壊すためのように思えた。
もちろん、小さいころから知っている姫に対する
優しさはあるんだろうけど、
主家の方針に反する方向への誘導だもの。
平六、若者グループ4人でつるんでいるけど、
いとこの脳筋・義盛のことは嫌いだし
(初期のころ、ほんと嫌な顔して見てた)、
畠山重忠のことは微妙に苦手だし
衣笠合戦の恨みもある。
たぶん互いに友だちだと思ってるの
小四郎しかいないんだけど、三浦の跡取りとしては
わだかまりあるんだろうね。

【その他いろいろ】

・比企能員、妻に止められて会わなかったけど、
 最初は心動いてたし、「蒲殿、すまん」って言ってるから
 助けたい気持ちは一応持ってたんだね……

・大江殿、ここまで表だって誰かを陥れる言動繰り返してると
 やられちゃうのでは……
 史実の彼が最後まで殺されず天寿を全うできたのは、
 そこのあたりの身の処し方が上手かったからだと思うんだけども。

・出家して死を覚悟した岡崎義実に、梶原が
 「真っ先に挙兵に駆けつけた功を、鎌倉殿は忘れてはおらぬ」
 って言った場面、ちょっと泣いちゃった。
 息子を亡くしてるんだよね。

・一条高能、公家らしい綺麗な顔だったけど、
 声が大きすぎるしはきはきしゃべりすぎ。

・三幡、ちゃんと出てきた!

・大姫の死に、政子は
 「もうこんな思いはしたくない」
 って泣くんだけど、これから何度も何度も
 彼女は「こんな思い」をさせられるんだよね。

・このところ、もう和田義盛と全成だけが癒やしだよ……
 全成のコント、アホすぎだった。
 大姫はオカルトにはまってたくせに、
 他人のオカルトにはめちゃシビアで冷静。

・万寿と大姫が、ちゃんと姉弟らしいコミュニケーションとってて
 安心した!
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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯23

2022-06-12 21:57:41 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第23話「狩りと獲物

「成長著しい金剛」(笑)
突っ込まれるとわかってる点を先回りして
言っちゃう公式。

謀反だったのに仇討ちにすり替えておさめた、
というのは永井路子先生の「裾野」でも
描かれていたので
そこまで新鮮味は感じなかったのだけども、
いろんな要素を乗っけて自然に処理してたのは
今回もお見事だった。

接待ゴルフができない金剛、
あからさまなヤラセだとわかっていても
ふてくされずレベルアップを誓う万寿、
と大人バージョンになった二人のキャラクターも
しっかり見せていた。
頼家と泰時は仲がよくなかったっぽいのだが、
今回は、万寿が本心を金剛にだけ見せたり、
自分の身を守らせたり。
万寿が、狩りはできなくても、
有事の際の素早い状況判断ができるのだということを描いていて、
今回のドラマでは、「再評価されつつある頼家」の方向で行くのかな。

今回もスケベ心から難を逃れる頼朝。
「天の導き」と言ってたが、
その「天」って性欲のことなのでは??
浮気の手助けをしたために殺されてしまった工藤祐経のこと
誰も悼んでないのがなんとも。
特に今回、調子に乗って偉そうな様子描いてたからな。

範頼はやはり、誅殺を回避できない……😭 
大江殿、報告の仕方に悪意ありすぎるよ~。
でも、情報が錯綜していて、
何が起こっているのかわからないという異常事態の中、
みんなが平常心を失っていても
大江殿は外しちゃいけない手続きを絶対外さない、
間違えないんだよな。
こういう人が、異常事態の中の皆のおかしな言動を
冷静に観察してるの、ほんと怖い。

【その他いろいろ】

・天然っぽい時連、相変わらず不吉なこと言う大姫。

・曽我兄弟は、時政に迷惑がかかってもいいと思ってたんかな……

・重忠、今回もかっこよかった。

・比奈ちゃん、いつのまにか小四郎ラブになってる。
 鹿の糞も平気で触る、実用的な女、嫌いじゃない。

・イノシシに追いかけられるシーン、別のドラマかと思った

・万寿を慰めにきた梶原が「毒餌をまいておけば死屍累々」って
 言ってたの、ギャグシーンだったのか??

・頼朝と万寿の訃報に、
 実衣ちゃんは思わず野心を口にしちゃう。
 全成にたしなめられて、
 自分でもびっくりしたように口をおさえてたの、
 「自分もいつの間にか毒されていた」という感じで、
 今からすでに気が重い……。
 人が死にすぎるよ、このドラマ!

・頼朝の浮気を強く諫める盛長。
 「これで最後!」って、頼朝が彼の許可を取ろうとしてるのが
 「おや?」ってポイントだったのだけども、
 これは工藤と入れ替わる展開のためだったのね。

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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯22

2022-06-05 22:15:03 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第22話「 義時の生きる道

今回も不穏な気配は漂っているけども、
久々に 安心して見ていられる回だった。
トピックとしては3点。

・ 妻を失った小四郎の傷心、託児所崩壊
・ 頼朝上洛と後白河法皇の死
・ 曽我兄弟の仇討ちと同時進行する頼朝暗殺計画

比企の夫婦は比奈を頼朝の側女にしようとするが、
政子に阻まれ、 言い逃れをしようとした頼朝が原因で、
小四郎に再婚の話が。
色恋事になるとしつこい」
「むっつりでしょう、聞いたことある」
「薄気味悪くて」
比奈と道にけちょんけちょんに言われている小四郎、
確かに小四郎からモテ男のオーラ一切出てない。
頼朝が比奈を側に置こうとしたときの、
安達殿のうろたえぶりに笑ってしまった。

しかしまあ、 比企ファミリーは悪巧みしていても
常に楽しそうでいいね。
比企の優遇ぶりも結構なものだと思うんだけど、
岡崎のじいさんは、 頼朝を殺して北条を追い落とす企みに
比企を誘うんだなあ。
比企能員の方があからさまに 悪役ムーブをしているのだが、
自分達より小身だったのに成り上がった北条に対する憤りの方が
強いんだろうか。

【その他いろいろ】
・ 坂東老人会の愚痴をちゃんと聞いてあげ、
 比企に「蒲殿が鎌倉殿であったならって言われてるよ」
 とそそのかされても決して乗らない 慎重な範頼。
 彼を巻き込まないであげて~!!

頼朝が来ると子供たちがみんな逃げていくの、
 地味に面白かった。前も逃げられてたもんな。

・ 前回のこと 全く 気にしている様子がない平六。
 新しい女で忘れろと言い出す始末。

・ 和田義盛に対する態度がだんだんぞんざいになってきていた小四郎、
 今日はタメ口きいていた。

・ 「俺達みたいな田舎者と飲んでも楽しくないだろ」
 と絡まれても上手く切り返す大江広元。
 知られたら一気に憎悪を向けられるようなことを
 彼もしているのだが、殺されずに生き延びるだけあって、
 如才ない。

・ 坂東老人会、放っておくとすぐ謀反を企む~。
 千葉殿はまた「九郎殿は強かった」。
 土肥殿、声が大きい。

・全成、だんだん口調が崩れてきた。
「私の占いが半分しか当たらないの知っているだろう!?」
 長期的には当たる内容を口にしてたよ。

・ 実朝誕生。三幡の存在がスルーされている気がするが、
 言及されたことあったっけ?

・ 株が上がりぱなしの政子。
 久々の姉弟らしいやり取りが良かったな。

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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯21

2022-05-29 21:39:04 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第21話「 仏の眼差し

頼む、たまには息抜きさせてくれ……
毎週だれかが死ぬかひどいめに遭って、
日曜夜の情緒、ぐちゃぐちゃじゃん!!

これは鎌倉幕府の内ゲバの物語だと思っているので、
そこに至るまではさくさく進んでいくだろうと思っていたが、
奥州合戦がナレでほとんどスキップされたのにはびっくりだよ。

「しかしまあ、ここ数回、しんどいのが続いていたので
一休みするためのスキップだよね……」
と思ってた。
間違いだった!!

時政パパとりくの間に男子が生まれ、
畠山と稲毛が娘婿になり、大人バージョンの時連も登場。
北条ファミリー勢揃いでひさびさにほんわか展開かと思いきや、
りくと先妻の子たちの間はいっそうギスギス。
大姫はスピリチュアルにはまって言動がおかしい。
すっかり穏やかになった八重さんの幸せそうな様子に、
頼朝は嫌なマウントを取る。
そして、ついには八重さんの死。

吾妻鏡との整合性を取るために、
近いうちに退場するんだろうなと思っていたし、
その死は「展開上の都合」でしかないのだけども、
失った子「千鶴」を思わせる「鶴丸」を助けようとして……
という展開は説得力があった。
最悪の元カレとの間の子でも、
実父の指示で知らないうちに殺されてしまった我が子、
忘れられなかったんだよね。
そして、これが小四郎の罪に対する天からの罰だという展開も
上手い。
序盤の八重さん、ほんと可愛くなくて
「早く退場してくれ」と思っていたのだが、
小四郎と結婚してからはすっかり慈母になっていたから、
あわれもひとしお。

平六は冷淡なこと言っていたけど、
小四郎に対して負い目を持ち続けることになるんだろうな……

【その他いろいろ】

・千葉常胤、酔っ払いじいさんでキャラ立てしてきた

・梶原景時、やっぱりめっちゃ嫌われてるね……。
 頼朝の命で致し方なく、というのもあったけど、
 義経を追い込んだのは彼自身の意向だもんな。

・ワイルド系八田知家、「13人」出すために
 無理矢理出してきたんか? という唐突さ。
 一緒に義経をしのぶ相手として土肥どのが出てきたのも
 やや唐突で、これも何かの伏線なんだろうか。
 史実では、事情ははっきりわかっていないながらも
 土肥どのは失脚しちゃうんだよね。
  
・母がみなし子たちの世話にかかりきりになってる金剛、
 淋しいよね。
 可愛い子役だけに、その母も失ってしまうのがあわれ。

・頼朝「これから大事になるのは忠義の心だ」
 言うこと聞かないと殺され、言うこと聞いても殺されるんだから、
 もう運としかいいようがない鎌倉サバイバル。

・現在の旦那の前で「金剛はわしに似ておる」とか、
 このおっさん、最悪の元カレじゃん……。
 政子がはっきり注意してくれたからまだいいが、
 傍若無人すぎる。
 宗時の死からここまで小四郎にヘイト溜めさせても、
 殺されないと思ってるんだろうな。
 「自分のしたことが良いことがどうか、決めるのは天」
 って、こういう振る舞いにもつながってるんだろうか。

・ゴッシーに取り込まれなかった時政パパ、
 彼も成長してるのね。

・時政に突っかかる比企能員、
 先週も今週も政子の制止を聞かない道。
 着々と悲劇への種をまいてるな。

・ゴッシー「こんな時に平家がおったらの!」
     「義仲、九郎、なんで滅んだ」
 お前が言うな案件すぎる。
 ゴッシー「何でわしを止めなんだ!」
 平知康、とばっちりすぎる。

・かげの薄い稲毛のこともちゃんと気にかけてあげる小四郎。
 こういう気遣いは、一貫してやってるんだよね、前から。

・実衣「(頼朝について)何をしてもふざけてるようにしか見えない!」
 うん……

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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯20

2022-05-22 21:15:55 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第20話「帰ってきた義経

小四郎は、さすがにもう、自分には「必ず~します!」と言ったことを
守る力もないって、自覚したほうがいいんじゃないかな?
そう思っていたが、ついに腹をくくった模様。
泰衡と国衡の不仲を利用して泰衡に義経を討たせる、というのは
頼朝の指示だけど、ほんとに畑仕事にいそしむ義経をあおったのは
小四郎の自主的な判断だもんな。
最後に「逃げてください!」とか言い出さなくて安心したよ!
以前だったら、自分も展開に加担したくせに、そう言ってたと思う。

里御前、
「こんなところに来たくなかった」
「ついてきたくなかった」
「(静に対して)いい気味だわ」
と言ったあげく、堀河夜討ちが頼朝ではなく自分の策だったと
明かして義経に殺されちゃうんだけど、なんだろうか、
気の毒な役回りでありながら「義経の妻」という記号で終わらず
良かったね、という気持ちがある……。
子を産んだけれども、最後まで愛することも愛されることもなく、
満たされずに死んでいく一人の女として描いてもらえた、という点で
いわゆる「義経もの」の創作物の中では
大事にされたほうなんじゃないだろうか。
少なくとも、これまでにわたしが触れてきた義経関連の作品って、
たいてい、静への愛は描かれるけれど、
正室に関してはたいした個性もなく、
ただ「奥州まで来て一緒に死にました」で終わるものが
ほとんどだったから。

静のほうも美しくて儚い悲劇の女性じゃなくて、
里への醜い対抗意識がちゃんとあるのがよかった。
静ではない、と言い張っていたのに、
里の縁者である道にけなされて、
自分は義経の子を身ごもっている、と明かしちゃう。
最後、青墓の遊女になったんじゃないかって噂も
「美しいエピソードでは済ませませんよ!」
という脚本の強い意志を感じる。

静の舞のところでも、
義経が「自分の首で平泉を守れるのなら」と言うところでも
(だって実際には守れないし)、
ラストの頼朝の涙でも泣いちゃったんだけど、
義経の死に関しては、「ああ、こう描いてきたのか~」という感心が
先に立つ。
梶原が義経の才を誰より認めて理解していて、
でも天運を重視する梶原が選んだのは
義経ではなく頼朝で正解だった、というのも納得できる作り。

そろそろ姫の前が出てこなきゃいけないだろうから
八重さんは死んでしまうのかな? と思っていたけれど、
来週の予告は不穏。

【その他いろいろ】

・面と向かって、義経が平家を滅ぼしたことを褒めてくれたの、
 秀衡だけだったんだね……

・大姫、元気になったと思ったら、
 蝉の抜け殻で義高のこと思い出しちゃった

・善児、強すぎるんだが!?!?

・ついに重忠のキャラが崩れた!
 「こんなもん適当に叩いてればいいんだろ」
 と言った平六にキレる
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大河ドラマ「 鎌倉殿の13人」♯19

2022-05-15 21:03:36 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」
第19話「果たせぬ凱旋

行家の「お前が言うな!!」感がすごい。
マジで疫病神。
そしてゴッシーの手のひらクルーぶり、
これまでも過去の創作物でさんざん描かれてきたが、
ここまで臆面もないのは、珍しい。
腹黒度が薄くて無邪気ですらある。

今回は頼朝と義経の対立→義経逃避行。
土佐坊の襲撃を、鎌倉からの命ではなく
里の脅かし&行家のそそのかしとして描き、
結果的に義経の離反を決定づけてしまうという脚本。

目の前で正妻と愛人にバトルさせたうえ、
「後は二人で話し合ってくれ、ほどほどにな」
と言って退席してしまう義経、人の心がないぜ……。
都を離れるにあたり、静とは分かれ、里を連れていく理由を
「比企の娘だから人質に」と静には説明してたけど、
里にも人質としての価値はないよね。
このドラマでは河越重頼の「か」の字も出てこないけど、
実の父である秩父党の河越も頼朝は止められないだろうし、
実の父でもない比企はいわずもがな。
なんだかんだといって、こういうとき、
妻と妾の区別はかなりしっかりなされるからなんじゃないか。
いくら愛されていても、やはり身分がものを言うので、
最終的に重んじられるのは正妻なんだよな。

久々に時政パパのいい人ぶりが見られたのは癒やし。

【その他いろいろ】

・「未曾有のことながら」と念押しする九条兼実、
 出番は少ないながらきゃんとキャラクターを踏まえてる。

・子どもに嫌われる頼朝、だよね~って感じ。
 大姫はもちろんのこと、他の我が子にすら
 なつかれてるイメージないわ。

・今回出番はないながらも、着実に範頼の株が上がってる。
 義経の同母兄なのに、あてにされてない全成。
 鎌倉にいるときから、あまり交流なさそうだったもんね。

・文覚、しぶとく出てくるねえ。

・梶原のスタンスがようわからん。
 義経には軍才があっても、自前の手勢はたいしたことないから
 恐るるに足りんと言ったのはわからないでもないけど。

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